2016年8月11日(木)聖母黙想会 (聖霊降臨後の平日)のミサ
シュテーリン神父様御説教
同時通訳:小野田圭志神父
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
親愛なる兄弟の皆さん、私は皆さんがマリア様の近くになる事ができるように、説教をする事によって助ける事ができ、とても嬉しく思います。特に聖マリ・グリニョン・ド・モンフォールにしたがって、これができるのを嬉しく思います。日本語で『聖母マリアへのまことの信心』が出版されているのを見て嬉しく思います。
10年前に起こった話を致します。ヨーロッパの北部のバルチック諸国のエストニアにある話です。これは全くプロテスタントの国なのです。そして長い間、共産主義の支配下の下にありました。カトリックの書籍など読み物は全くありません。昔々出版されたカトリックの物がある事はあるのですけれども、それはあまりにも古い言葉なので、今の人はそれを読む事ができません。
10年前そこで、ほとんどの方がプロテスタントの方が、回心された方がこのように来て私に言いました、「神父様、私たちは何か出版しなければなりません。」そこで私は、何回も何回も10回ほど『聖母マリアへのまことの信心』を読んだ時だったので、「これを翻訳して出版しなさい」と言いました。
この本を読んでいる人々は皆、「これは本当に新しい大発見だ!」と言いました。「私はマリア様が一体誰か、知りませんでした。カトリックに改宗したとしても、知りませんでした」と言いました。私たちは何千部もそれを印刷しました。ただ20人の為だけではなくて、後980部残ったのはどうしたら良かったでしょうか?
ちょうどその時に、プロテスタントの牧師さんが私にコンタクトを取りました。するとその方が私に、「カトリックの信仰について、プロテスタントの人に話をするように」とお願いしたのです。そこで初めてその人に会って話をする時に、プレゼントとして2冊それを持って行きました。すると、その牧師さんともう一度次に会う時に、「神父様、これを何百部も欲しいです」と言ったので、とても驚きました。
プロテスタントの国ではこの本のおかげで、カトリック信仰に興味を持つ方の運動が始まります。既に昔申し上げました通り、この国で私は黙想会とか、月の静修(recollection)とか、あるいは講話の会を何度も開きました。エストニアのプロテスタントの牧師さんたちの3分の1が、これのおかげでカトリック信仰に非常に近くやってきました。その内の何人かは今でもそうですけれども、「カトリック信仰に回心したい」と思っています。しかし残念ながら今のエキュメニズムの時代、そして近代主義の時代にあるので、ローマはこの人たちがカトリックに改宗する事をあまり望んでいません。
ところでこのプロテスタントの牧師さんたちの、このカトリック運動へのリーダーがいるのです。この方は娘さんがいます。なぜかというと、カトリックと違って、プロテスタントの牧師さんたちは本当の司祭ではないので、結婚する事ができるからです。このリーダー格のプロテスタントの牧師さんが私にやって来て、「神父様、私は娘について心配です。娘はちょうど学校を卒業したばかりなのです。そして大学に入って、ちょうど今1学年を終えたのですけれども、大学は非常に悪い影響を娘に与えています。神父様、何か別の言語を勉強する事ができるように、シスターたちが経営しているような学校に私の娘を紹介して下さる事ができませんか?」と言ってきました。
すると娘さんは自分で、聖伝のドミニコ会のシスターたちの学校を見つけてきました。そこで「このドミニコ会の学校に行きたい」という事になって、誰もこのお嬢さんに、「カトリック信仰を信仰しなさい」と誰も強制せずに、ただゲストとして「いらっしゃい」という事になりました。
1年後、この娘さんはカトリックに改宗しました。その2年後には、ドミニコ会の修道院に、修道女として修道会に入会しました。
ちょうど一週間前、私はフランスにいたのですけれども、そのシスターの着衣式に与る為にいました。そしてこの娘さんは「十字架のマグダレナ」シスターマグダレナという修道名で、ドミニコ会のシスターとして今、生活を始めました。
宗教改革の後に、最初のエストニアのカトリックの召命でした。プロテスタントの牧師の娘でした。
