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Channel: Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた
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ミサ聖祭の価値と司祭

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アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様、

 6月は、アメリカにあるウィノナの神学校に行き司祭叙階式に与る機会がありました。司祭として神学校に行って叙階式に与ったのはこれでようやく二回目で、この機会が与えられたことを天主に感謝します。
 この叙階式の模様がYouTubeにアップされているとのこと、教えてもらいました。

2014 St Thomas Aquinas Seminary Priestly Ordinations 1

2014 St Thomas Aquinas Seminary Priestly Ordinations 2

2014 St Thomas Aquinas Seminary Priestly Ordinations 3

2014 St Thomas Aquinas Seminary Priestly Ordinations 4

2014 St Thomas Aquinas Seminary Priestly Ordinations 20

 さて、私たちの主イエズス・キリストは、天主でありながら、罪人の義化のために、私たち人間の救いのために、人間となりました。イエズス・キリストが人間となることによって最も望んだことは、自らをいけにえとして罪の償いのために捧げることでした。すなわち、カルワリオで十字架の犠牲を捧げることでした。そして、このカルワリオの犠牲は、毎日、私たちの祭壇の上で再現実化しています。ミサ聖祭こそは、私たちキリスト教生活の源であり、聖化と超自然の命の源です。

 私たち、理性を持った被造物である人間は、真の天主を真の創造主であると認める義務を持っています。私たちは、全てを創造した天主から、全てを無償で受けました。私たちが持つ全ては天主から戴いたものです。私たちはこのことを認める正義の義務があります。宗教の徳は、正義の徳に属するものであり、私たちを天主と結びつけ、天主が当然受けるべきものを、私たちをして天主に与えるようにさせる徳です。天主が当然受けるべきものとは、私たち理性的被造物が天主を創造主として認めて天主に従うこと、つまり礼拝(흠숭)することです。それはちょうど子供が父母を親と認めてそれに従う、つまり敬愛する務めがあるのと同じです。

 この宗教の徳行は、何よりもまず内的なものです。つまり知性と意志によるものです。私たちの知性を真理に従わせ、私たちの意志を善に従わせ、私たちの全てを真理と善と美の源である天主に従わせることです。そして、私たちの全てとはつまり、霊魂と肉体と私たちの所有する全てのことですから、この天主への礼拝は同時に外的なものになっていきます。

 天主は、その憐れみにより、私たちに対する愛により、全く自由に、人間となって私たちのところに来ることを望みました。天主は、今から2014年前に人間となって、私たちにどのように天主に対して祈り、礼拝するべきかを教えてくれました。人間となった天主イエズス・キリストは、ご自分を全く天主御父に従わせ、十字架の上で天主御父にいけにえとして自分を捧げました。御父の栄光のために、霊魂の救いのために、真理と霊において、十字架の上で自らを最高のいけにえとして捧げました。それは私たちがイエズス・キリストに倣うためです。

 このイエズス・キリストのカルワリオでの犠牲は、天主御父の御稜威にとって無限に嘉するものでした。天主イエズス・キリストは、自分の血潮を流して罪の償いとして捧げ、天主御父の正義を宥めたのです。聖パウロはこう言います。
「実に愛される子らとして、天主に倣う者であれ。私たちを愛し、私たちのために、香ばしいかおりのいけにえとして天主にご自分をわたされたキリストの模範に従って、愛のうちに歩め。」(エフェゾ5:1-2)イエズス・キリストの御受難は、真の犠牲であり、全人類の歴史でもっとも荘厳な瞬間でした。いえ、全創造の歴史の全てにおいて、人間となった天主のいけにえこそが、天主に最高の栄光と賛美と礼拝とを捧げた瞬間でした。

 天主イエズス・キリストは、この唯一の最高の犠牲の効果を、何時の時代でも私たちに及ぼすことが出来るように、この十字架の犠牲が時において継続することを望みました。主は、このカルワリオの犠牲が、今なお、カトリック教会の祭壇の上で、ミサ聖祭において再現実化することを望みました。そしてこの十字架の犠牲の再現実化であるミサ聖祭を中心に、主はご自分の神秘体を形成することを望みました。キリストの花嫁でありキリストの神秘体であるカトリック教会は、天主に祈りを捧げます。キリストの真の教会であるカトリック教会の最高の祈りは、このミサ聖祭です。何故なら、花婿であるイエズス・キリストはご自分の教会にこのミサ聖祭という祈りを委ねたからです。ミサ聖祭よりもすぐれた祈りはあり得ません。何故なら、天主御子のご自分の祈りであり、礼拝であり、犠牲であり、贖罪の最高の業だからです。この最高の祈りにおいて、イエズス・キリストは、御聖体を通して、ご自分の体、御血、御霊魂、天主性に私たちが与ることを望みました。それは私たちもイエズス・キリストのように、祈り礼拝し賛美し償いと感謝をすることができるためです。

