Quantcast
Channel: Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4247

ミサ聖祭はカトリック教会の中心、超自然の命のよりどころ

$
0
0
アヴェ・マリア!

愛する兄弟姉妹の皆様、

ミサ聖祭はカトリック教会の中心を占めており、超自然の命のよりどころとなっています。

カトリック教会が、ミサにおいて司祭にさせている祈りと動作とは、神学的な意味があり、カトリック教会の信仰に直接に関わっています。これらは、カトリック教会の教義一般がにじみあふれ出たものであり、特に、ミサ聖祭が罪の償いのために捧げられていること、イエズス・キリストが御聖体においてパンとブドウ酒の外観のもとに真に常にましまし給うことを言葉と動作で表しています。

 上のことを確認した後に、今、パウロ六世の典礼革命を考察してみます。

1969年、パウロ六世が「新しいミサ」にもたらした変更は、私たちのカトリック信仰の純粋さと明確さを強調するためのものではなく、その反対に、カトリックらしさをより取り除き、曖昧にさせ、ぼやかし、プロテスタントに近づけるためでした。

1969年の新しいミサは、より「エキュメニカルなミサ」を創作するための第一のステップとして導入されました。

確かに「典礼憲章」は、見かけ上は教会の聖伝のローマ典礼様式を維持すると述べ、将来新しい典礼様式によって古い典礼を取り替えるとは言っていません。

典礼憲章 4「聖なる公会議は聖伝に忠実に従い、聖にして母なる教会が、合法的に承認されているすべての典礼様式を、同等の権利と栄誉を持つものと認め、それらが将来も保存され、あらゆる方法で促進されるように望んでいることを宣言する。」
典礼憲章 36 §1「ラテン語の使用は、ラテン典礼様式において遵守される。」
典礼憲章 101 §1「数世紀にわたるラテン典礼様式の伝統に従って、聖職者は聖務日課のラテン語を守らなければならない。」
典礼憲章 116「教会は、グレゴリオ聖歌をローマ典礼に固有な歌として認めている。したがってこれは、典礼行為において、他の同等のものの間で首位を占めるべきである。」

 しかし、すでに1964年3月、まだ第二バチカン公会議の開催の途中であったが、パウロ六世は、個人の資格で公会議文書である典礼憲章の「暗黙の結論」として、典礼改革のための委員会を作りました。それがコンシリウム(Consilium ad exequendam Constitutionem de Sacra Liturgia)「聖なる典礼に関する憲章の実行のための委員会」です。その委員長としてジャコモ・レルカロ枢機卿(Cardinal Giacomo Lercaro)が、事務長としてアンニバレ・ブニーニ(Annibale Bugnini)が選ばれました。本来なら典礼聖省にこの仕事が委ねられるべきでしたが、当時、当該聖省長官はきわめて保守的なララオナ枢機卿(Cardinal Larraona)であり、典礼聖省を脇に外して仕事をするためにこのコンシリウム委員会が設置されたのです。

 1965年、モンシニョール・ブニーニは次のように発表しています。
「教会は、霊魂への愛に導かれ、また別れた私たちの兄弟たちが一致の道へと至るように全てをしようと言う望みとに導かれ、(プロテスタントたちにとって) 躓きや気に入らないかもしれない危険の陰とでもなるかもしれないものは全ての石を取り除いた。」
"L'Eglise a été guidée par l'amour des âmes et le désir de tout faire pour faciliter a nos frères sépares le chemin de l'union, en écartant toute pierre qui pourrait constituer ne serait-ce que l'ombre d'un risque d'achoppement ou de déplaisir."
(Annibale Bugnini, Documentation Catholique N. 1445 du 4 avril 1965, col. 603-604)

 モンシニョール・ブニーニは、ミサ聖祭においてプロテスタントたちにとって「躓きの危険」や「気に入らない危険」となる全てを取り除くと言っていますが、まさに、叙階の秘蹟による司祭職、ミサ聖祭が持つ罪の償いの価値、御聖体に於けるイエズス・キリストの真の現実的で実体的現存、などといったカトリックの信仰を言葉と動作で表明することが取り除かれたのでした。従って、パウロ六世のいわゆる「改革」は、あまりにもはっきりとカトリック的なところは、反エキュメニカルであるとして廃止し、曖昧にし、ぼかすことであったとことが良く理解できます。

 従って、カトリックの聖職者たちや信徒たちが、改革された新しいミサに与ることによって、ゆっくりとしかしますますプロテスタント化しているのが分かります。何故なら、私たちは信じるごとく祈るのですから、ついには、祈るように信じるようになってしまうからです。

【オッタヴィアーニ枢機卿とバッチ枢機卿によるパウロ六世への警告】

 改革された新しいミサ典書は、コンシリウム委員会のした最も重要な仕事でしたが、これは1969年パウロ六世によって公布されました。しかし発表されるやいなや、典礼に造詣の深かった枢機卿、司教、司祭、信徒たちがそれに反応し、典礼のプロテスタント化に反対しました。

