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2019年1月19日(土) 聖母の土曜日のミサ説教 「家族―天主が最初に創られた制度」

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2019年1月19日(土)聖母の土曜日のミサ 
小野田神父 説教

聖母の汚れなき御心聖堂にようこそ。
今日は2019年1月19日、聖母の土曜日のミサをしています。

今日このミサの後に、いつもの通り感謝のお祈りをしますが、その後で、1月に毎年している踏み絵への、250年間イエズス様が受けた侮辱の償いを致しましょう。
そして御聖体降福式もその後で行ないましょう。


「そして彼らは、マリアとヨゼフと、そして馬草桶に置かれている子供を見た。」

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

愛する兄弟の皆さん、聖母の土曜日は2月2日まで、御降誕から2月2日まで、福音では「牧場の羊飼いたちが、天使の言葉に従って、ベトレヘムの馬草桶に置かれている聖家族を見出した、牧童たちが来た、羊飼いたちが来て、礼拝して、そして讃美をして帰って行った、という史実を、マリア様の汚れなき御心が、全て記憶のその中に留めていた」という福音を読みます。

そこで私たちも今日、同じく羊飼いと一緒に、マリア様とヨゼフ様と馬草桶に置かれたイエズス様を、聖家族に会いに一緒に行きましょう。マリア様の汚れなき御心から、聖家族の秘密を聞く事に致しましょう。

教会の教えによると、特に教皇様たちの教えによると、「家族」というのは、世の創造のその最初から、天主によって作られた制度です。この家族を作る時に、特別な「婚姻」という制度を天主は制定しました。男を創った直後、神秘的な眠りの中に陥らせて、そして天主は人類に最高の、そして最初の贈り物をしました。それは夢のような贈り物で、男性の同伴者となるべきエヴァでした。天主はその時に、このアダムとエヴァを祝福して、「産めよ、増えよ、地に満ちよ」と命令しました。

「婚姻」というこの制度を見ると、3つの事が分かります。

1つは、『人間の増加の為に、子供たちの繁殖繁栄と、そしてその教育の為に作られた』という事と、そして天主が、「父と母を離れて、二人は一体となる」と言ったところから、この『婚姻が決して離れる事ができない、解消する事ができない』という一致を持っている事、また『一人の男性と一人の女性が結び付く事』が分かります。

これは自然の、天主の創造の最初に起こった事ですけれども、しかしイエズス様はこれを、「秘跡」の尊厳にまで、秘跡にまで高めました。

イエズス様は、洗礼の秘跡は、御自分で洗礼を受ける事によってそれを聖化しました。
御聖体の秘跡は、最後の晩餐で御聖体を制定する時に、秘跡を作りました。
婚姻の秘跡は一体、家庭生活の聖化は一体どのようにされたか、神学者たちはそれを、それについて確固とした答えを出せないでいますが、ある神学者はカナの婚宴で、あるいはある神学者は十字架の上で、しかしイエズス様は、30年間を以って、家庭生活を聖化しました。

イエズス様は、真の天主であるにも関わらず、そしてこの聖徳においても、知恵においても、賢明さにおいても、全て、マリア様にもヨゼフ様にも勝っていたにも関わらず、全く両親に委ねて、マリア様とヨゼフ様に委ねて、聖化されました。マリア様も、ヨゼフ様にはるかに勝った聖徳と知恵を持っていた方で、上智の座ではありましたが、しかしヨゼフ様に従って生活しました。

教皇様たちは言います、「聖家族を見ると、私たちの家庭の理想が分かる。私たちは、『家庭生活』という、ともすれば犠牲を伴う、ともすれば私たちから多くの事を要求するものを、その生活に入る前に、どのような理想があるか、どれほど素晴らしいものであるかを知らなければならない。そうする事によって若い人たちは、その『家庭生活』という理想に燃えて、その理想を追求して、大きな犠牲も大きな困難を乗り越えて行く事ができるだろう。そして私たち全てに、どのような理想を追うべきか、イエズス様がどれほど心を込めて30年間、長きに渡って私たちに模範を示そうとされて、どれほど大切であるかという事をを示そうとされたかを黙想しなければならない」と訴えています。

聖ヨゼフを見ると、夫の模範、理想が分かります。

まず聖ヨゼフは、労働の人でした。そしてたとえ聖徳において、イエズス様やマリア様に劣っていたとしても、家長として、家の家族の頭として、権威を以って、家を家族を統治していました。しかしこのヨゼフ様が、その家長として、家の家族の頭としてうまく統治したのも、ヨゼフ様だけの功徳ではありませんでした。マリア様とイエズス様が、妻であり母親であるマリア様が、そして子供であるイエズス様が、愛を込めて協力したからです。

教皇様たちによると、「妻の役割は、もしも夫があるいは父親が、家の家族の頭であるとしたら、妻は家族の心臓である、ハートである」と言っています。

あるいは「妻はあるいは母親は、家族の太陽だ」と、これはピオ十二世が言っています。

女性は、女性には素晴らしい尊厳があります。これは異教の宗教では全く知られていないものです。この女性の尊厳というのは、まず「男性の肋骨から、胸の心臓の最も近い所の一部であった」というところと、もう1つは「母親になる事ができる」というところにあります。

