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Channel: Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた
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2019年6月1日(初土)天の元后であると同時に、私たちを愛する無限の憐れみの母

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2019年6月1日(初土)聖母の汚れなき御心の随意ミサ
小野田神父 説教


聖母の汚れなき御心聖堂にようこそ。
今日は2019年6月1日、童貞聖アンジェラ・メリチアの祝日ですが、初土曜日ですので、マリア様の汚れなき御心のミサを捧げています。

特にこの御ミサは、5月3日に亡くなられたAさんの霊魂、そして全ての煉獄の霊魂の為に捧げています。煉獄の霊魂の永遠の安息をお祈り致しましょう。

今日このミサの感謝の祈りの後には、いつもの通り初土の信心として、御聖体降福式を行ないます。特に一緒に15分間、マリア様と共にロザリオの玄義の一つを黙想致しましょう。

特に今日は、昨日私たちが祝った、マリア様が天と地の元后であるという玄義を、ロザリオの栄えの玄義の最後の玄義を黙想する事を提案します。

またあるいはお望みであれば、栄えの玄義の第2、今週の木曜日、イエズス様の御昇天の祝日でしたので、その御昇天の玄義もあるいは黙想なさって下さい。

そして食事の後で、聖歌の練習もある予定です。どうぞ少なくとも、御聖体降福式、あるいはこの黙想に是非参加なさって下さい。

今日の御聖体拝領も、マリア様の汚れなき御心に対して犯される罪を償う為になさって下さい。



「憐れみの玉座の元に、我らは信頼して近付こう。」

聖父と聖子と聖霊との御名よりて、アーメン。


愛する兄弟の皆さん、今日はマリア様の初土です。一緒に初土の信心を致しましょう。

マリア様の汚れなき御心の祝日のミサの最初には、司祭が入堂すると共に、聖歌隊はこう歌います、「憐れみの玉座に、私たちは信頼を持って近付こう。」

「憐れみの玉座」、マリア様の汚れなき御心の事です。なぜか?なぜ玉座?王の座る場所か?

なぜかというと、マリア様が天の女王であるから。

この事は古代から、旧約時代から、旧約聖書に書かれていました。雅歌という旧約聖書の中には、「さぁ、私の愛する者よ。私の所に来なさい。私はお前に王冠を授けよう。戴冠をさせよう。さぁいらっしゃい」と言われています。

教父たちは、「既にこれは、天主ヤーウェが、マリア様の霊魂に戴冠する事」を読んでいました。

ピオ十二世教皇様が特に、マリア様の、元后であるマリア様の祝日を制定しました。1954年10月11日の事でした。この10月11日というのは、「マリア様が天主の御母である」という事の大祝日です。そしてこの日に、特にこの日を選んで、「マリア様は天地の元后である。女王である。マリア様よりも偉い方は、イエズス様天主様を除いて、他にはいない。全ての天使、諸聖人、諸々の全被造物は、マリア様の玉座の下に服している。マリア様は、天の王イエズス様の元后、女王である」と。そしてその祝日を制定しました。

そしてその回勅を出した時に説明しています。これは古代から、教父たちが、聖人たちが、例えば聖エフレム、ニッサの聖グレゴリオなどから始まって、色々な諸聖人たちが、マリア様についてどのように仰っているのか、諸聖人からの讃美の連祷を引用して、「マリア様は聖人によって、『女王』と言われている、『主』と呼ばれている、『全宇宙の元后』と呼ばれている、等々」と引用して、「だから、マリア様のこの『元后』というのを、祝日を記念するのは、これは昔からの事であって、新しい事では全くない。私たちは旧約の時代から今に至るまで、マリア様をいつも元后だと信じ、そして敬ってきていた。」

そしてその後で説明をします、なぜマリア様がそれほど高い地位にいるのか?

理由が二つあります。是非知って下さい。

「なぜかというと、マリア様はその御受胎の瞬間から(というのは、マリア様がそのお母様の聖アンナ様のお腹に宿ったその瞬間から)、その一瞬も、罪に汚れた時が無く、ほんのちょっとたりとも、悪魔の支配下に置かれた事が無く、罪の汚れも無く宿られ、そしてその最初の瞬間から受けた御恵み、聖寵、成聖の恩寵というものは(これはピオ十二世教皇様がピオ九世教皇様を引用するのですけれども)、全ての聖人たちをはるかに超える御恵みを受けていたから。全ての聖人たちをはるかに超える御恵みを、その最初の瞬間に受けていたので、マリア様はその最初の瞬間から、極めて高い地位を受けておられた、愛を受けておられた。なぜかというと、私たちのその高貴さというのは、私たちがどれほど天主、聖であり、聖であり、聖である天主様と一致しているかにかかっているから。」

考えてもみて下さい。もしも金が純金であれば純金であるほど、汚れが無ければ無いほど、金がたくさんあればあるほど、それは貴重なものとなります。高貴なものとなります。

もしも霊魂に、天主様との一致が密接であれば密接であるほど、天主以外のものが無ければ無いほど、汚れ無き天主と一致すれば一致するほど、その量が多ければ多いほど、高貴なものとなります。

