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長崎巡礼(日本二十六聖人の随意ミサ)での御説教 聖ピオ十世会司祭 フォルティン神父様

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アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様、

長崎秋田巡礼の二日目に、長崎で「日本二十六聖人の随意ミサ」をお捧げしました。

聖ピオ十世会のフォルティン神父様による司式でした。その御ミサでの御説教を皆様にご紹介いたします。

天主様の祝福が豊かにありますように!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

2016年4月30日 日本二十六聖人殉教者の随意ミサ―長崎巡礼
フォルティン神父様 御説教

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

神父様、そして信徒の皆さん、この26聖人の殉教者の随意ミサを、このミサを今捧げる、しかもこの殉教の血が流されたすぐ近くで、このミサをする事ができるというのは、本当に素晴らしい事で嬉しい事です。この殉教者たちは、多くの困難や苦しみの後に、霊魂を天主様にお返しになりました。

昨日、26聖人の記念碑を見ましたが、その下にこう書かれていました、「もしも私の後に従いたいならば、自分を捨てて、自分の十字架をとって私に従え。」と。私たちの主イエズス・キリストの模範に従って、主は、私たちも、自分を捨てて、私たち自身の十字架を担って、イエズス様の後に従う事を望んでおられます。

この26聖人はまさに、この主の御言葉の通りに従ったので、イエズス様の次に、完璧な死を遂げた方々と言う事ができるでしょう。

この26聖人の1人1人がした自分の奉献と、その犠牲を感嘆し、「素晴らしい」と思うのはとても簡単です。このイエズス様の模範に従って、彼らが捧げたその生贄、犠牲に私たちも従う事に致しましょう。捧げられた命の1つ1つが、イエズス様の模範に従った奉献である、捧げものである、という事が分ります。

特に聖パウロ三木は、十字架の上で、自分をこの十字架にかけた人々を、「私は皆赦す。そしてその回心の為に祈っている。天国での救いを祈っている。」と言いましたが、私たちもそれらを聞いて、心に非常に残りました。それを聞いた人々は、きっと心に残った事でしょう。

私たちの目の前にこのような模範があるので、私たちも悪を捨てて、自分のやりたい事や自分の好きな、自分勝手な、自分の思いではなく、私たちの主の御旨を、「聖なる御旨を果たそう。」と、決心を致しましょう。

殉教者たちの頭には、心には、1つの事しかありませんでした。天国です。殉教者たちが考えたのは、自分たちが今受けている苦しみや、辛い事では無くて、その後の、そのあとの喜び、それの報いの事だけを考えていました。

彼らは、この地上での経験がそれが、良い、楽しい事やおもしろい事であっても、苦しい事や辛い事であっても、非常に短いものであって、その次に永遠が待っている、という事を知っていました。

私たちはですから、大きな希望と、大きな勇気づけを受けます。何故かというと、彼らが生涯、彼らがなしたその犠牲を見ると、私たちもそれを、その希望が沸き起こってくるからです。

イエズス様の後を従って、彼らは苦しみと犠牲を捧げましたけれども、それはイエズス様への愛へのしるしであり、忠実の証でありました。彼らが証したその愛と、その忠実は、苦しいものでした。もちろん、自然本性によれば、私たちは苦しみを好むものではありません。しかし、「私たちの主の十字架の後を従う」という、その愛によって、それを受けたのでした。

私たちの主イエズス・キリストの御旨を果たし、自分の思いの通りに、自分勝手ではなくて、主の御旨を果たす、というのは簡単な事ではありません。しかし私たちの主と、マリア様がいつも私たちの傍にいて、その必要な助けを与えて下さいます。

今日は聖カタリナの、シエナの聖カタリナの祝日ですけども、私たちが日々の十字架や苦しみを、良く受ける事ができるように、この聖女も良い模範を示しています。例えば聖カタリナは、苦しい試練の時に、私たちの主の現れを、御出現を受けました。ある時カタリナは、その主を見てこう言いました、「主よ、御身は一体どこにいらしたのですか?私は本当に苦しみを苦しんで、苦しんで、とても絶える事ができないほどでした。そして御身をどこにいらっしゃるのか探したのですけれども、御身を見出す事ができませんでした。」と。

イエズス様は答えて、「お前が一番苦しんでいたその時に、苦しめば苦しむほど、私はお前の近くにいた。」と答えました。

殉教者たちのこの寛大さを見て、私たちもこの人生に於いて、同じように寛大である事に致しましょう。私たち自身を捨てて、イエズス様の御旨だけを果たすように、主の後だけを従うように、毎日、これを思い出す事にしましょう。

イエズス様は私たちに全ての必要なお恵みを与えて下さいます。私たちはそれに応えるだけで良いのです。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

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