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ルルドでの童貞聖マリアのご出現についての考察を通して天の母に対してより大きな愛と信心を持つようにしよう

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ルルドの聖母のご出現についての説教

ドモルネ神父 2024年2月11日

はじめに

今日、私たちは、1858年のルルドでの童貞聖マリアのご出現をお祝いしています。この説教では、これらのご出現についてのいくつかの考察を通して、私たちが天の母に対してより大きな愛と信心を持つように、またその教えをより寛大に実行するように、私たちの心を奮い立たせたいと思います。ルルドにおいて、聖母は聖ベルナデッタに18回ご出現になりました。これらのご出現は、論理的で指導的な順序に従っています。

1.聖母との出会い

最初の2回のご出現は、聖母と聖ベルナデッタの出会いです。ベルナデッタは13歳の少女で、健康状態が悪く、喘息に苦しみ、教育も受けていませんでした。彼女とその家族はひどい貧しさの中で暮らしていました。世間の目から見れば、ベルナデッタは何の考慮にも値しない者でした。しかし、1858年2月11日、ルルドのマッサビエルの洞窟で聖母がご出現になったのは、彼女に対してでした。聖母は大いなる優しさと愛をもって彼女にほほ笑みかけられ、もっと近くに来てロザリオを唱えるように招かれ、優しく挨拶なさってから姿を消されました。

これらの最初のご出現から、聖母が私たち一人一人を深く知り、愛しておられることを思い起こしましょう。聖母は愛をもって私たちにほほ笑みかけられ、私たちがどんなにちっぽけで惨めであっても、ご自分の近くに来るように私たちを招いてくださるのです。この現実を思い起こしましょう。私たちの肉体の目では、マリアが私たちにほほ笑んでおられるのを見ることはできませんが、信仰の目でなら見ることができます。ですから、私たちの心の中で、マリアを見つめ、自信をもってマリアに近づきましょう。しかし、私たちはマリアにどう話しかければよいでしょうか。めでたしのお祈りです。マリアとベルナデッタの特別な関係は、この美しい祈りによって始まり、発展しました。それは私たちにとっても同じです。

2.私たちに対する聖母の意向

3回目と4回目のご出現で、聖母はベルナデッタに、何度も洞窟に戻ってくるように招かれました。聖母はまた、ベルナデッタに対して、ベルナデッタのご自分への意向について警告なさいます。「私があなたを幸せにすることを約束するのは、この世でではなく、次の世でです」。

この招きと警告は私たちにも当てはまります。もし私たちが聖母との愛の一致を深めたいのであれば、思いと心の中で、しばしば聖母とともにいる必要があります。聖母は私たちに無理強いはなさいません。聖母は私たちにほほ笑みかけ、私たちを招き、私たちを待っておられます。私たちが聖母のもとに行きさえすれば、聖母は私たちのために、聖母がしようと望んでおられるすべての善を行うことがおできになるのです。

マリアが私たちのために望んでおられる善について、誤解してはなりません。マリアは私たちの真の幸福、永遠の幸福を望んでおられます。しかし、苦しみが私たちの霊的清めに必要な手段であることを完全にご存じです。ですから、私たちは、私たちの地上での生活の間、マリアがすべての苦しみから私たちを解放してくださると期待しないようにしましょう。マリアは私たちのために苦難を望んでおられますが、それはちょうど、最も優しい母親でさえ、病気の子どもの癒やしのために苦い薬を望むのと同じです。しかし、マリアは私たちに同伴してくださり、苦しみの中にいる私たちを助けてくださることを約束しておられますから、恐れてはなりません。

3.聖母との一致を深める

病人は、医者を信頼している場合にのみ、医者の痛みを伴う処方に従います。同じように、私たちは、聖母の私たちへの愛に絶対的な信頼がある場合にのみ、霊的清めの苦しみの中でも聖母に忠実であり続けることができるのです。この理由で、5回目、6回目、7回目のご出現において、霊的清めのみわざを始められる前に、聖母はベルナデッタとの愛の一致を深められたのです。聖母はベルナデッタに、自然に、親密に、簡素に祈る方法を教えられました。聖母は彼女に秘密を託され、二人の関係の親密さを深められました。

これこそ、私たちが童貞聖マリアとの愛の一致を強めるために行わねばならないことです。頻繁に、親密に、素朴な心で、聖母と語りましょう。私たちの秘密、喜びと悲しみ、希望と失望、迷いと決断を、聖母に語りましょう。決断を下す前に、しばしば聖母に助言を求めましょう。幼きイエズスの聖テレジアはこう言っています。「聖母に対しては、私は何も隠さず、すべてを告げます」。