聖トマス・アクィナスの言葉を引用して、ピオ十二世教皇様は説明します、「善の源である天主様と緊密に一致していたので、マリア様はその最初の瞬間から、極めて高貴だった。天主の御母となる準備ができていた。天の元后となる準備ができていた。」

その天主の御恵みを受けるその心構えというのは、この一言にかかっていました、「我になれかし。我は主の婢女なり。しもべなり、奴隷である。私は全く無き者である。主の御旨のままになさって下さい。」自分を全く無にしたが故に、全く下の者としたが故に、天主の全てを受ける事ができました。

傲慢な者に、天主の御恵みが入る余地はありません。聖書にも書かれています、「天主は傲慢な者に抵抗する。」傲慢な人には、自分の事を天主よりも偉いと考える人には、天主の御恵みが染み通る余地がないからです。天主がイエズス様が、天主様が与えたくても与える事ができないでいます。

マリア様はその反対でした。謙遜の極致に立っていました。「全て主の御旨のままに。」すぽりと御恵みを受ける事ができました。全く一致しました。純金の、純粋の御恵みを受けました。

これが第1の秘密です。「最初の瞬間から、罪の汚れを知らなかった。」


そればかりではありません。第2の秘密は、マリア様が罪の汚れを知らないばかりか、「イエズス様と贖いの御業に協力したから」です。

私たちはともすると、辛い事があると、嫌な事があると、「えぇ!何でこんな、私は一体何か悪い事したのか!」「何でこんな事が起こるのか!」文句不平をブツブツ言うかもしれません。

マリア様は、罪の汚れが無かったにもかかわらず、一切無かったにもかかわらず、その影さえも無かったにもかかわらず、全く清らかな霊魂だったにもかかわらず、信じられないほどの苦しみを受けました。恐ろしい苦しみを受けました。想像をはるかに超える苦しみと、屈辱と、そして苦悩を受けました。私たちの想像を超えるほどのものでした。私たちを贖う為に、イエズス様と一致して、それを御捧げしました。

そのマリア様は今でも、更に人類の苦しみを、救う為に、その汚れ無き御心は屈辱を、侮辱を受けています。

マリア様はそのイエズス様との十字架に一致していたが故に、更にその聖寵は大きくなりました。イエズス様と一致して愛の行動を、愛を捧げたが故に、捧げれば捧げるほど、それは更に功徳を積む事となりました。

ですからイエズス様とマリア様は、二人で、人類の贖いを達成しました。アダムはたった一人で罪を犯したのではありません。エヴァの協力があったからこそ、原罪を犯しました。イエズス様もたった一人で罪を贖ったのでありません。イエズス様は、マリア様と共に、二人で、人類の罪を贖う事を御望みになりました。

ですから、イエズス様が勝ち取った全ての御恵みと贖いの功徳、祝福、満ち溢れるほどの祝福と喜び、天国の栄光というのは、これはイエズス様と更にマリア様との共同のものなのです。

マリア様はですから、天の元后、最高の地位に上げられました。なぜかというと、イエズス様、王であるイエズス様と共に、天国の栄光の功徳を勝ち取ったからです。人類の、贖われた人類の母となったからです。

ピオ十二世教皇様は言います、「私たちの母マリア様は、天の元后であると同時に、私たちを愛する無限の憐れみの母である。私たちの天に在すお母様である。私たちを慈しみ、憐れんで、私たちに救いの手を差し伸べる優しい母である。しかも極めて高い地位におられる母である。」

考えてもみて下さい。皇后陛下、あるいは地位の高い王様の女王様が、私たちの最も親しい人だったら、どれほど王様に私たちの事を簡単に言う事ができるでしょうか。マリア様はそれをはるかに超えた方です。なぜかというと、最高の地位にいる私たちの母親であるからです。本物のお母様であるからです。

ですからピオ十二世は、この5月の聖母の月に、マリア様の王冠、花の王冠をマリア様の為に御捧げしようと思われました。その回勅によれば、「この祝日には、全人類をマリア様の汚れなき御心に奉献する祈りを更新するように、唱えるように」と命令も出されています。

今日は私たちは御聖体降福式の時に一緒に、1日遅れですけれども、これを御捧げ致しましょう。マリア様の汚れなき御心に、私たちと、この御聖堂と、聖ピオ十世会と、日本を、御捧げ致しましょう。マリア様のその憐れみの玉座に、信頼を持って近付きましょう、讃美致しましょう。マリア様は私たちはどれほど愛する母であり、どれほど力のある憐れみの女王であるか。“Salve Regina Mater misericordiae.” 「元后憐れみ深き御母。」

今日のこの御ミサを、初土に、「マリア様が私たちの女王、元后である」という事を深く思いつつ、このミサを御捧げ致しましょう。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

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