これは聖グリニョン・ド・モンフォールのこの本の実りです。聖グリニョン・ド・モンフォールが300年以上前にこう書いたこの本が、どれほど大切な重要な本か、という事を示しています。この本を通してマリア様の深い神秘の中に、深く入り込む事ができます。このような宝を私たちが持つ事ができるという事は、非常にはかりしれないほど大きな御恵みです。このマリア様の神秘を身に付けて、そしてそれに親しむほど、私たちの信仰がますます強くなります。大変良い心持ちを持って、この黙想会の中に入り込んで下さい。
主日の夕方までに17の講話があります。これは皆さんにとっては休暇ではなくて、霊的な仕事が始まります。聖グリニョン・ド・モンフォールと共に、この黙想会の最初から、「マリア様とは一体どなたなのか?」という事を思い出す事に致しましょう。
この今回の黙想会のやり方は、聖イグナチオの去年の黙想会とは少し違っています。まず講話があって、その講話の直後に私たちは黙想しなければなりません。何について黙想をするかというと、この本に書かれている内容について私が説明する、その所を示しますので、そこをお読みになってそこを黙想して下さい。私はこの講話の時に、このグリニョン・ド・モンフォールの書いたものに解説を与え注解を与えますけれども、それを皆さんは黙想の時に考えて、それについて考察をして黙想して下さい。
これこそが本当の、そして完全なマリア様に対する信心です。この本は他の多くの方が書いた、マリア様について色んな様々な内の1つだとは考えないで下さい。この本は特別な本です。カトリックの本の中でも、特別な本というものがいくつかあります。その本の何が特別かというと、多くの霊的な実りをもたらしてきているからです。この本がマリア様の直接のインスピレーションの元に書かれた、という事は明らかです。誰も自分の力だけでそのような本を書く事はできませんでした。内容は非常に単純です、シンプルです。しかし開かれた、オープンな心でこの本を読まなければ、何もこの事を理解する事ができません。これは深い宝物がたくさんたくさん詰まっています。マリア様に対する単なる知識ではなくて、「もっともっとマリア様をお愛ししたい」という事に満ちています。人間がマリア様に対して持つ事ができる最も完璧な関係を、この本が教えてくれます。
現代においてこの本ほど重要なものはありません。私は過去、何度も何度も「マリア様が私たちの最後の希望である」と申し上げました。これは私たちがマリア様の汚れなき御心の中に深く入り込めば入り込むだけ、それだけ私たちの最後の希望です。マリア様は私たちの聖徳への道となりますが、それは私たちがマリア様と結ばれている限りにおいてです。
ですからこの黙想会の中に深く入って下さい。そして皆さんが「こうして下さい」と言われた事を忠実になさって下さい。マリア様はすでに皆さん一人一人の為に、特別の巨大な御恵みを準備されています。この黙想会はファチマの大きな大祝年を100周年を祝う為に準備されています。
総長様はつい最近、とても美しい「友人と恩人の皆さまへの手紙」を書いて発表されたばかりです。このお手紙によると、総長様はマリア様の仰った1つのこの言葉に非常に大きな印象を深く受けていました。それは何かというと、マリア様のファチマの御出現と、聖マリア・マルガリタ・アラコックにイエズス様の聖心が御出現された時の事を関連付ける時です。
1689年、イエズスス様の聖心は聖マルガリタ・マリア・アラコックに現れて、「フランス王が、フランスをイエズス様の至聖なる聖心に奉献するように」と望まれました。「もしも王様がそれをしなければ、大きな悲惨な状態がやってくるだろう。」王様はそれをしませんでした。ちょうど100年の後に、フランス革命が起こってしまいました。
ファチマではマリア様はこの事についてお話になります。マリア様はルチアに、「ロシアの聖母の汚れなき御心に対する奉献」を要求しました。「教皇様が司教様たちと一緒にそれをしないならば、ちょうどフランスの王様のようになってしまうだろう。彼らはその悲劇の後を追うだろう。」
1689年にイエズス様の聖心が現れました。要求は実現されませんでした。100年後、最も悲惨なフランス革命が起こりました。1917年、ファチマでマリア様がお現れになりました。マリア様の要求は聞き入れられないとしたら、すると100年後にちょうど100年後に、つまり2017年に、それがそのようになってしまいます。私は預言者ではありません。しかしマリア様はそう仰っています。私たちは準備をしていなければなりません。特にこの黙想会を通して準備をなさって下さい。
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
