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Channel: Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた
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ヴィガノ大司教「善と悪との戦いの時、誤謬が真理を疑問視するとき、真実は常に差別的である。真理がないところには、愛徳もない。」

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アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様、

2020年6月7日、前・駐アメリカ合衆国教皇大使ヴィガノ大司教は、トランプ米国大統領に支持の書簡を送りました。

それに対して、ドミニコ会修道女であるシスター・アントニエッタ・ポテンテは、2020年6月17日にウェブサイト Terra e Missione にヴィガノ大司教へ憤りの公開書簡を掲載しました。

その中で「あなた、キリスト者であり司教であるあなたがトランプ大統領を支持して書いた手紙、健康上の緊急事態と人種差別のこれらの最新のイベントの両方に関してここ数ヶ月で、ますます差別的で暴力的であることを表している政策の推進者を支持する手紙」に関して、彼女は「深く憤っている」と書いています。

この公開書簡の中で、シスター・ポテンテは、他のシスターたちを代表して発言し、ヴィガノ大司教が、善と悪、光と闇、という「二元論的で差別的な言葉」を使っていることを批判しています。さらに彼女は「あらゆる福音の原理に反対する政策を支持するために聖書を」使うとして、大司教を叱責しました。シスター・ポテンテは、トランプ氏が「人種差別的」であり、したがって福音に反する警察による「行動」を支持していたと主張しています。

「トランプ氏とあなたとあなたの周辺の全員が、特定の教会的、社会政治的陰謀の犠牲者であると宣言するために聖書の用語である『光の子供たち』を使用することは、真の固有な冒涜のように思われます」とシスターは書き、さらにまた「あなたが支持しているトランプ大統領」が「同性愛嫌悪であり、それゆえに差別的なメンタリティ」を持っていると非難しました。最後に、このドミニコ会のシスター・ポテンテは、彼女と彼女の仲間の修道女らは常に「最も弱く且つ抑圧された」側にいる、と書いています。

この非難の公開書簡に、ヴィガノ大司教は以下の手紙をもって回答しました。日本語訳をご紹介いたします。特に、ヴィガノ大司教は、トランプ大統領の政策と、堕胎を促進させる反トランプ勢力とを比較しています。

*国家当局が法律の遵守を課す道徳的義務を負うこと、またこれを行うために、適切な強制力を使うことが許されている。
*善と悪との永遠の戦いに関するとき、誤謬が真理を疑問視するとき、真理は常に差別的である。
*真理と嘘との差別が、旧約の太祖らを約束の地へと導き、偶像崇拝の放棄と、唯一の真の天主への礼拝をもたらした。
*殉教者たちも、偶像に香を捧げるよりも、苦痛や拷問に直面することを好んで、差別した。
*教会博士たちは、異端に反対して戦い、真の教義を説教して、差別した。
*真理がないところには、愛徳もない。
*天主の完全な真理を無条件に受け入れないなら、天主を愛することも不可能だ。

また、ヴィガノ大司教は「最も弱く且つ抑圧された」人びととは誰かを、はっきり言っています。
*自分の子供たちにキリスト教の教育を与えたいと願う家族の父親と母親たち(しかし現実は、学校でのポルノのような性教育やLGTB教育、リベラル思想などのために、正統なキリスト教の教育を与えることできずに苦しんでいる)
*カトリック信仰を公言しているというそれだけの理由で、毎日迫害されている多くの人びと
*堕胎によって、毎日犠牲となっている何百万もの罪のない子供たち
*役に立たないと見なされている、高齢者、病弱者、など
*年端のいかないうちにジェンダーという地獄のイデオロギーによって罠にかけられている子供たち
*LGBTの思想によって道徳性が腐敗させられた若者たち
*Black Lives Matterを賞賛する人々のグループによって襲撃されたカトリック教会の信徒たち

私たちは、次も付け加えたいと思います。
*御聖体をカトリック教会の習慣と聖書の教えと長い伝統に基づいて跪いて礼拝したくても、敬虔に膝間づいて口で拝領したくても、司祭・司教たちによってそれが禁止されているカトリック信徒たち
*「決して廃止されたこともない」聖伝のミサ、「過去の人々にとって神聖だったものは、わたしたちにとっても神聖であり、偉大なものであり続ける、それが突然すべて禁じられることも、さらには有害なものと考えられることもありえない」としながらも、聖伝のミサは、事実上禁止され、さらには有害のものとされ、あずかることができずにいるカトリック信徒たち

ヴィガノ大司教は、ドミニコ会修道女からの公会議による批判に答える。ドミニコ会修道女がトランプ大統領の「差別的で暴力的な」政策と非難したところ、ヴィガノ大司教はトランプ大統領のやり方を擁護した。

