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四旬節第一主日の聖伝のミサ(トリエント・ミサ)の固有文をラテン語と日本語でご紹介します

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アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様、
2019年3月10日は、四旬節第一主日(一級大祝日 紫)でした。聖伝のミサの固有文をラテン語と日本語でご紹介いたします。
天主様の祝福が豊かにありますように!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

ミサ聖祭(指定巡礼聖堂。ラテラノの聖ヨハネ大聖堂)
四旬節第一主日は、かつては、四旬節の最初の日、第一日目であった。この日の密書はそれを明記している。“Sacrifícium quadragesimális inítii sollémniter immolámus.” (四旬節の最初のいけにえをわれらは荘厳に屠り奉る。)ローマでは、四旬節第一主日は、「至聖なる救い主の大聖堂」に奉献された、ラテラノの聖ヨハネ大聖堂で行われた。これは「至聖なる救い主の大聖堂」ともいわれ、カトリック全聖堂の母といわれている。一年の中でも大祝日の典礼は、この大聖堂で行われていた。復活の徹夜祭も、ここを指定巡礼教会として行われる。
ラテラノの大聖堂には、洗者聖ヨハネに捧げられた洗礼用聖堂があるが、洗者聖ヨハネは生涯、荒野で祈りと断食とで犠牲と苦行の生活を送った預言者であり、四旬節における私たちの模範である。また、私たちの主にして至聖なる救い主は、私たちに模範を示すために、荒野で四十日間厳しい断食を行い、天主の力で四十日間の断食を聖化した。最初のアダムは、エデンの楽園で禁断の木の実を取って食べて荒野に追放された。その時天主から「おまえは塵であり、塵に返ることを覚えよ」と言われた。(初代教会においては、四旬節の最初の日に、司教が公の罪人たちにこの同じ言葉を唱えつつ頭に灰を被せ、教会の外に連れて行った。罪人たちは四十日の厳しい苦行の後、聖木曜日に再び教会の中に入り聖体拝領することが許可された。)第二のアダムであるイエズスは、洗者聖ヨハネから洗礼を受けた直後、公生活の最初に、まず荒れ野に行って祈りと断食の苦行を捧げた。この地上での生活の最後には聖木曜日の夜にゲッセマニの園で祈り、聖母の胎内の実である御自分を十字架の木に付けるだろう。
四旬節第一主日のミサは、天主に対する信頼に満ちあふれている。信頼の典礼である。Qui hábitat in adiutório Altíssimi, in protectióne Dei cæli commorábitur. (いと高き者の助けにおいて住む者は、天の天主の保護において留まるだろう。)という節は、入祭唱、詠唱に繰り返される。また、Scápulis suis obumbrábit tibi Dóminus, et sub pennis eius sperábis : scuto circúmdabit te véritas eius.(主はその肩であなたのために陰をつくり給うだろう、その翼の下であなたは希望するだろう。主の真実は楯としてあなたを囲むだろう。)は、詠唱、奉献文、聖体拝領唱で繰り返される。キリストはサタンに勝利した。キリストとともに私たちも勝利することが出来る。キリストの力によって勝利することが出来る。私たちの復活の勝利は、キリストの勝利である。四旬節は救いの日である。恵みの時である。<書簡>聖霊に導かれ、世俗からはなれ、罪とたたかう決心をとろう。<福音書>この戦いにおいて、われらと共にたたかうのは、主とその天使である。<詠誦>

Dominica Prima in Quadragesima 四旬節第一主日 I Classis 一級 Statio ad S. Ioannem in Laterano 指定巡礼聖堂。ラテラノの聖ヨハネ大聖堂 Ant. ad Introitum. Ps. 90, 15 et 16. 入祭文 詩篇  90ノ15-16 Invocábit me, et ego exáudiam eum : erípiam eum, et glorificábo eum : longitúdine diérum adimplébo eum. 彼は私を呼び求めるだろう、すると私は彼の願いをきき入れるだろう。私は彼をすくい出し、彼に光栄を与えるだろう。日々の長きにおいて彼を満たすであろう。 Ps. ibid., 1. 詩篇  90ノ1 Qui hábitat in adiutório Altíssimi, in protectióne Dei cæli commorábitur. いと高き者の助けにおいて住む者は、天の天主の保護において留まるだろう。 V/.Glória Patri. V/. 願わくは、聖父と・・・(栄誦)。 Invocábit me, et ego exáudiam eum : erípiam eum, et glorificábo eum : longitúdine diérum adimplébo eum. 彼は私を呼び求めるだろう、すると私は彼の願いをきき入れるだろう。私は彼をすくい出し、彼に光栄を与えるだろう。日々の長きにおいて彼を満たすであろう。 Oratio. 集祷文 Deus, qui Ecclésiam tuam ánnua quadragesimáli observatióne puríficas : præsta famíliæ tuæ ; ut, quod a te obtinére abstinéndo nítitur, hoc bonis opéribus exsequátur. Per Dóminum. 天主よ、御身は、年毎の四旬節の勤めにより御身の教会を浄め給う。願わくは、御身の家族にこれを与え給え、断食によりて御身から得ようと努めることを、数々の善業によりて、これが実現せんことを。天主として(…)。 Léctio Epístolæ beáti Páuli Apóstoli ad Corínthios. 