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【参考資料】ヴィガノ大司教「新世界秩序の先触れとして、トランプ打倒のためにディープ・ステートがディープ・チャーチと今や共闘に入った」

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ヴィガノ大司教「新世界秩序の先触れとして、トランプ打倒のためにディープ・ステートがディープ・チャーチと今や共闘に入った」

The Deep State is now moving with Deep Church to transform the Catholic Church into the ‘spiritual arm’ of the New World Order, the Archbishop said.

2020年9月25日 米東部標準時1時58分

カルロ・マリア・ヴィガノ大司教

「最善の堕落は最悪」“Corruptio optimi pessima.”(大聖グレゴリオ)。


最近のイエズス会の行動と聖イグナチオ・ロヨラの本来の意向との両者に一貫性を見いだすことは、不可能ではないにしても困難な作業であり、イエズス会が1773年にクレメンテ十四世によって廃止された後、1814年に修道会を再結成したことは、後から見れば賢明ではなかったと思えるほどです。教会という組織全体が甘受している解体と自己破壊との過程の中にあって、イエズス会の寄与が決定的にありますが、まだこれからもあるでしょうが、驚くべきことではありません。
イエズス会の会員が位階階級の地位に就くことを禁じている聖イグナチオの規則に違反しているにもかかわらず、2013年以来、最高位の玉座さえもイエズス会の会員、つまりホルヘ・マリオ・ベルゴリオが占めているのは偶然ではありません。

国際的な地政学的文脈では、イタリアの役割は、ある意味ではあまり重要ではないように見えるかもしれませんが、現実にはイタリアは世界統一主義(globalist)の行動計画(アジェンダ)が、経済的、政治的な面とともに宗教的な面でも、今後10年の間に諸国の全政府に拡大しようとしている社会工学(ソーシャル・エンジエニアリング)の実験のための実験の場所なのです。それゆえに、イエズス会総合雑誌「ラ・チビルタ・カットリカ誌(La Civiltà Cattolica)」と、その全世界を飛び回る編集長(director)アントニオ・スパダロ神父が、イタリアや全世界の左翼運動、それは米国民主党や中国共産党を含みますが、これらの左翼運動に対して、何故、腐敗した支援をするのに精力を使ってきたのかがよく理解できます。

他方で、イエズス会と左翼革命運動とのイデオロギー的な親密さは、1968年の最初の兆候にまでさかのぼります。第二バチカン公会議が、それのためのイデオロギー的な基礎を置きましたが、公会議の準備文書から共産主義への非難が取り除かれたのちに、それは解放の神学において最大の表現形式を見いだしました。ラテン・アメリカのあの不幸な時期の主役たちの多くが、ここ数十年の間に聖座によって課された赦さ他のも同然の軽い制裁の後、アルゼンチンのイエズス会士の一人【教皇フランシスコ】によって復帰し、昇進してきたことは重要なことです。

プローディとジェンティローニ(二人との元イタリア首相)がスパダロ神父とともに「Nell'anima della Cina」[中国の魂の中で]というエッセー集を発表するのを見ても、誰も驚いてはなりません。これらのエッセーは、嘆くべき「大人のカトリシズム(カトリック主義)」を体現しているのであって、ヨハネ・パウロ二世とベネディクト十六世が望んだ政治におけるカトリック信徒らに必要な一貫性を無視しており、また、これらのエッセーは、マルサス主義的環境主義、移民の無差別的な歓迎、ジェンダー論、そしてアブダビ宣言によって制裁された宗教的無関心主義などのいろいろな主義思想の名において、進歩主義についての、異質なものから成る獣(けだもの)の話を一つに寄せ集めている「動物寓話集」です。【訳注:ヨハネ・パウロ二世とベネディクト十六世は、政治家が個人の信者としてはプロライフで堕胎に反対だけれども、政治家としては堕胎を容認するなどと一貫性を無視することはできず、内面の信仰と外面の主張や行動とが一致していなければならないと訴えた。「大人のカトリック主義」とは、信仰は信仰、政治イデオロギーは政治イデオロギー、と別々のものとする。】

アッシジ会議、フランシスコの経済、そしてもうすぐ【10月3日】発表される回勅「フラテッリ・トゥッティ(Fratelli Tutti すべての兄弟」などは、ベルゴリオの教会の持つ人間中心的な刷り込みとグリーン・シフト【環境問題重視】を裏付けます。ベルゴリオの教会は、福音をすべての国に宣べ伝えるという勇気ある「政治的には正しくない(politically incorrect)」ことの代わりに、世界統一主義のアジェンダ(行動計画)の中にある最も安易な環境主義と移民主義の主張を好んできました。これらのアジェンダは私たちの西洋文明には劇的に危険なことです。そして、トランプ大統領は、このことをあまりにもよく理解しています。