シュテーリン神父様御説教
同時通訳:小野田圭志神父
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
親愛なる兄弟の皆さん、私は皆さんがマリア様の近くになる事ができるように、説教をする事によって助ける事ができ、とても嬉しく思います。特に聖マリ・グリニョン・ド・モンフォールにしたがって、これができるのを嬉しく思います。日本語で『聖母マリアへのまことの信心』が出版されているのを見て嬉しく思います。
10年前に起こった話を致します。ヨーロッパの北部のバルチック諸国のエストニアにある話です。これは全くプロテスタントの国なのです。そして長い間、共産主義の支配下の下にありました。カトリックの書籍など読み物は全くありません。昔々出版されたカトリックの物がある事はあるのですけれども、それはあまりにも古い言葉なので、今の人はそれを読む事ができません。
10年前そこで、ほとんどの方がプロテスタントの方が、回心された方がこのように来て私に言いました、「神父様、私たちは何か出版しなければなりません。」そこで私は、何回も何回も10回ほど『聖母マリアへのまことの信心』を読んだ時だったので、「これを翻訳して出版しなさい」と言いました。
この本を読んでいる人々は皆、「これは本当に新しい大発見だ!」と言いました。「私はマリア様が一体誰か、知りませんでした。カトリックに改宗したとしても、知りませんでした」と言いました。私たちは何千部もそれを印刷しました。ただ20人の為だけではなくて、後980部残ったのはどうしたら良かったでしょうか?
ちょうどその時に、プロテスタントの牧師さんが私にコンタクトを取りました。するとその方が私に、「カトリックの信仰について、プロテスタントの人に話をするように」とお願いしたのです。そこで初めてその人に会って話をする時に、プレゼントとして2冊それを持って行きました。すると、その牧師さんともう一度次に会う時に、「神父様、これを何百部も欲しいです」と言ったので、とても驚きました。
プロテスタントの国ではこの本のおかげで、カトリック信仰に興味を持つ方の運動が始まります。既に昔申し上げました通り、この国で私は黙想会とか、月の静修(recollection)とか、あるいは講話の会を何度も開きました。エストニアのプロテスタントの牧師さんたちの3分の1が、これのおかげでカトリック信仰に非常に近くやってきました。その内の何人かは今でもそうですけれども、「カトリック信仰に回心したい」と思っています。しかし残念ながら今のエキュメニズムの時代、そして近代主義の時代にあるので、ローマはこの人たちがカトリックに改宗する事をあまり望んでいません。
ところでこのプロテスタントの牧師さんたちの、このカトリック運動へのリーダーがいるのです。この方は娘さんがいます。なぜかというと、カトリックと違って、プロテスタントの牧師さんたちは本当の司祭ではないので、結婚する事ができるからです。このリーダー格のプロテスタントの牧師さんが私にやって来て、「神父様、私は娘について心配です。娘はちょうど学校を卒業したばかりなのです。そして大学に入って、ちょうど今1学年を終えたのですけれども、大学は非常に悪い影響を娘に与えています。神父様、何か別の言語を勉強する事ができるように、シスターたちが経営しているような学校に私の娘を紹介して下さる事ができませんか?」と言ってきました。
すると娘さんは自分で、聖伝のドミニコ会のシスターたちの学校を見つけてきました。そこで「このドミニコ会の学校に行きたい」という事になって、誰もこのお嬢さんに、「カトリック信仰を信仰しなさい」と誰も強制せずに、ただゲストとして「いらっしゃい」という事になりました。
1年後、この娘さんはカトリックに改宗しました。その2年後には、ドミニコ会の修道院に、修道女として修道会に入会しました。
ちょうど一週間前、私はフランスにいたのですけれども、そのシスターの着衣式に与る為にいました。そしてこの娘さんは「十字架のマグダレナ」シスターマグダレナという修道名で、ドミニコ会のシスターとして今、生活を始めました。
宗教改革の後に、最初のエストニアのカトリックの召命でした。プロテスタントの牧師の娘でした。
