2021年5月23日(主日)聖霊降臨の大祝日のミサ
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父 説教(大阪)
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
愛する兄弟姉妹の皆様、今日は聖霊降臨の大祝日です。
今日この日に、最初の聖霊降臨の日では、3000名の人々が最初の洗礼を受けました。教会が、カトリック教会が初めて公に活動を開始して、この世に生まれ出たその日です。
5年前の聖霊降臨の日には、この御聖堂も最初のミサを捧げて生まれました。そして今日はこの聖霊降臨の日に、ピオさんが聖霊を受けました。新しい天主三位一体の命に生まれ変わりました。
今日このとても祝福された日において、三位一体に、特に聖霊の御恵みに感謝致しましょう。
洗礼を受けると、私たちの全ての罪が、原罪も、そして自罪も、私たちの犯した全ての罪、どのように重い罪も、どのような回数も、どのような内容であっても、きれいに赦されます。
そればかりではありません。洗礼には特別の御恵みがあって、本当ならば罪が赦されただけであるはずなのに、罪の償いも、そして罪の為に私たちがどうしても受けなければならない罰さえも、きれいにさっぱりと免除されます。あたかも、全く罪を知らずに生まれてきたばかりの幼児のように、全く何もなかったかのように、私たちは生まれ変わります。
そしてその洗礼を受ける瞬間、三位一体が、聖父と聖子と聖霊が、私たちの霊魂に住み始めます。聖霊が、洗礼を受けると聖霊が私たちに与えられます。「与えられる」というのは、「私たちの所有物になる」という事です。
そして私たちは天主から特別の愛を受けて、愛の中で生き始めます。全てにおいて主の導きが、私たちの体の中で霊魂の中で、実現していきます。
これは、新約の時代にのみ与えられた、特別の大特権でした。今日その御恵みを、兄妹と分かち合う事ができて心から感謝致します。
この洗礼の御恵み、そしてこの聖霊が私たちに与えられた事は、実はこの影に、マリア様がいらっしゃいました。マリア様がイエズス様と一緒になって、十字架の下で苦しんで、イエズス様と一緒になって、私たちを超自然の命に生まれるように計らって下さったからです。この日に、マリア様に感謝致しましょう。
マリア様は同時に、『聖霊の浄配』とも言われています。なぜかというと、イエズス様と一緒に私たちの罪を贖った共贖者のみならず、聖霊の浄配と言われているのは、なぜならばマリア様は、聖霊からの息吹を、聖霊の望みを、一つも拒んだ事がないからです。あたかも、目に見える聖霊であるかのように、聖霊に体を貸しているかのように、主の御旨を、御旨のみを果たしていたからです。
マリア様にこの御恵みを願いましょう。私たちもいつも、三位一体の住処として神殿として、主の御旨を果たして、主をますますお愛しする事ができますように。
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。