Quantcast
Channel: Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4247

イエズスの王権か、あるいは悪魔の支配下か。私たちにはその2つのどちらかしかありません。

$
0
0
2020年10月25日(主日)王たるキリストの大祝日
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父説教(大阪)
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
今日は王たるキリストの祝日で、ピオ十一世教皇様の命令によって、今日はこの大祝日に2つの事をしなければなりません。
よく私たちがするべきものは、王であるキリストの、王としての聖体行列、あるいは御聖体降福式です。
しかし私たちは聖体行列ができないので、このミサの後に、感謝のいつものお祈りの後に、終課の代わりに、短い御聖体降福式をしたいと思っています。
そこで、ピオ十一世教皇様の命によって、もう1つ、イエズスの聖心の連祷、そしてイエズスの聖心に人類を奉献する祈り、規定の祈りがあるので、これを唱える事に致します。
それから、教皇様が非常に個人的な自分の意見として、教導権を使わずに、インタビューに答える形で、映画の中で同性愛についてちょっとしたコメントを出しました。
それについて、世界中で多くの動揺が広がってしまいました。そこですぐに、色々な枢機卿様や司教様たちが、それに対して「教会の教えはこうだ!」と発表しました。
その内で、バーク枢機卿様という方がいらっしゃいますけれども、その枢機卿様が仰った発言を、すぐにインターネットに翻訳して載せました。またそれも印刷して皆様の元に、お手元で読む事ができるように準備してあります。どうぞお持ち下さい。
愛する兄弟の皆さん、今日は王たるキリストの祝日ですので、そのイエズス様の王権について一緒に黙想致しましょう。
簡単に申しますと、「イエズス様が王である」というその根拠は2つあります。
イエズス様が、「イエズス・キリストが真の天主であると同時に、真の人間である」という、このヒポスタティスにおける一致によるからです。イエズス様は真の天主であって、真の人間であると同時に真の天主であるので、この世界の全てを天主として統括し、統治し、所有しています。全宇宙はイエズス様の命令に従っています。ですから私たち人間も、被造物として、この創造主の命令に従わなければなりません。
それのみか、第2の理由は、イエズス様は私たちの「贖い主」であるからです。私たちは罪を犯したので、悪魔の征服下の元にありました。悪魔の奴隷、悪魔の領地の中に落ちてしまいました。しかしイエズス・キリスト様は、御自分の天主の血を流す事によって、私たちを贖って、買い取って、私たちをイエズス様のものとして下さいました。悪魔の手から奪って下さいました。
当然、もはや悪魔の支配下におらず、贖い主の元にいる、という事ですから、イエズス様を大恩人として、贖い主として、そして私たちを贖って勝ち取って下さった、悪魔から奪い取って下さった王として、その新しい王権の下に入るのは当然の事です。
イエズスの王権か、あるいは悪魔の支配下か。私たちはその2つのどちらかしかありません。
イエズスの御旗、十字架の御旗のもとの支配に立つか、あるいは十字架の敵の旗、十字架とは別の旗(三色旗?虹の旗?)のもとに立つかのどちらかです。
イエズス様は、信仰・希望・愛・従順・清貧・貞潔・謙遜の御旗の元に、私たちを、愛の元に引き寄せます。
悪魔は、憎しみと、自由・平等・博愛、そして傲慢・この世の欲望・権利・邪欲の元で、自分の元に引き寄せようとします。
イエズス・キリストは真の王ですけれども、その自分の王権を、私たち人間に委ねました。
この地上で最高の権威は、「教皇様」です。
この地上のどのような王よりも、どのような皇帝よりも、天皇陛下よりも、権威がある方が、教皇様です。
そしてこの教皇様に、特にイエズス様の代理者として、地上の最高の権威として、この地上の全ての平和と、祝福を、そして原理を、「イエズス・キリストの教えが何かを教える」という力を与えました。成聖の御恵みを与える力を与えました。
そして、この「教導権」とは区別されているけれども、しかし教導権を常に、その教えに従う「王権」が与えられました。その王権というのは、真理の道徳に従って、この地上の世俗の事を支配する権利です。
この王権には4つの力があります。1つは「立法権」、もう1つは「行政権」、そして「司法権」、そして軍隊を指揮する「軍隊の統率権」です。王はこの4つを持っています。
イエズス・キリスト様も王としてこれを持ち、そして地上の王にこれを委ねます。
イエズス・キリストの場所を占める者として、そのこの2つの権力が、「教導権」と「王権」が調和を取った時に、「王権」が「教導権」に従った時に、世界はまさに平和に、イエズス・キリストの支配下の元にある事になります。これがイエズス様の望みでした。
しかし残念ながら、この地上の王は、このイエズス・キリストの支配下の元にあろうとしませんでした。「私は従わない!」という昔のサタンの声を聞いてしまいました。そしてイエズス・キリストを王国から、その国から取り除こうと、できれば人々の心からもイエズス・キリストを追い出そうとしていました。
その時に、その現代世界において、ピオ十一世は言いました、「いや、もしも私たちの社会から、家庭から、人々からの心から、イエズス・キリストが王でなくなってしまったら、この世界は滅びる。」
もしもイエズス・キリストが王として、天主として、「結婚はどういうものであるべきか」「私たちの労働がどういうものであるべきか」「社会はどのようなものであるべきか」という事を教えなければ、道徳に反する、自然に反するようなものが、結婚に関して法律で認められたり、一人っ子政策、あるいは私が今口で言う事ができないような色々な悪や罪が法律となって、私たちに押し付けられてしまうことでしょう。
そうした時に、そのような社会がどうやって長く存続する事ができるでしょうか。滅びに行ってしまうのは明らかです。
昔日本にも、キリシタンは迫害したけれども、しかし犬は大切にしたという時代もありました「犬は殺してはいけない」と。
では私たちは今日、どのようにしたら良いでしょうか?
マリア様にお願いして、イエズス・キリストの教えが世界中で、キリストの代理者である教皇様の声、あるいは司教様たちの声、司祭たちの声を通じて、響き渡りますように、何も変える事ができない、イエズス様の教えを、世俗の声に忖度せずに、イエズス様の教えをそのまま、忠実に伝える声となりますように、お祈り致しましょう。
マリア様にお祈り致しましょう。カトリック教会を守って下さいますように、教皇様、司教様たち、司祭たちを守って下さいますように、忠実に、イエズス様の教えを忠実に反映する、響かせる声となる事ができますように、お祈り致しましょう。
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。



Viewing all articles
Browse latest Browse all 4247

Trending Articles