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誰がために鐘は鳴る? イスラム・テロリズムとシャルリ・エブド

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アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様、

 今日は、童貞殉教者聖アグネスの祝日です。そして、天主様の御恵みにより、このブログも、今日で9周年を迎えました。天主様に感謝します。愛する兄弟姉妹の皆様の応援とお祈りに感謝します。

 さて、今回は、聖ピオ十世会司祭であるアラン・ロランス神父様の記事「誰がために鐘は鳴る?」をご紹介いたします。


「誰がために鐘は鳴る?」

 二〇一五年一月十一日、パリで百万人のデモ群衆が、傷つけられた表現の自由を表す一本のペンを振りかざしながら「Je suis Charlie──私はシャルリ」のスローガンを繰り返した。これは各メディア局と各政党による公式の、満場一致で同意を得た見解である。だが現実に、シャルリ・エブドの風刺画が実際にはどういうものかを知ったなら、このデモ群衆たちのおかげで次のような感想を抱くはずだ。すなわち「クリスマス刊行号にみだらな作風で聖母マリアを描写した漫画家のように、私は無秩序と冒瀆を支持する。数年前に二つのリサイクル用ごみ箱に『これは私の体』『これは私の血』というキャプションを添えた絵を描いた人々、あるいはごく最近、ホスチアの形をしたコンドームを披露した人々のように、私はニヒリストで瀆聖者である」と。

 一月七日の襲撃の日に、教皇フランシスコは「人間の生命を破壊し、人間個人の尊厳を傷つけ、国籍、宗教、文化を超えた個人と大衆との間にある平和的共存の基本的善を根本から崩す憎悪とあらゆる形の暴力に反対することは必須の責務である」と宣言した。ポントワーズ教区のStanislas Lalanne司教と、サン・ドニ教区のPascal Delannoy司教は、一月十一日のデモのカトリック教会公式代表者だった。

 デモの間、生き残ったシャルリ・エブドの漫画家の一人は「今になって急に俺たちのことを友人だと言いだした連中には吐き気がする」と言った。そして皮肉な調子でこう付け加えた。「俺たちには大勢の新しい友人がいる。教皇、エリザベス女王、プーチンといったね。笑わせてくれるよ」 « vomir sur ceux qui, subitement, disent être nos amis : nous avons beaucoup de nouveaux amis, comme le pape, la reine Elizabeth ou Poutine : ça me fait bien rire. »と。

 一月八日正午、雨の降る中、ノートル・ダム大聖堂は弔鐘を鳴らした。誰がために鐘は鳴っていたのか?

アラン・ロランス神父

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【追記】
 ロベルト・デ・マテイ教授は、Christ Crucified: Scandal to the Muslims, Foolishness to the Secularists [Cristo crocifisso, scandalo per i musulmani e stoltezza per i laicisti…] の中で、「テロリズム」とは、イスラムのテロリズムであり、イスラムの世界観によるテロリズムであることを説明しています。

Long War Journal によると、イスラム国のスポークスマン、アブ・ムハンマド・アル・アドナニは「あらゆる異教徒たち(=非イスラムのこと)を徹底的に抹殺する」と述べ、「爆弾や弾薬がなければ、異教徒のアメリカ人やフランス人、さらには同盟国の者を孤立させ、石で頭を叩き潰し、ナイフで刺し殺し、車でひき殺せ。高い所から突き落とし、絞め殺し、毒殺せよ。」と宣言しています。

 彼らの公式の訳によると「私たちはおまえたちのローマを征服する、おまえたちの十字架を壊す、そしておまえたちの女を奴隷とする。これがアラーが私たちに約束したことだ。云々」と言います。We will conquer your Rome, break your crosses, and enslave your women, by the permission of Allah, the Exalted. This is His promise to us; He is glorified and He does not fail in His promise. If we do not reach that time, then our children and grandchildren will reach it, and they will sell your sons as slaves at the slave marke. [Nous allons conquérir votre Rome, nous allons briser votre croix, nous allons prendre vos femmes en captives de guerre par la permission d’Allâh le Très Haut. Ceci est la promesse d’Allâh sur nous et Il ne manque pas à Sa promesse. Si nous n’atteignons pas cela, nos enfants ou nos petits-enfants et ils vendront vos enfants dans les marchés aux esclaves.]

 デ・マテオ教授は、ラディカルなイスラムも、穏健派のイスラムも、同じ目的を持っていること、手段が違うこと、を指摘しています。つまり、穏健派も急進派も、イスラムによる世界征服を目指しているということです。もしそれを目指していなければ、それは穏健派ではなく、良いイスラムではないということだ、と指摘します。シャリア(イスラム法・コーランの法による支配)の世界拡張がイスラムの目的だからです。つまりイスラム絶対主義でありファナティシズムです。このイスラム絶対主義によって、シャルリ・エブドに代表される人々を殺害しています。

 「シャルリ・エブド」は、カトリック信仰を否定した上に成り立つ、フランス革命以後の相対主義の産物です。バスティーユの後に生まれ変わったヨーロッパの啓蒙主義の表現です。

 しかし、デ・マテイ教授は、相対主義がイスラムのファナティシズムに勝つことはない、と断言します。真の天主であるイエズス・キリストだけが、これに向き合うことが出来ます。聖パウロの言葉:「私たちは、十字架につけられたキリストを宣べ伝える。それはユダヤ人にとって躓きであり、異邦人にとって愚かであるが、しかし召された人々にとっては、ユダヤ人にもギリシァ人にも、天主の力、そして天主の知恵キリストである。天主の愚かさは人間よりも賢く、天主の弱さは人間よりも強いものだからである。」

 天主様の御助けにより、私たちもデ・マテイ教授と共にこう言いたいと思います。「私たちは、十字架につけられたキリストを宣べ伝える。それはイスラムにとって躓きであり、自由主義者にとって愚かであるが、しかし召された人々にとっては、天主の力、そして天主の知恵キリストである。天主の愚かさは人間よりも賢く、天主の弱さは人間よりも強いものだからである。」

 天主様の祝福が豊かにありますように!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)




この映画のダビングのために日本語訳を作り、録音してくださった声優の方々や、字幕を作ってくださった方々、すべての関係者の方々に感謝します。


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