2021年7月11日(主日)聖霊降臨後第7主日
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父メッセージ
聖父と聖子と聖霊との御名よりて、アーメン。
愛する兄弟姉妹の皆様、
今日は皆様を「マーチ・フォー・ライフ2021年」にご招待いたします。
東京では7月22日(木)(うみの日、日本の祝日)に、また大阪では翌23日(体育の日、日本の祝日)に開催されます。
東京では16時に常盤公園、東京駅のすぐ近くの公園で集まって、16時30分ごろからマーチが始まります。
大阪では、大阪市役所のすぐ近くの公園に集まって、15時から始まります。
私たちの未来である、私たちの宝物である小さな赤ちゃんたちのために、このマーチ・フォー・ライフを、「生命のための行進」を行いましょう。
今年は特に、「カトリック教会の生命に対する、人間の生命に対する教えをはっきりと表明する」という観点から、ぜひこの行進に参加なさってください。
何故かというと、今日、カトリック教会、そして全てのカトリック信者は、その教義と信仰の実践において強められる、固められる必要があるからです。
特に「人間の命の始まり」について、その「人間の命の神聖なこと」について、「人間の命が天主から与えられていること」について、発言する声がますます聞かれなくなっているからです。私たちは、人間の生命に関する真理の証しをし続けていく必要があります。これは私たちの光栄ある義務であって、そして使命であって、責任であって、天主の御旨です。
「カトリック教会には、中絶は完全に拒否されなければならない、という真理をはっきりと証しする義務があります。目的が手段を正当化することはできません。私たちは、今まで見たこともない最悪の大虐殺の中で生きています。世界中で何百万人もの赤ちゃんが母親の胎内で虐殺され、この隠された大虐殺は、中絶産業、生物医学研究、堕胎技術を通じて日々続いているからです」。
(「1人の枢機卿、4人の司教が明確に教える」Catholic Family News, Dec.12, 2020.)
たとえ良いものであったとしても、健康や、快楽や、私たちの評判、あるいは私たちの出世キャリア、世間体などは、最高の善ではありません。私たちの都合の良い快適な生活というのは、人身御供を生け贄を捧げなければならない最高の「神」ではありません。私たちの生命は、他の人間の生命の死に基づいて守られるべきものではありません。... 身体の健康ということも絶対的な価値ではありません。「天主の掟に従う」ということ、「永遠の霊魂の救い」ということが最優先されなければなりません。
つい最近、シュナイダー司教様は『カラマーゾフの兄弟』というドストエフスキーの小説の一節を引用して、自分の考えとして表明されましたので、私もその真似をしたいと思っています(『クライシス』誌、2021年4月1日号)。
「ドストエフスキーの有名な小説『カラマーゾフの兄弟』に登場するイワン・カラマーゾフは、運命的な質問を投げかけています。--- "あなた自身が、最終的に人類を幸せにして、遂に平和と安らぎを与えるということを目的として、人類の運命という建造物を建設していると想像してみてください。しかし、そのためには、どうしても、たった一人の小さな生命、小さな拳で胸を叩いていたあの赤ちゃんを拷問して、その子供の報われない涙の土台の上にあなたの建造物を建てなければならないとしたら、あなたはそのような建築家になることを同意しますか?" --- 」
では、愛する兄弟姉妹の皆さん、一人でも赤ちゃんの命が大切に扱われますように、救われますように、7月22日には東京で、そして23日には大阪で、一緒にマーチ・フォー・ライフを致しましょう。
聖父と聖子と聖霊との御名よりて、アーメン。