 イエズス・キリストが望んだ司祭職の目的とは、このカルワリオの犠牲が日々祭壇の上で継続させることです。カルワリオの犠牲をミサ聖祭において再現実化させることです。ほかの言葉で言うとパンとブドウ酒を聖変化させてミサを捧げ、御聖体の秘蹟を執行することです。パンをイエズス・キリストの真の現実の体に全実体変化させることです。天主であるイエズス・キリストを祭壇の上に来させ、このイエズス・キリストを今日天主御父に捧げ、このイエズス・キリストを霊魂たちに与えることです。司祭が聖変化の言葉を発するとき、イエズス・キリストはあたかも命じられたかのように祭壇の上に来るのです。ここに新約の司祭職の核心があります。ミサ聖祭を執行すること、これが司祭叙階の目的です。

 聖変化の言葉を発声するたびに、天主を祭壇上に、真に現実に実体的に現存させることが出来る、これが新約の司祭の持っている想像を絶する権能です。イエズス・キリストはその全能と憐れみとによって、哀れな被造物である人間である司祭にこのものすごい力を与えました。

 ミサ聖祭こそが、キリスト者を聖化させる根源です。従って、その論理的な結論は、ミサ聖祭こそが、キリスト教文明の根源です。別の言葉で言うと、ミサ聖祭の祭壇なくして、キリスト教世界はあり得ないということです。

 キリスト教世界とは、キリストの統治する世界のことで、つまり、人間によって実現され認識された天主イエズス・キリストの統治のことです。イエズス・キリストの王国はこの世からのものではありません。しかし、人間の聖性、祈り、良き模範、勇気、愛徳、隣人愛、救霊を求める熱意などは、イエズス・キリストを真の天主として認めさせ、イエズス・キリストを主と宣言させます。その時、文化的に、社会的に、政治的に、キリストを天主であると認識する世界が現れます。それと反対に、臆病や無関心、背教や聖徳の欠如によって、キリスト教世界は消えていきます。

 キリスト教世界は、西暦33年の過越祭(パスカ)と五旬祭との間にエルサレムにおいて、住所も無いような家の高間に集まった、ガリラヤ出身の漁師を指導者とする少数の男女から、歴史的に、社会的に出現します。個人も、家庭も、町も、ミサ聖祭によって聖化されるからです。家族生活を送る上で必要な徳行も、社会生活。市民生活、政治生活を送る上で必要な徳行も、愛徳も、誠実も、勤勉も、正義も、犠牲の精神も、忠実の精神も、赦しの精神も、ミサ聖祭から由来するからです。

 ミサ聖祭こそが、カトリック教会の中心であり、カトリック生活の中核であり、使徒職の心臓でもあります。何故なら、ミサ聖祭から超自然の命が流れ出るからです。私たちにとってイエズス・キリストの超自然の聖寵が絶対に必要です。何故なら、究極のところ、霊魂を変化させ、心を天主へと開かせるのは聖寵の業だからです。そして、イエズス・キリストは、司祭の手にこの贖いの全ての聖寵の源であるミサ聖祭を委ねました。私たちの主は、ミサ聖祭を通して個人を、家庭を、社会を聖化することを望みました。司祭は単なる道具に過ぎず、霊魂を聖化させるのは、イエズス・キリストです。司祭の一日は、つまり、ミサ聖祭の準備であり、ミサ聖祭の続きです。つまり、司祭はミサ聖祭を生きるのです。司祭生活とは、ミサ聖祭の延長です。

 従って、カトリック教会を通して天主に使えることを望む司祭は、祈りの精神と観想の精神を保ち続けなければなりません。外的な活動主義、アジテーションによって、内的生活、霊的生活を消すことを避けなければなりません。私たちではなく、イエズス・キリストこそが私たちの内にますます生きなければなりません。願わくは天主の聖母、永遠の司祭の母である終生童貞なる聖マリアが、私たちを助けてくださいますように!

天主様の祝福が豊かにありますように!

トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

聖伝のミサ(いわゆる「トリエント・ミサ」と呼ばれているローマ式典礼様式のミサ)にようこそ!

ローマ・カトリックの聖伝のミサ vs エキュメニカルな新しいミサ(第二バチカン公会議のミサ)




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