 その中でも典礼聖省の一員であったアントニオ・バッチ枢機卿と、倹邪聖省長官であったオッタヴィアーニ枢機卿とは、パウロ六世に手紙を書き、新しいミサの批判研究を同封しました。この手紙の中で両枢機卿はこう書いています。

教皇聖下

「聖なる典礼に関する憲章の実行のための委員会」の専門家らによって準備されたミサの新しい司式(Novus Ordo Missae)を、注意深く吟味し、その他の人々が綿密な調査をするように願い、そして、長い祈りと考察の後に、私たちは次の考察結果を聖下の前に報告するのが、天主の御目の前における、また聖下に対する重大な私たちの義務であると感じます。

1、添付のミサの新しい式次第の批判的研究は、神学者、典礼学者、霊魂の牧者らから成るあるグループのなしたものでありますが、これは短いものにもかかわらず、次のことを非常に明らかに示しています。すなわち、もし暗になされた、或いは当然なされた改革を私たちが考察するとき、この改革は様々な仕方で評価できるかもしれませんが、新しい司式はその全体といいまたその詳細といい、トレント公会議の第22総会で宣言されたミサに関するカトリック神学から目を見張るばかりに逸脱しています。この公会議総会は、典礼様式についてのカノンを決定的に定め、神秘の完全性に対して向けられたあらゆる異端に対抗して越えることのできない防御の壁を築き上げました。[il quale, fissando definitivamente i «canoni» del rito, eresse una barriera invalicabile contro qualunque eresia che intaccasse l’integrità del magistero.]

2、聖伝からのこのように重大な逸脱を支持するような司牧上の理由は、たとえそれらの理由が仮に教義上考察した上で正しいものだと考えられたとしても、私たちには十分だとは思われません。新しい式次第における改革を見ても、そして永遠の価値をもつもの全てが、そしてそれが何らかの形であれそこに止まったとしても、単に隅の方に追いやられているという事実をみても、キリストを信ずる民が常に信じ続けてきた真理を変える、或いは無視する、ということをしても、カトリック信仰が永遠に結びつけられている教義の聖なる遺産に対して忠実であり続けることが、あたかも出来るかのような疑いを、(残念なことにこのような疑いは既に多くの所で支配的になっているのですが)確信にすっかり変えてしまうことでしょう。最近の改革は典礼に於いてしたばかりの変化のために信者の側では、ただ完全にまごつかせる以外の何ものにも行き着かなかったことを十分に示しています。信者は落ち着きが無くなり、信仰をますます無くしているとの疑うことの出来ない印を既に見せています。聖職者の中で最も優れたものの間でさえ、良心の危機の苦悶を訴え、これに関して無数の例を私たちは毎日知るに至っています。

3、これらの考察は牧者らとその群の両方の生の声によって聖下の元にのみ届くことが出来るのですが、聖下の慈愛溢れる父の心にそのこだまを見つけ出さざるを得ません。聖下の父の心は常に教会の子らの霊的必要を非常に深く心配しておられるからです。ある法律がその臣民の善を望んで作られたにもかかわらず。それがその反対に有害であったと分かるときにはこれらの臣民はその法律を廃止するように忠孝の信頼をもって願う権利、いえ義務があるというのはいつも本当のことでした。

 ですから、これ程の痛ましい分裂と、信仰の純粋さと教会の一致に対するますます大きくなる危機(このことは私たちの共通の父である聖下ご自身がお嘆きになったことでもあります)の時に当たって、私たちは本当に心から聖下にひたすらお願い申しあげます。聖下ご自身がかくも高く賞賛され、全カトリック世界がかくも深く愛し崇敬してきた聖ピオ5世のローマ・ミサ典書の実り豊かな完全性に私たちが続けて使用することが出来るようにその可能性を私たちから奪わないで下さい。

オッタヴィアーニ枢機卿(署名)
バッチ枢機卿(署名)

 オッタヴィアーニ枢機卿とバッチ枢機卿がパウロ六世に提出した報告書については、「新しいミサ式次第の批判研究」をご覧ください。



聖伝のミサ(いわゆる「トリエント・ミサ」と呼ばれているローマ式典礼様式のミサ)にようこそ!

ローマ・カトリックの聖伝のミサ vs エキュメニカルな新しいミサ(第二バチカン公会議のミサ)



============
にほんブログ村 哲学・思想ブログ キリスト教へ
にほんブログ村のランキングです。クリックで応援して下さい


============
사랑하올 형제 자매 여러분,
한국성비오10세회(SSPX)
임시 웹 사이트를 소개합니다.
SSPX KOREA

毎年恒例の聖ピオ十世会公式秋田巡礼にご参加希望の方々は、聖ピオ十世会日本 秋田巡礼 SSPXJAPAN PILGRIMAGE TO AKITAなどを通してお申し込みください。



Viewing all articles
Browse latest Browse all 4247

Trending Articles