使徒聖パウロのコリント人への書簡の朗読 2 Cor. 6, 1-10. コリント後書 6ノ1-10 Fratres : Exhortámur vos, ne in vácuum grátiam Dei recipiátis. Ait enim : Témpore accépto exaudívi te, et in die salútis adiúvi te. Ecce, nunc tempus acceptábile, ecce, nunc dies salútis. Némini dantes ullam offensiónem, ut non vituperétur ministérium nostrum : sed in ómnibus exhibeámus nosmetípsos sicut Dei minístros, in multa patiéntia, in tribulatiónibus, in necessitátibus, in angústiis, in plagis, in carcéribus, in seditiónibus, in labóribus, in vigíliis, in ieiúniis, in castitáte, in sciéntia, in longanimitáte, in suavitáte, in Spíritu Sancto, in caritáte non ficta, in verbo veritátis, in virtúte Dei, per arma iustítiæ a dextris et a sinístris : per glóriam et ignobilitátem : per infámiam et bonam famam : ut seductóres et veráces : sicut qui ignóti et cógniti : quasi moriéntes et ecce, vívimus : ut castigáti et non mortificáti : quasi tristes, semper autem gaudéntes : sicut egéntes, multos autem locupletántes : tamquam nihil habéntes et ómnia possidéntes. 兄弟たちよ、私たちはあなたたちにすすめる、あなたたちが天主の恩寵を無駄に受けないようにと。「私は恵みの時にあなたの祈りを聞き入れた、救いの日にあなたを助けた」と主はいわれる。見よ、今は恵みのときである。見よ、今は救いの日である。いかなる躓きを誰にも与えないようにしつつ、それは、私たちの奉仕が侮辱されず、むしろ、すべてにおいて、私たちは自分を天主のしもべとして示すためだ、多くの忍耐においても、艱難においても、必要の時においても、苦悩においても、傷つけられたときも、牢においても、騒動においても、労働においても、徹夜においても、断食においても、貞潔においても、学識においても、堪忍において、仁慈においても、聖霊においても、いつわりのない愛においても、真理のことばにおいても、天主の力においても、左右にもつ正義の武器によって、名誉のときも、恥辱のときも、悪評のときも、好評のときも[自分を天主のしもべとして示す]。[私たちは]そそのかす者と思われても真実の者であり、無名の人のようであるが人に知られ、死につつある人のようであるが、見よ、生きており、罰をうける者のようであるが、殺されず、悲しむ者のようであるが、しかし常に喜んでおり、貧しい者のようであるが多くの人を富ませており、何ももたない者のようであるが、すべてを所有している。 Graduale. Ps. 90,11-1 2. 昇階誦 詩篇  90ノ11-12 Angelis suis Deus mandávit de te, ut custódiant te in ómnibus viis tuis. 天主は、その天使らに、あなたについて命じ給うた。天使らがあなたのすべての道においてあなたを守れと。 V/. In mánibus portábunt te, ne umquam offéndas ad lápidem pedem tuum. V/. [天使らは]あなたを手で支えるだろう。あなたの足が石につき当らぬように。 Tractus. Ibid., 1-7 et 11-16. 詠誦 詩篇  90ノ1-7, 11-16 Qui hábitat in adiutório Altíssimi, in protectióne Dei cæli commorántur. いと高き者の助けにおいて住む者は、天の天主の保護において留まるだろう。 V/. Dicet Dómino : Suscéptor meus es tu et refúgium meum : Deus meus, sperábo in eum. V/. 彼は主に言うだろう、御身は私の守り手であり、私のひなん所である。我が天主に、私は主に希望するだろう。 V/. Quóniam ipse liberávit me de láqueo venántium et a verbo áspero. V/. なぜなら主は私を、かりうどのわなから、そして悪しき言葉から守り給うたからである。 V/. Scápulis suis obumbrábit tibi, et sub pennis eius sperábis. V/. 主はその肩であなたのために陰をつくり給うだろう、そのつばさの下にあなたは希望するだろう。 V/. Scuto circúmdabit te véritas eius : non timébis a timóre noctúrno. V/. 主の真実は楯としてあなたを囲むだろう。あなたは夜の恐れを怖れないだろう。 V/. A sagítta volánte per diem, a negótio perambulánte in ténebris, a ruína et dæmónio meridiáno. V/. 昼に飛ぶ矢も、暗闇に歩き回る企みも、破壊も、また、昼の悪魔も[あなたは怖れないだろう]。 V/. Cadent a látere tuo mille, et decem mília a dextris tuis : tibi autem non appropinquábit. V/. あなたの[左の]傍らに千人がたおれ、あなたの右に万人がたおれる、しかしあなたには[悪が]近づかないだろう。 V/. Quóniam Angelis suis mandávit de te, ut custódiant te in ómnibus viis tuis. V/. 何故なら、主はその天使らに、あなたのすべての道を守れと命じ給うたからだ。 V/. In mánibus portábunt te, ne umquam offéndas ad lápidem pedem tuum. V/. [天使らは]あなたを手で支えるだろう。あなたの足が石につき当らぬように。 V/. Super áspidem et basilíscum ambulábis, et conculcábis leónem et dracónem. V/. あなたは、へびとまむしとの上を歩くだろう、獅子と龍とをふみくだくだろう。 