Noli aemulari in malignantibus, neque zelaveris facientes iniquitatem.
(悪人たちと同じようなことをしようとするな。邪悪を行う者たちをねたむな。詩36:1)

尊敬すべきマザー、

あなたが昨6月17日に私に送ってくださった公開書簡を読みました。これは、私が米国大統領に送った書簡の後に、あなたが、あなたの共同体に代わって書いたものです。あなたは個人的に私に向けて書いているので、あなたに返信するためのスペースを、あなたのサイトに下さるようにお願いします。

私はあなたの手紙のいくつかの表現に戸惑っています。私個人に関するものだけでなく、トランプ大統領を「ここ数ヶ月、保健に関する緊急事態と人種差別のこれらの最新の出来事との両方に関して、ますます差別的で暴力的であると示される政策の支持者である」と非難する際の、現実の誤った飾り立てた陳述です。真実において、警察と地方自治体が民主党の支配下にある状況で発生した人種差別の出来事に対して、彼にどうやって責任を負わせることができるのかわかりません。この出来事は、共和党と現職の大統領に反対するために、グローバリスト(世界統一主義者)のエリートたちが資金を提供している"偽旗作戦"【false flag あたかも他の存在によって実施されているように見せかける、政府、法人、あるいはその他の団体が行う秘密作戦のこと】によって画策されていたことが、少しずつ明るみに出てきており、明らかに証明されています。国際的なレベルでは、トランプの任期は、米国が長期にわたっていかなる軍事紛争を開始していない唯一の任期であり、多くの場合、平和条約が確立され、外国への軍事配備が撤回された任期でした。経済は力強く成長し(新型コロナウイルス感染症の非常事態まで)、したがって労働者の権利も保護されました。

その時、もしあなたが、公の秩序の確立と法律の遵守を要求することが差別的な行為であると主張するなら、私は国家当局が法律の遵守を課す道徳的義務を負うこと、またこれを行うために、適切な強制力を使うことが許されていることをあなたに思い出させなければなりません。この教義は、あなたが所属する研究所の守護聖人である聖トマス・アクィナスによって教えられ、見事に説明されています。私は大統領が「言葉でも行動でも暴力的」であるとは思いません。確かに、自分の政治プログラムにおいて、出産直前まで、さらには出産後さえ、何百万人もの子供たちの殺害を促進し支援している人々よりも暴力的では決してありません。この暴力【堕胎】は、最も無防備な人々に対して最も激怒するものなので、はるかに憎悪に満ちていますが、これは修道女としてのあなたの生き方(コミットメント)とあまり一致しているようには私には思えません。【ここで、例えば民主党に所属するニューヨーク州知事クオモが、2019年1月に、出産直前まで、さらには出産後でさえ、子供を殺害することを可能にする法律にサインしたことを暗示している。民主党に引き換え、トランプ政権はプロライフ政策を取っている。】

あなたは「二元論的で差別的な言語」を使用したと私を叱責しました。実際、まさにそれであり、それ以外ではありえないと考えます、特に善と悪との永遠の戦いに関することであるときは。誤謬が真理を疑問視するとき、真実は常に差別的です。光もまた差別的です。なぜなら、光は暗闇や闇の中に隠れている人々を許容しないからです。わたしたちの主はつまずきの石であり、差別的で対立的であるように、主は義人らをご自分の右に集め、邪悪な者どもを左に追い払うでしょう。「私の命じることをまもれば、あなたたちは私の友人である」と、主は言われます(ヨハネ15:14)。

天主との友情の条件は、愛徳の絆において、天主の掟と天主の法に従順であることです。これもまた差別的です。なぜなら、自分の自由を乱用し、天主の御旨に自分を従わせない人は、至福直感における喜びを得ることもできず、天主の永遠の栄光に参与することもできないからです。同様に、同性愛についてこれを天主の御顔の御前で復讐を叫ぶ罪として断罪する第六戒は、「同性愛嫌悪的であり、従って差別的な考え方」で与えられました。聖パウロは差別しました。それはキリストが差別したのと同じく、エデンで永遠の御父もやはり、天主に不従順であった人祖【アダムとエバ】を追い出して差別したのと同じです。

