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Channel: Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた
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ノートル・ダム大聖堂が炎と煙に包まれたところに、世界中の誰もが象徴的な価値と意味を見いだした : 教会も受難の時「キリストの花嫁を見よ Ecce Ecclesia」

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天の元后喜び給え、アレルヤ!
Regina Caeli, laetare, alleluia!

愛する兄弟姉妹の皆様、

私たちの主イエズス・キリストの御復活のお喜びを申し上げます。

復活の主日には、大阪で聖伝のミサを行いました。
ミサの前に4名の方々が洗礼の恵みを受けました、天主様に感謝!
32名がミサ聖祭に与りました。
ミサが終わった後、受洗記念と復活祭のお祝いの小さなパーティーが催されました。

聖週間にパリのノートル・ダム大聖堂(聖母大聖堂)の火事がありました。

フランスでは非常に頻繁に同様な事件が立て続けに起きています。

コメントに書き込んでくださった方が教えてくださいました。ニューズウィーク2019年4月17日の記事によると、2018年の1年だけで「フランスにある4万2258の教会のうち875が破壊され」ました。「キリスト教に対する攻撃は2018年だけで1063件に上った。」「1日に2件のペースで、フランスの教会は冒涜されている。」(*注)

「公開されたファチマの第三のメッセージ」と呼ばれているもののヴィジョンが現実のものとなってしまう大きな苦しみの始まりのように思えます。

デ・マテイ教授がとても深い分析(「The Church is burning 教会が燃えている」)をしています。パリの聖母大聖堂はシンボルである、と。もちろんそれ自体が文化遺産であり、価の付けられないほどの芸術的な価値があります。それだけではありません。誰にとっても、パリのノートル・ダム大聖堂は、キリスト教世界の象徴、西洋の良心の象徴、信仰の遺産の象徴、ヨーロッパのアイデンティティーの象徴、フランスの歴史の象徴です。バチカンの聖ペトロ大聖堂の次に人々が訪れる教会です。

ノートル・ダム大聖堂が炎と煙に包まれたところに、世界中の誰もが象徴的な価値と意味を見いだしました。ゴシック様式のノートル・ダム大聖堂が、天に高くそびえているのは、カトリック教会を象徴しています。パウロ六世は1972年に「サタンの煙が天主の聖殿に入り込んだ」と宣べましたが、煙に包まれたノートル・ダム大聖堂はその言葉を思い出させました。教会の上層部を焼いてしまいました。教会の尖塔も焼け落ちて、新しいミサの祭壇の下に落ちました。デ・マテイ教授は、教会の高位聖職者たちのことを象徴していると言います。

聖ルイが高額の値で買い取った、私たちの主の茨の冠の聖遺物は天主の御摂理で救い出されました。聖ルイ王は、1239年この聖遺物をパリに迎え入れるとき、裸足で麻で出来た簡単なトゥニカだけを着て行列でそれを運びました。この聖遺物を保管するために、サント・チャペルという最高傑作の教会を建てました。

聖週間に私たちは私たちの主の御受難を黙想しました。茨の冠を被せられ、鞭を打たれた私たちの主を、ピラトは群衆の前に見せて「この人を見よ Ecce Homo」と言います。現在、教会も受難の時を生きています。「キリストの花嫁を見よ Ecce Ecclesia」、傷つき、姿を変えた、人類の教師・救いの手段の唯一の保管所・平和の元后・聖なる教会を見よ、と。

レムナント紙のマイケル・マット氏によると、ノートル・ダム大聖堂の最高先端にあった雄鶏(オンドリ)は、尖塔が焼け落ちても焼けずにほぼそのままで落ちて残ったそうです。


Photo Credit

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この雄鶏の中には、茨の冠の聖遺物の一部と、聖ディオニジオと聖ジュヌヴィエーヴの聖遺物も入っていました。オンドリ(le coq)はフランスがガリアと呼ばれていた昔からフランスの象徴でもあります。聖伝のミサ聖祭の祭壇も聖母のもとで焼けずに残ったこと、尖塔の雄鶏が残ったこと、これも深い象徴の意味があると信じます。



十字架の苦しみを受けた私たちの主イエズス・キリストが復活されたように、キリストの花嫁であるカトリック教会も、美しく復活すると、聖母の御取り次ぎにより信じています。

良き復活節をお過ごしください。

天主様の祝福が豊かにありますように!

トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

(*注)
2015年6月15日には、ナントの聖ドナシアン大聖堂の修復工事中、やはり屋根が火事になっています。修理は2021年に終わるそうです。



2018年7月31日レンヌの聖テレジア教会の火災



2019年1月16日、グルノーブルの聖ヤコボ教会の放火事件



2019年2月6日、タルヌのラヴォル司教座大聖堂の破壊行為と火災



今年3月(ニューズウィークの記事には昨年とありますが実は今年つまり2019年3月)には、サン=シュルピス教会が放火され、放火と同じ週には、他に11の教会が破壊行為に遭いました。

2019年3月2日、パリの聖ドニ教会の破壊事件


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2019年3月18日、パリの聖スルピス教会の放火事件



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