イタリアのプローディとジェンティローニ、そしてその出自と教育を考えるとコンテ首相も加えておきたいところですが、米国側にはジョー・バイデン、ナンシー・ペロシ、アンドリュー・クオモのようないわゆるカトリック信徒の人物に、彼らに相当する人々がいます。この人々はみな、誇りをもって妊娠中絶とジェンダー論の正当化を支持しており、誇りをもって米国の都市全体に放火しているアンティファ(Antifa)やブラック・ライブズ・マター(Black Lives Matter, BLM)を支持しています。

これらの政党や、これらの「自然発生的な」運動、カトリック進歩主義の、国際的なスポンサーらを公平で率直に分析すれば、莫大な資金で地球の政治的、経済的な運命を操作するこれらのいわゆる慈善家全員に一貫している不穏で共通の特徴が明らかになります。最近では、米国のイエズス会が投資家ジョージ・ソロスから200万ドル【約2億1000万円】近く(4年以上)の助成金を受けていることがニュースで報道されていますし、聖座と中国共産党政権との間の同じ合意によって、悲惨な財政状態にあるバチカンへの北京からの毎年の巨額の寄付金で、バチカンの財政が賄われているように思えます。

教会が都市封鎖の前に弱体化し、典礼の挙行を停止し、世界中の教会を閉鎖したという事実が、感染症の巻き添えによるかなりの経済的損害をもたらしたため、中国の寄付と、移民を歓迎するという利益の上がるビジネスが、その損害への明らかな補償を表しています。

米国は、米国カトリック教会の最高レベルおよび文化的影響力のある複数の中心団体が、恥知らずにも民主党大統領候補を支持する側につき、さらに一般的には、ここ数十年の間に行政機関の中で統合されてきた政治組織全体を支持する側についているのを目の当たりにしているところです。トランプの宿敵である「ディープ・ステート」は、現職大統領への批判や非難を惜しまない一方でバイデンやBLMに無愛想に気配りしつつ主流派によって押し付けられた物語に従順に従う「ディープ・チャーチ」を仲間に加えています。

トランプが公のプロ・ライフであること、また民主党が放棄した譲れない原則をトランプが擁護していることは、ほとんど問題ではありません。重要なことは、カトリック教会を新世界秩序(New World Order)の霊的部門に転換することです。それは、ベネディクト十六世の場合には不可能だったこと、つまり世界の最高の道徳的権威【である教皇】から承認(imprimatur=出版許可)を得られるようにするためです。

ポンペオ米国務長官は、ベルゴリオと習近平の間で署名された密約の更新を、正しく非難しました。彼の明快な非難は、異常なバチカンの態度、教会がその使命を裏切っていること、邪悪な政治的打算から来る中国のカトリック共同体の切り捨て、そして単一な思想への同調(l’allineamento al pensiero unico)を明らかにしています。

また、イタリア司教協議会の日刊紙「アッヴェニーレ(Avvenire」」を始めとするイエズス会とカトリック進歩主義の反応も、驚くべきものではありません。ベルゴリオがナチズムとポピュリズムの亡霊を呼び起こしながら、「トランプ氏はキリスト教徒ではない」と問題なく断言できるとするならば、なぜ米国務長官が、これまで以上に凶暴であると同時に、これまで以上に強力で影響力のある共産主義独裁政権と聖座が共謀していることについて、国際安全保障という正当な目的をもって、意見を述べる権利を持たないというのでしょうか。

民主党が妊娠中絶を支持していることや、中国で最も基本的な人権が蹂躙されていることに直面していながら沈黙しているバチカンが、なぜトランプ政権には、国際政治バランスに明らかな影響を及ぼす合意に干渉する権利がないと考えるのでしょうか。

政治的対立の中で言葉で要求されるパレーシア(parrhesia)【危険を冒しても包み隠さず話すこと】が、自分たちの邪悪な計画が明るみに出たのを見る人々【の言うこと】と実際には矛盾しているのを見て、同じくらいの驚きを引き起こすのです。また、絶対的に透明で曖昧な点がないとされた合意が、なぜ秘密にされ、中国の優れた枢機卿のヨゼフ陳も読むことができないのか、その理由も不明です。

一方で、聖座と中国共産党の間の合意書の起草に携わった人々の中に、ベルゴリオが自分に代わって派遣した当時のマカリック枢機卿がいたことを考えれば(ここを参照)、私たちは、この力を持っていた高位聖職者が平信徒の状態に格下げされるようになった教会法上の過程の動きが秘密に包まれたままである理由をも理解するようになるでしょう。どちらの場合も、透明性と真実による解明作業が緊急に求められかつ必要です。なぜなら、全世界が見つめる中で、カトリック教会の名誉と道徳的権威がかかっているのですから。

(編注)上記の文章は、2020年9月22日にカルロ・マリア・ヴィガノ大司教によって書かれたものです。


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