しかし、この差別が、私たち自身の過ちを通して、私たちが天主の罰を受けるに値するとしたならば、それは私たちにとって、人祖の罪以来ずっと、童貞【聖母マリア】から生まれた贖い主[が与えられると]の約束、新しいアダムと新しいエワの約束に値しました。この「二元論的」ものの見方こそが、私たちの[旧約の]太祖らを約束の地へと導き、偶像崇拝の放棄と、唯一の真の天主への礼拝をもたらしたのです。殉教者たちも、偶像に香を捧げるよりも、苦痛や拷問に直面することを好んで、差別しました。教会博士たちは、天使的博士【聖トマス・アクィナス】を含めて、異端に反対して戦い、真の教義を説教して、差別しました。聖ドミニコは十字架を説教して差別しました。尊敬すべきマザー、あなたも、私の言葉に反対する立場、トランプに反対する立場、そして差別に反対する立場を取って、差別しています。あなたが「私たち修道女たち [donne religiose]」と話すとき、あなたは「女性」を強調しつつ女性に天主によって意志された秩序にも基づかず、使徒聖パウロの警告にも基づいていない役割を主張することを欲していると思われますが、あなたは差別をしています。

あなたはこう述べています。"私たちは、金持ちではなく謙遜な者が、高められるように、一緒に働くことを求めます。人々の希望を屈辱し破壊する権力者やいじめがもはや存在しないように私たちは求めます"と。尊敬すべきマザー、思い出してください。福音が話す謙遜な者とは、必ずしも現代世界によって社会工学(ソーシャル・エンジニアリング)の皮肉なプロジェクトのために搾取されている人々のことでもなければ、常にいつもの人々を豊かにする不安定化の計画に迎合するために故郷から引き裂かれた多くの人々でもありません。

そして、金持ちはいつもそして必ずしも悪というわけではありません。もしも摂理が彼らに物質的な善を与えたならば、天主は貧しい人々や困窮する人々を思い出す天主の協力者になるように彼らに求めます。権力者たちも咎(とが)められるべきではありません、もしも彼らの権力が善の奉仕のために与えられているなら。市民からの非難と天主の罰に値するのは、自分の権力と自分に与えられた権威を乱用する人たちです。

あなたの言葉からは、健全な教義によって支えられかつ堅実な信心によって養われた超自然的なビジョンというよりは、この世の思考のためにあまりにも多くの場所が占められていると察せられると思います。実質的に、あなたの修道請願の外的な目に見える印が無いことは、自分の宗教的アイデンティティを隠したいというあなたの欲望を暗示的に明らかにしているように私には見えます(おそらく他の人の感性を害さないため?)、しかし、この世界のいかなるイデオロギーも満たすことができない内的空虚をあなたご自身が放置している危険があります。ところで、まそにこれこそを、聖ドミニコと聖トマスの娘から私たちが期待するべきなのです。つまり、もっとも小さき者たちの正当な願望が、その最も正真正銘の根源を啓示において、キリスト教社会秩序において、教会の社会教義の忠実な適用において、見出すことを確実にすることです。何故なら、真理がないところには、愛徳もないからです。あなたはこの両方とも天主の本質的な属性であると私におしえてくれましたが、天主が聖なる教会、唯一の救いの箱舟において、私たちに伝えてくださった完全な真理を無条件に受け入れないなら、天主を愛することも不可能だからです。

あなたはこう書いています。「しかし、私たちが最も弱い人や、抑圧されている人の側に立っていることは明らかです。これらの弱い人や抑圧された人らだけに、この世界の支配者が知らなかった智恵が明らかにされたのは確かだからです(コリント前2:8参照)」と。その最も弱い人と抑圧された人のグループの中にあなたは自分の子供たちにキリスト教の教育を与えたいと願う家族の父親と母親たちを含めていると私は思います。カトリック信仰を公言しているというそれだけの理由で、毎日迫害されている多くの人びとも含め、現代のモロクの神が中絶という不潔な祭壇の上で毎日犠牲にしている何百万もの罪のない子供たちも、役に立たないと見なされているために、経済的利益や投資が捨てるかあるいは死【安楽死など】へと断罪している高齢者も、年端のいかないうちにジェンダーという地獄のイデオロギーによって罠にかけられている子供たちも、 LGBTの思想によって道徳性が腐敗させられた若者たちも、Black Lives Matterを賞賛する人々のグループによって数日前に襲撃されたセントルイスの高齢者の信徒たちも含めていると。

締めくくりに、あなたの公開書簡は私が今までに何度も書いたことを確認しています。整列【人びとのグループ分け】は日に日により明確に定義されており、これは確かに、多くの人が実際に何が起こっているかを理解し、各人がどの側に整列しようとしているかを理解することを可能にする真実への賛辞です。

尊敬すべきマザー、あなたとあなたの共同体とに私は心からの祝福を送ります。私のためにあなたの祈りを願います。

+ カルロ・マリア・ヴィガノ大司教

2020年7月6日

童貞殉教者聖マリアゴレッティの祝日

ヴィガノ大司教

シスター・ポテンテ

ニューヨーク州知事クオモは、2019年1月に、出産直前まで、さらには出産後でさえ、子供を殺害することを可能にする法律にサインした

暴力をうけるカトリック信徒


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