これは聖グリニョン・ド・モンフォールのこの本の実りです。聖グリニョン・ド・モンフォールが300年以上前にこう書いたこの本が、どれほど大切な重要な本か、という事を示しています。この本を通してマリア様の深い神秘の中に、深く入り込む事ができます。このような宝を私たちが持つ事ができるという事は、非常にはかりしれないほど大きな御恵みです。このマリア様の神秘を身に付けて、そしてそれに親しむほど、私たちの信仰がますます強くなります。大変良い心持ちを持って、この黙想会の中に入り込んで下さい。
主日の夕方までに17の講話があります。これは皆さんにとっては休暇ではなくて、霊的な仕事が始まります。聖グリニョン・ド・モンフォールと共に、この黙想会の最初から、「マリア様とは一体どなたなのか?」という事を思い出す事に致しましょう。
この今回の黙想会のやり方は、聖イグナチオの去年の黙想会とは少し違っています。まず講話があって、その講話の直後に私たちは黙想しなければなりません。何について黙想をするかというと、この本に書かれている内容について私が説明する、その所を示しますので、そこをお読みになってそこを黙想して下さい。私はこの講話の時に、このグリニョン・ド・モンフォールの書いたものに解説を与え注解を与えますけれども、それを皆さんは黙想の時に考えて、それについて考察をして黙想して下さい。
これこそが本当の、そして完全なマリア様に対する信心です。この本は他の多くの方が書いた、マリア様について色んな様々な内の1つだとは考えないで下さい。この本は特別な本です。カトリックの本の中でも、特別な本というものがいくつかあります。その本の何が特別かというと、多くの霊的な実りをもたらしてきているからです。この本がマリア様の直接のインスピレーションの元に書かれた、という事は明らかです。誰も自分の力だけでそのような本を書く事はできませんでした。内容は非常に単純です、シンプルです。しかし開かれた、オープンな心でこの本を読まなければ、何もこの事を理解する事ができません。これは深い宝物がたくさんたくさん詰まっています。マリア様に対する単なる知識ではなくて、「もっともっとマリア様をお愛ししたい」という事に満ちています。人間がマリア様に対して持つ事ができる最も完璧な関係を、この本が教えてくれます。
現代においてこの本ほど重要なものはありません。私は過去、何度も何度も「マリア様が私たちの最後の希望である」と申し上げました。これは私たちがマリア様の汚れなき御心の中に深く入り込めば入り込むだけ、それだけ私たちの最後の希望です。マリア様は私たちの聖徳への道となりますが、それは私たちがマリア様と結ばれている限りにおいてです。
ですからこの黙想会の中に深く入って下さい。そして皆さんが「こうして下さい」と言われた事を忠実になさって下さい。マリア様はすでに皆さん一人一人の為に、特別の巨大な御恵みを準備されています。この黙想会はファチマの大きな大祝年を100周年を祝う為に準備されています。
総長様はつい最近、とても美しい「友人と恩人の皆さまへの手紙」を書いて発表されたばかりです。このお手紙によると、総長様はマリア様の仰った1つのこの言葉に非常に大きな印象を深く受けていました。それは何かというと、マリア様のファチマの御出現と、聖マリア・マルガリタ・アラコックにイエズス様の聖心が御出現された時の事を関連付ける時です。
1689年、イエズスス様の聖心は聖マルガリタ・マリア・アラコックに現れて、「フランス王が、フランスをイエズス様の至聖なる聖心に奉献するように」と望まれました。「もしも王様がそれをしなければ、大きな悲惨な状態がやってくるだろう。」王様はそれをしませんでした。ちょうど100年の後に、フランス革命が起こってしまいました。
ファチマではマリア様はこの事についてお話になります。マリア様はルチアに、「ロシアの聖母の汚れなき御心に対する奉献」を要求しました。「教皇様が司教様たちと一緒にそれをしないならば、ちょうどフランスの王様のようになってしまうだろう。彼らはその悲劇の後を追うだろう。」
1689年にイエズス様の聖心が現れました。要求は実現されませんでした。100年後、最も悲惨なフランス革命が起こりました。1917年、ファチマでマリア様がお現れになりました。マリア様の要求は聞き入れられないとしたら、すると100年後にちょうど100年後に、つまり2017年に、それがそのようになってしまいます。私は預言者ではありません。しかしマリア様はそう仰っています。私たちは準備をしていなければなりません。特にこの黙想会を通して準備をなさって下さい。
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。