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「シノドスの過程はパンドラの箱 : 100の質問と回答」第五章 B 教会の民主化 C 女性の叙階

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「シノドスの過程はパンドラの箱 : 100の質問と回答」

The Synodal Process Is a Pandora’s Box: 100 Questions & Answers

ホセ・アントニオ・ウレタとフリオ・ロレド・デ・イズクエ著

第五章 ドイツの「Synodaler Weg」【シノドスの道】

B 教会の民主化
64.「Weg」推進派は教会統治に関して何をするつもりなのでしょうか。
65.評議会結成に合意はあったのでしょうか。
66.バチカンはこのシノドス評議会を承認したのでしょうか。
67.バチカンの介入は何か影響を与えましたか。

C 女性の叙階
68.女性の叙階はシノドスのテーマとどう関係するのでしょうか。
69.教会の教理は女性を司祭に叙階することを認めていますか。
70.女性に対して助祭職だけを承認することは可能でしょうか。


B 教会の民主化

64.「Weg」推進派は教会統治に関して何をするつもりなのでしょうか。

「Weg」推進派は、教会の権威の体系を大きく変えるために、教会の位階構造を解体することを提案しています。そうすると、決定権を持つ信徒評議会が司教の権限を制限することになります。信者は、いわゆるシノドス評議会を通じて、全国レベル、教区レベル、小教区レベルで参加することになります。この教会の民主化は、「Synodaler Weg」の最も議論の的となった点の一つです。

2022年9月の第4回シノドス総会では、常設の全国シノドス評議会の設立を議論する委員会が承認されました。この評議会は、司教、司祭、信者で構成され、シノドスの旅の決議の実施を保証し、長期にわたって永続させるべきものとされています。この評議会は、単なる諮問機関ではなく、意思決定権を持つ審議機関でなければならないとされます。教区司教よりも大きな権限を持つ組織となるでしょう。

65.評議会結成に合意はあったのでしょうか。

いいえ、なぜなら一部の司教が反対したからです。このような議会制度を教会に導入することは、保守派ではないヴァルター・カスパー枢機卿でさえもつまずかせてこう言いました。「シノドスを恒久的な機関にすることはできません。教会の聖伝は、シノドスによる政治などというものを知りません。現在構想されているようなシノドスによる最高評議会は、(教会の)構成体の歴史全体において何の根拠もありません。それは刷新ではなく、前例のない革新になるでしょう」(116)。

66.バチカンはこのシノドス評議会を承認したのでしょうか。

いいえ。2023年1月16日付の書簡で、国務長官のピエトロ・パロリン枢機卿は、ルイス・ラダリア枢機卿(教理省長官)、マルク・ウエレット枢機卿(司教省長官)とともに、シノドス評議会の設立を拒否しました。教皇によって承認されたこの書簡にはこうあります。「『シノドス評議会』は、ドイツの教会の新たな統治機構を構成するものであり、…ドイツ司教協議会の権威の上に立ち、事実上、それに取って代わるものになってしまうと思われます」。この書簡はさらにこう述べています。「シノドスの道も、それによって設立されたいかなる組織も、いかなる司教協議会も、全国、教区、小教区レベルでシノドス協議会を設立する権限を持っていません」(117)。

この立場は、2022年11月の教皇庁訪問(ad limina visit)の際、ドイツ司教団に公式に伝えられました。当時の司教省長官マルク・ウエレット枢機卿はこう宣言しました。

「私はすでに(ドイツの)司教たちにはっきりと言いました。…これはカトリックではありません」。
このようなドイツの公会議は、「カトリックの教会論、そして司教の唯一無二の役割に一致しません。司教の役割とは、司教聖別のカリスマに由来するものであり、また、司教が教え決定する自由を持たなければならないことを意味するものだからです」(118)。

2023年3月にフランクフルトで開催された第5回にして最後のシノドス総会の開会式で、教皇大使であるニコラ・エテロヴィッチ大司教は、シノドス評議会の設立を認めないバチカンの姿勢を改めて表明しました。

67.バチカンの介入は何か影響を与えましたか。

はい、最後の第5回シノドス総会では、白熱した議論の末、教区・小教区におけるシノドス評議会の設置を決定すべき「教会における権力と権能の分離-共同参加と宣教への参加」という文章は採決されませんでした。いずれにせよ、あらゆるものが示しているのは、「Synodaler Weg」が、各教区にそのような機構を設置することを司教団に委ねることで、事実上それを実施するだろうということです。

C.女性の叙階

68.女性の叙階はシノドスのテーマとどう関係するのでしょうか。

女性は教会生活に「包摂」される必要のある「疎外された少数派」の一つであるとされています。この目的のために、彼女らはあらゆるレベルの権威と聖なる品級の秘跡を受ける機会を持つべきです。アーヘン教区の提案には、「シノドス第3回総会で行われた良い仕事のおかげで、すべての神学的な議論がテーブルの上にあるのですから、ディーザー司教さま、あなたが女性が助祭や司祭として想像できるかどうかを表明してくださると私たちは期待しています」と書かれています(119)。

第3回ドイツ・シノドス総会で、「Weg」は、「召命されたと感じ、秘跡の役務に方向付けもするカリスマを持つ女性を排除すべきではありません」と決定しました(120)。この目的のため、「Weg」推進派は、この可能性を厳しく排除しているこのテーマに関する公文書について議論すべきだと言います。

教会の教理と規律に反すると分かっていながら、「Weg」推進派はこの路線で前進する決意を固めているようです。「ローマ・カトリック教会では、シノドスの道委員会が主導的な役割を果たす透明な過程が透明な方法で開始されます。あらゆる性別の人々の秘跡の役務を専ら取り扱う委員会が設立されるでしょう」(121)。

69.教会の教理は女性を司祭に叙階することを認めていますか。

いいえ。教理省長官のルイス・ラダリア枢機卿は最近、ヨハネ・パウロ二世の使徒的書簡「オリディナチオ・サチェルドス」(Ordinatio sacerdotalis)を引用して、この件に関する教会の教導権の決定的な立場を再確認しました。この書簡はこう締めくくっています。「したがって、非常に重要な問題、天主により造られた教会の構造(divine constitution)そのものに関わる問題に関して、すべての疑念が取り除かれるように、兄弟たちを固める(ルカ22章32節参照)私の役務により、私は、教会には女性に司祭叙階を授けるいかなる権限もないこと、そして、この判断はすべての教会の信者によって決定的に保持されるべきものであることを宣言します」(122)。

70.女性に対して助祭職だけを承認することは可能でしょうか。

いいえ。雑誌「Publik Forum」は次のようにコメントしています。「カトリックの教理に詳しい人なら誰でも知っていることだが、秘跡の叙階は究極的には一つしかなく、それは三つの段階(助祭、司祭、司教)からなる。いったん助祭職が女性に開放されれば、女性の司祭職への『滑り台』のような効果がある」(123)と。


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