4.私たちにおける聖母のみわざ:悔い改めと愛徳の進歩

8回目から12回目までのご出現において、聖母はベルナデッタを完全な愛徳の道に導かれました。これらのご出現の中で、聖母はベルナデッタに、膝で歩くこと、地面に接吻すること、泥水を飲むこと、泥で顔を汚(よご)すこと、草を食べることを求められました。聖母はなぜ、このような屈辱的で不快なしぐさを求められたのでしょうか。第一の理由は、私たちが罪によっていかに汚(けが)されているかを、私たちがよりよく理解するのを助けるためです。永遠の物よりもこの世の物や快楽を愛することは、自分自身を地面に引き倒すようなものです。この世の物や快楽に溺れることによって幸福を求めるのは、泥水や草の葉で自分自身を養うようなものです。罪を犯すことは、私たちの霊魂を汚(けが)すことです。ご出現のとき、ベルナデッタがこのような様々なしぐさをしているのを見ていた人々は、彼女の気が狂ったのだと思いました。実際には、ベルナデッタは狂っていませんでしたが、私たちは、罪を犯すたびに、本当の愚か者になるのです。

聖母がベルナデッタにこのような屈辱的で不快なしぐさをするよう求められた第二の理由は、完全な愛徳への道、すなわち償いの実践を、私たちに教えられるためです。償いとは何でしょうか。償いとは、私たちが自分自身よりも天主を愛していることを天主に証明するという意向をもって、自分の愛するものを諦めること、あるいは愛さないものを受け入れることです。ですから、償いとは天主に対する愛徳の行いを意味するのであり、その結果、私たちの罪を償うことを意味します。ベルナデッタにとって、泥水を飲んだり、膝で歩いたりするなどのことは明らかに不快なことでした。しかし、聖母の求めにお応えして、それを行ったのです。このようにして、彼女は、自分自身よりも天主を愛していることを示したのです。

償いをするとは、隣人に対する愛徳の行いをすることも意味します。童貞聖マリアは聖ベルナデッタに、罪人の回心のためにこれらの償いの行いをするよう求められました。しかし、私たちの償いの行いが、罪人の回心のためにどのように役立つのでしょうか。この二つにはどのような関係があるのでしょうか。私たちの主イエズスは、ご自身でこの質問に答えられました。私たちの主イエズスは、聖マルガリタ・マリアにこう言われました。「義人の霊魂は、千人の罪人の赦しを得ることができるほど、私の聖心に対する大きな力を持っている」。私たちがイエズスに一つの償いを捧げるたびに、イエズスは罪人たちの回心のために多くの恩寵を与えてくださいます。主がそのようにすることを決められたのです。

ベルナデッタの勇気ある償いの行いの後、聖母は洞窟内に清らかな水を豊富に湧き出させられました。この水は、私たちが償いを行うときに聖母が私たちに与えてくださる、清めと聖性というすべての恩寵を象徴しています。

5.聖所と巡礼のための聖母の要求

13回目、14回目、15回目のご出現の間、聖母は、ご自分のメッセージが忘れ去られることなく、確実に実践されるための措置を講じられました。聖母は人々に、ご出現の洞窟に巡礼に来るように、そしてそこに礼拝堂を建てるように求められました。礼拝堂は、ご出現の記念碑となるだけでなく、人々がご聖体におけるイエズスのもとに行き、司祭がミサを捧げて、秘跡を授けるために必要なものでした。

他方、巡礼は、償いを実践し、生ぬるい信者を熱心にさせ、信仰と天主への愛を公に証しし、罪人が回心するよう引きつけるための優れた手段です。

6.聖母への信心の実り

親愛なる信者の皆さん、この説教の締めくくりとして、最後の3回のご出現について簡単に触れたいと思います。これらのご出現は、聖母への信心が私たちの霊魂にもたらす実りを示しています。

16回目のご出現で、聖母はベルナデッタに、ご自分が何者であるかを明らかにされました。「私は無原罪の宿りです」。同様に、聖母は、聖母への信心を行うすべての人を、天主の不思議へと導かれます。

17回目のご出現のとき、童貞聖マリアを見ていたベルナデッタは、彼女の手を15分間焼いていたろうそくから、なんの傷も受けませんでした。同様に、聖母は、聖母への信心を持つ者を、この世の誘惑から守ってくださいます。

18回目にして最後のご出現は、カルメル山の聖母の祝日である7月16日にありました。このことは、カルメル山の聖母の約束を思い起こさせます。聖母は、生涯にわたって敬虔に聖母のスカプラリオを身につける者に永遠の救いを約束されました。ルルドでのベルナデッタへの聖母の最後のご出現は、その日にありました。それは、聖母への信心を持ち、聖母が教えられた通りに償いを行う者は、確実に天国に行けるという約束のようなものなのです。


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