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レジス・アルノーの「「妊娠中絶後進国」の日本女性に感じる哀れさ」という上からの目線の日本人女性を馬鹿にしている記事を読んで

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アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様、

レジス・アルノーというフランス人男性が「「妊娠中絶後進国」の日本女性に感じる哀れさ」という記事を上からの目線で書いて、日本人女性を馬鹿にしている。その論調はあたかも彼が製薬会社から金をもらって書いたかのようだ。確かに、最も多く「いいね」をつけたコメントは、薬の話をしている。

【日本は「中絶後進国」?】

日本は、第二次世界大戦直後すでにアメリカの占領下のもとに1948年に「妊娠中絶」が合法化した。旧ソ連が世界で初めて1920年に人工妊娠中絶を合法化したのに続いたのが日本だ。フランスは1975年に合法化した。

米民間団体「グローバル・ライフ・キャンペーン(GLC)」「中絶世界報告書」の発表によれば、過去1世紀で10億を超える胎児が母親の胎内で殺された。累計の1位中国で、2位はロシアで、3位は米国、4位はウクライナだ。日本は5位だ。更に言えばベトナムが6位、インドが7位、ルーマニアが8位、韓国が9位、カザフスタンが10位だ。

しかし、堕胎は犯罪だ。何故なら胎内の胎児は立派な人間だからだ。たとえ胎児が目も見えず話すことも出来ないとしても。堕胎は殺人だ。無辜の命を奪う極悪の行為だ。私たちにはこの小さな命を守る義務がある。

1988年にフランスでは世界で最初の経口妊娠中絶薬(アボーション・ピル)と呼ばれる堕胎のための毒薬がフランスの厚生大臣によって認可された。「ミフェプリストン」別名 RU-486だ。きれいなお母さんのお腹の中を、恐ろしい砂漠のような荒地に変化させて赤ちゃんがそこに住めなくする毒薬だ。女性の体にとって健康なものであるはずがない。

最近日本で話題になった避妊ピル(モーニングアフターピル)「ノルレボ錠0.75mg」も同じだ。受精の瞬間から立派な一人の人間だが、この避妊ピルは受精卵が子宮内膜に作用し、お母さんのお腹を荒らして受精卵を着床しにくくして堕胎をさせる毒薬だ。政府が使用を認めたとしても、殺人は殺人だ。

【日本の女性はアジアの発展途上国と比べても後れを取っている?】

レジス・アルノー氏は宣言する。「日本の女性は、現代的な避妊薬の使用に関して多くの先進国に後れを取っている。… 日本の女性はアジアの発展途上国と比べても後れを取っている。2015年の国連の調査によると、タイの女性のピルの使用率は33.7%で日本の女性の1.1%を大きく上回る。云々」

ピルの使用率が低い=後れている、とは誰が決めたのか?製薬会社か?

アメリカのCIAのレポートによると、フランス(人口67,106,161人)では、200,000人がHIV/エイズに罹病している。一万人のフランス人のうち29.8人がこの病気にかかっている。Index Mundiによると、フランスの罹病数は世界で30位だ。
同じレポートによれば、タイ(人口68,414,135人)ではHIV/エイズにかかっている人々は440,000人いる。タイの一万人のうち64人がこの病気にかかっている。Index Mundiによると、タイの罹病数は世界で16位だ。
日本(人口126,451,398人)でHIV/エイズにかかっている人々は28,000人だ。日本人一万人にたった2人だ。

アルノ―氏から日本はHIV/エイズでも、アジアの発展途上国と比べても確かに後れを取っていると言う声が聞こえてくる気がする。(なるほど多くの人がHIV/エイズになれば製薬会社がもうかるだろう。)

HIV/AIDS - people living with HIV/AIDS TOP 100

【日本の女性の美しさ】

日本人は昔から子供を大切にしてきた。母親が自分の子供を愛さないわけがあるだろうか?日本の女性たちは子供を産んで育てるのを幸福だと考えている。

アルノー氏は「フランスの女性と比較して、日本の女性は性と生殖に関する権利に関する限りいまだに縄文時代に暮らしていると言える」と侮辱して挑発しようとする。

フランス人女性は、自分の胎内に宿った別の生命を自分勝手に殺すことを「権利」だと考えているから美しいのか? それは身体障害者や優生学的に劣った者たちの生命を殺害していったナチスと同じ考えだ。ナチスの信奉者がそれほど美しかったのか? それともナチスについて行けない私たちはあまりに大きな暗闇の中にいるので、自分たちが暗闇にいることがわかっていないとでも言うのか?