母親というのは、時を超えた存在です。母親というのは、私たちが誰もが持っている尊敬すべき方です。国も、民族も、時間を超える存在です。人間の人類の存続の為に、最も必要な存在です。その女性は、たとえ結婚しなかったとしても、たとえ子供が無かったとしても、たとえ母親となる事がなかったとしても、しかし「母親となる事ができる」という事において、特別の尊厳を持っています。それは司祭が尊厳を持っているのと同じです。たとえ司祭が叙階されて、ミサを立てる事がなかったとしても、秘跡を行なう事ができずにそのまま亡くなったとしても、しかし可能性において司祭の尊厳があると同じです。

この女性の、「母親になる事ができる」という尊厳を自覚している方は、その自分の振る舞いにおいても、言葉遣いにおいても、身なりにおいても、尊厳がある態度を保ち続ける事ができます。「私は母親だ」あるいは「母親となる事ができるものだ。」たとえ、これをたとえ結局そうでなかったとしても、その自覚を持っている方は、その態度によって、周りの人から尊敬を受けるような、そして高貴な振る舞いをします。
もしもその自覚がないと、そのような女性の方は、あるいは下品になったり、あるいは犠牲者となってしまったりします。

教皇様によると、「ちょうどマリア様がなさったように、妻の最も大きな役割は、夫の良き助言者である、助け手である」という事です。そして「夫の持っている権威を更に強める事である。信頼と愛を込めて夫に従う事である。」「ちょうど教会がイエズス・キリストに従ったように、奴隷のようでなく、しかし同伴者として従う事である。」すると、そのような信頼と、あるいは奉献、献身を受けた夫の権威は、より優しい、より甘美で、より人間的な権威になります。

またそのような、マリア様のような態度で従う妻というのは、その態度がますます高貴なものとなって、ますます甘美な優しいものとなります。それは子供たちにとってとても良い、平和な雰囲気、家庭生活を持ち出して、そして子供たちにとっての大きな良い影響を与えます。

ピオ十二世教皇様は、「妻は太陽だ」と言います。これはマリア様を見るとよく分かります。

なぜかというと、マリア様は聖ヨゼフに対して、厳しい態度を取ったり、あるいはちょっとした言葉遣いに敏感に腹を立てたりとか、あるいは冷たい態度をしたりとか、あるいはいつも怒って嫌な思いをさせたりとか、あるいはイエズス様に対して聖ヨゼフ様に対して苦々しい言葉を吐いたりとか、あるいは文句や不平、厳しい叱責など仰る事はありませんでした。高い声を出したり、あるいは嫌味を言う事もありませんでした。マリア様はいつも喜びを与えていましたし、そして聖ヨゼフにとって助けとなるように、あるいは家庭の一致をもたらすように、家庭に幸せをもたらすように、家庭の中に休息や、あるいは喜びがいつも満たされているように、特別の配慮をしていたからです。聖ヨゼフの考えが足りないと思った事もあったかもしれませんが、マリア様は非常に謙遜に、聖ヨゼフを立てるようになさいました。

特にマリア様は、御子イエズス様の教育に特別の心を砕きました。聖家族にとって、家庭生活の中心は天主でありましたし、イエズス様でありました。

今日私たちは、この牧者たちと一緒に聖家族の所に駆け寄って、マリア様の御姿とヨゼフ様の御姿、イエズス様を見て、どのような遷善の決心を立てるべきでしょうか?

男性は願わくは、ヨゼフ様のその勤勉な、イエズス様とマリア様を愛するその心と、その優しさを学ぶ事ができますように。女性は、イエズス様への愛と、そして聖ヨゼフへの尊敬を学ぶ事ができますように。子供たちは、天主であるにも関わらず、ヨゼフ様とマリア様に従って、従順に服従したイエズス様に学ぶ事ができますように。

そしてこの聖家族は、“ベトレヘム「パンの家」”で、愛と祈りの生活をしていました、犠牲の生活をしていました。貧しさを耐え忍び、しかし天主に対する信頼と、従順と、祈りに満ちて、平和と愛に満ちていました。この聖家族の中心はイエズス様でした。パンの家に居るイエズス様でした。私たちにとってもその中心は、御聖体であり、ミサです。私たちも、私たちの家族も、中心がいつもミサでありますように!

ミサにおいてできれば家族が共にお祈りし、イエズス様に祈り、マリア様に祈り、ヨゼフ様に祈り、そしてこの聖家族から御恵みと、模範を、祝福を受ける事ができますように。

御ミサにおいて、全ての御恵みを私たちが頂けるようにして下さいました。ミサ聖祭を通して私たちの家族がますます聖化されますように。

今日はマリア様に、土曜日の聖母マリア様に、どうぞ私たちの心に聖家族の模範をいつも目の前に置いて、それに倣う御恵みを頂けるようにお祈り致しましょう。御聖体を中心にする家族生活を送る事ができますように、お祈り致しましょう。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

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