聖ピオ十世会第三会の重要性に関する総長からの手紙
ダヴィデ・パリャラーニ神父
Letter from Fr. Pagliarani on the Importance of the SSPX Third Order
聖ピオ十世会第三会の重要性に関する総長からの手紙
聖ピオ十世会総長ダヴィデ・パリャラーニ神父は、現状における聖ピオ十世会第三会の重要性について、聖ピオ十世会の信者及び友人たちに書簡をしたためた。
聖ピオ十世会の親愛なる信者並びに友人の皆さま、
この手紙は、聖性を熱望するすべての人々、つまり天国に安心して確実に到達するための道を探し求める人々、聖ピオ十世会を真摯に愛し、もっと密接に同会に結ばれたいすべてのカトリック信者にあてて書かれています。なによりもまず、私たちの主を愛し、彼に「さらなるもの」を与えることで主への愛を証明することを望む誠実なすべての霊魂たちに向けて書かれています。
私はここで司祭職や修道生活について話すつもりはありません。そうではなく、教会が信者たちを助けるために差し出す別の手段について語っているのです。つまり第三会のことです。すべての大規模な修道会には第三会があります。ルフェーブル大司教が聖ピオ十世会のために第三会を作りたいと強く望んでいたのなら、それは彼が第三会を力強い聖化の手段であると見ていたからなのです。
第三会は聖ピオ十世会の「枝」の一つです。第三会の会員になるということは、つまり、同会の司祭、修道士、奉献修道女(オブレート・シスター)と同じように聖ピオ十世会の共同体に属するということです。つまり、聖ピオ十世会の生活、その戦い、喜びや憂慮の中に入るということです。一人一人の忠実さで自分以外のすべての会員を支えることであり、戦いに疲れ、勇気が挫かれる時、代わりにすべての会員たちから助けられるのです。つまり、これこそが非常に美しく慰めとなる、日々生きている諸聖人の通功です!
今日この日、2020年11月1日は、私たちの創立者が聖ピオ十世会第三会の会則を書かれて、ちょうど40年目です。この会則は大司教様の生涯のように、控えめで簡潔でありますが、非常に豊かで深いものです。この会則に忠実に寛大に従うなら、聖性への明確な道筋を辿ることになります。
会則を読めば、それが特殊なことや難しいこと、尻込みしてしまうようなことを要求してはいないとわかります。朝と晩の祈りをすること、ロザリオを唱えること、ミサにあずかること、数日間の大斎、道徳的に危険な娯楽を慎むことです。これは、信者が洗礼以来約束している、キリスト者の普通の生活ではないでしょうか?
しかし、反対する人がいるかも知れません。第三会はエリートたち、霊的生活に進歩した人々のために取って置かれたものではないか? と。「第三会は自分のためのものではない」という考えに傾きがちではないですか?
第三会がエリートのためであるとするなら、それは愛徳のエリートのことです。第三会に、偉大かつ誰にでも手が届く両面性を備えさせているもの、それは、会に生き生きと命を与える霊性です。教会のそれと何ら変わらない、主の聖心から流れ出る霊性です。つまり天主と霊魂たちへの愛の霊性です。そしてこの愛の炎は、熱心な、思いやりのある、寛大な心でミサ聖祭にあずかることで、ただ祭壇の足元でのみ燃え上がり、掻き立てられ、保たれるのです。
従って第三会は大人から子どもまで(両親の許可があれば12歳から)、強い者にも弱い者にも、忠実な者にも罪人にも、すべての人に開かれています──私たちを愛するあまり、私たちのためにカルワリオに登って十字架上で死し給うた主の愛に、皆がお応えする準備ができているならばという条件でです。
第三会会員には多くの利点があります。第一の利点は彼ら自身の聖化です──聖ピオ十世会の霊的宝にあずかることで、彼らは個人的に、会員たちによって得られたすべての超自然の富の中にある、もっと素晴らしいあふれ出る豊かな恩寵を受け取るのです。世界中で捧げられるすべてのミサ聖祭、唱えられる祈り、すべての会員たちの犠牲と功徳、これらすべては彼らのものであり、そこから自由に引き出すことができるのです。
けれど、さらに多くのものがあります。第三会の会員一人一人は、その使徒職、戦いの中で聖ピオ十世会を直接に助けることができるという、計り知れない慰めを持つのです。毎日その義務を果たすためになす努力によって、天主に捧げる祈りと犠牲によって、会員は霊的宝を増していき、その一部である優れた共同体を力強く支えるのです。
親愛なる信者の皆さん、天主のみ心に非常に大切な、この聖ピオ十世会の慎ましい軍隊に皆さんを委ねることは、皆さんをどれだけ励ますことでしょうか! 私たちが今日祝っている聖ピオ十世会の五十周年は、個人が、あるいは家族ごとでも、王たるキリストのみ旗のもとに入隊する一歩を踏み出し、決意を固める素晴らしい機会です。
もしも今年、膨大な数の新しい会員が入会し、すでに会員となっている者たちがますます熱意に燃え、聖なるものになるならば、天主のみ心にとってなんという喜び、教会にとってなんという支え、皆さんにとってなんという名誉、そして聖ピオ十世会にとってなんという助けとなることでしょう! これは私の最も大切な望みの一つです。私はこの望みを主イエズス・キリストの燃える聖心にお委ねし、皆さんの寛大さに感謝致します。皆さんすべてに喜んで私の祝福を与えます。
2020年11月1日 メンツィンゲン
総長、ダヴィデ・パリャラーニ神父
Letter from Fr. Pagliarani on the Importance of the SSPX Third Order
The Superior General of the Society of Saint Pius X, Fr. Davide Paglia...
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