小さなかけがえのない生命を大切にしない人々こそ、縄文時代以前の野蛮ではないのか。自分たちが遅れているのかを自覚していないのはどちらだろうか。

日本の女性は自然を愛する。日本の女性の中には、お産婆さんのところで自然なお産をしたいという方もいる。麻酔出産だけが良いとは誰が決めたのだ?私の友人のフランスの女性も日本で産婆さんによって自然にお産をすることを選んでそれを喜んでいる。フランス人女性が日本の良さを知って感謝したのだ。

フランス人が日本人に、フランスではそうしているから日本人女性もそうしなければならない、という上からの目線での論理はおかしい。日本人は自分たちが自覚的に自分たちのものとして大切にしているものがあるからだ。

【フランスの人々の美しさ】

私は日本人だ。しかしフランス人の友人たちがいる。確かにフランスの女性の美しさに驚嘆する。しかし、彼女たちの本当の美しさとは彼女たちの信仰と貞潔の美しさだ。フランスに住む私の友人たちは、聖伝のカトリック信仰を守っている。彼女たちはお母さんになると、7~9名の子供たちを産んで幸福な母親となっている。彼女たちはフランスを愛している。子供たちをたくさん育てることは、容易なことではない。自分の自由も子供たちのために犠牲にしなければならないからだ。しかし愛によって、あえて多くの子供を育てることを自ら進んで多くの子供たちの母親となることを望み選んでいる。マスコミに左右されずにより気高い理想のために自分の人生を送っている。

女性だけではない。フランスでは若者たちがいま「生き残った者たち」Survivants というグループを作っている。なぜなら堕胎が女性だけの問題であるとはウソだということに若者たちが気が付いたからだ。堕胎「天国」(地獄?)の現代社会に今生きている私たちはみな「生き残った者たち」だからだ。

フランスの統計では、お母さんのお腹に身ごもった5人のうち一人は、お腹の中で殺されて生まれてくることが出来なかったからだ。もしかしたら私たちもそのうちの一人だったかもしれない。私たちには本当は、お姉さんが、お兄さんが、妹が、弟がいたはずだった。私たちは皆、たまたま中絶されていなかったことという意味での生き残りだからだ。

しかも、もしも私たちが「体外授精」の赤ちゃんだったとしたら、私は生き残ったけれども、その陰で、私の知らない多くの兄弟姉妹たちが殺された、どこかで冷凍されている、何かの変な実験材料の対象になって虐殺されている、という事実に気づいたからだ。マスコミの世論操作から独立して、立ち上がっている気高い青年たちがフランスに多く存在しているのは本当に美しい。

日本では公式の統計によると、2017年に16万4621人の赤ちゃんが、2016年には16万8015人が堕胎された。2017年に生まれた子どもの数(出生数)は94万6060人、2016年の出生数は97万6979人だった。2017年には本当なら16万4621+94万6060=111万0681人生まれるはずだった。2016年には114万4994人が生まれるべきだった。日本では15%が、7人に1人が殺されている。7人のうち6人が生き残って生まれてきたのだ。

フランスでは多くのそしてますます増え続けるイスラム教徒のフランス人たちもいる。彼女たちは堕胎をしない。

フランスでは中絶手術が払い戻されて、無料でできるようになったのかもしれない。フランスでは簡単に避妊薬を得ることができて、血税がそれを支払っているのかもしれない。統計によると、数十年後には、フランスでは第一言語がアラビア語になる、シャリーア(イスラム法)の支配するイスラム共和国になるだろうと読んだことがある。

ワシントン・タイムズによると2057年にはイスラム教徒が多数派になるそうだ。

何故ならフランスに元々いたフランス人たちの出産率は女性一人あたり1.4人だが、フランスのイスラム教の女性は一人あたり3.4から4人の子供を産むからだ。現在、フランスの人口は6800万だが、その内10%はイスラム教の人々だ。

イスラム教徒のフランス人たちは将来、ますます姿を消そうとしている元々のフランス人たちについて何と言うのだろうか?「白人のフランス人女性は、堕胎と避妊をして性と生殖に関する「権利」を謳歌して自由奔放に子供を殺していたから美しかった」と言うのだろうか? それとも「フランス人女性たちは野蛮時代にいた遅れた人々だった、イスラム化したお陰で、彼女たちは堕胎や避妊から守られるようになった」と言うのだろうか?

アルノー氏のいう「自立」というのは、とどのつまり「妊娠しないための薬を安く合法的に簡単に手に入れたい」ということだ。こんなのは自立ではない。何故なら、彼の言っている「自分の運命を自分で決める力」とか「自立」というのは、薬物(避妊薬・麻酔・堕胎の薬)の力にでなにもかも解決しようということだからだ。とどのつまり「自分で」とか「自立」ではなく、女性をより簡単に薬漬けにして薬物に依存させることだ。これでは薬の奴隷ではないか。

もしも本当に美しさというものが、「自立」や「自分の運命を自分で決める力」に由来して、製薬会社のロビー活動によるものでないとしたら、日本人は、フランス人が何をしようと私たち自身の価値を大切にする。

日本人は、日本の将来である自分たちの子供の命を自立して守る、日本の運命を自分で守る、日本を製薬会社に売り飛ばさないことを選ぶべきだろう。

もちろん、お金の誘惑や貞潔に反するものの誘惑の力は大きい。誘惑に負けないように、私たちは天主の聖母、終生童貞なる聖マリアに祈る。

聖母よ、日本の女性たちとフランスの女性たちを守ってください。

聖母よ、日本の女性とフランスの女性たちが、聖母マリア様のように、本当の意味で美しくありますようにお祈り下さい!

聖母よ、お母さんの胎内にいる罪なき小さな命たちを、堕胎という大人の自分勝手な犯罪行為から守ってください!

天主様の祝福が豊かにありますように!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

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