V/. Quóniam in me sperávit, liberábo eum : prótegam eum, quóniam cognóvit nomen meum. V/. 何故なら彼は私に希望したので、私は彼を解放するだろう。私は保護しよう、彼は私の名前を認めたからだ。 V/. Invocábit me, et ego exáudiam eum : cum ipso sum in tribulatióne. V/. 彼は私を呼び求めるだろう、すると私は彼の願いをきき入れるだろう。艱難においても、私は彼と共にいる。 V/. Erípiam eum et glorificábo eum : longitúdine diérum adimplébo eum, et osténdam illi salutáre meum. V/. 私は彼をすくい出し、彼に光栄を与えるだろう。[人生の]日々の長きにおいて彼を満たすであろう。そして彼に私の救いを見せるだろう。 + Sequéntia sancti Evangélii secundum Matthǽum. マテオによる聖福音の続誦 Matth. 4, 1-11. マテオ 4ノ1-11 In illo témpore : Ductus est Iesus in desértum a Spíritu, ut tentarétur a diábolo. Et cum ieiunásset quadragínta diébus et quadragínta nóctibus, postea esúriit. Et accédens tentátor, dixit ei : Si Fílius Dei es, dic, ut lápides isti panes fiant. Qui respóndens, dixit : Scriptum est : Non in solo pane vivit homo, sed in omni verbo, quod procédit de ore Dei. Tunc assúmpsit eum diábolus in sanctam civitátem, et státuit eum super pinnáculum templi, et dixit ei : Si Fílius Dei es, mitte te deórsum. Scriptum est enim : Quia Angelis suis mandávit de te, et in mánibus tollent te, ne forte offéndas ad lápidem pedem tuum. Ait illi Iesus : Rursum scriptum est : Non tentábis Dóminum, Deum tuum. Iterum assúmpsit eum diábolus in montem excélsum valde : et ostendit ei ómnia regna mundi et glóriam eórum, et dixit ei : Hæc ómnia tibi dabo, si cadens adoráveris me. Tunc dicit ei Iesus : Vade, Sátana ; scriptum est enim : Dóminum, Deum tuum, adorábis, et illi soli sérvies. Tunc relíquit eum diábolus : et ecce, Angeli accessérunt et ministrábant ei. そのとき、イエズスは、悪魔によって試みられるために、霊によって荒れ野にみちびかれた。四十日、四十夜断食してのち、飢えを感じられた。すると、試みる者が近づいて「あなたが天主の子なら、これらの石がパンになるように命じなさい」といった。主は答えて言った。「"人はパンだけで生きるのではない。天主の口から出る全てのことばによって生きる"と書かれてある」。そこで悪魔はイエズスを聖なる都につれて行き、神殿の頂上に立たせて、「あなたが天主の子なら、下に身を投げなさい。"何故なら主はあなたのためにその天使たちに命じた、天使たちは、あなたの足が石に打ちあたらないように手で支えるだろうから"と書かれている」といった。イエズスは「また"あなたの天主なる主を試みるな"とかかれてある」とお答えになった。悪魔は、また、かれを非常に高い山につれていき、世のすべての国とその栄華とを見せ、「あなたが、ひれ伏して私を礼拝するなら、これらを全てあなたに与えよう」といった。そのときイエズスは、「サタン、しりぞけ!"あなたの天主なる主を礼拝し、ただ天主にだけ仕えねばならない"と書かれてある」とおおせられた。そこで悪魔はイエズスをはなれ去った、すると見よ、天使たちが近づいてきて仕えていた。 Credo 信経 Ant. ad Offertorium. Ps. 90, 4-5. 奉献文 詩篇、90ノ4-5 Scápulis suis obumbrábit tibi Dóminus, et sub pennis eius sperábis : scuto circúmdabit te véritas eius. 主はその肩であなたのために陰をつくり給うだろう、その翼の下であなたは希望するだろう。主の真実は楯としてあなたを囲むだろう。 Secreta. 密誦 Sacrifícium quadragesimális inítii sollémniter immolámus, te, Dómine, deprecántes : ut, cum epulárum restrictióne carnálium, a noxiis quoque voluptátibus temperémus. Per Dóminum. 四旬節の最初のいけにえを、主よ御身に乞い願いつつ、われらは荘厳に屠り奉る、そは肉の食事を制限すると共に、有害な快楽からも我らが自制するためなり。天主として(…)。 Præfatio de Quadragesima. 四旬節の序誦 Ant. ad Communionem. Ps. 90,4-5. 聖体拝領誦 詩篇 90ノ4-5 Scápulis suis obumbrábit tibi Dóminus, et sub pennis eius sperábis : scuto circúmdabit te véritas eius. 主はその肩であなたのために陰をつくり給うだろう、その翼の下であなたは希望するだろう。主の真実は楯としてあなたを囲むだろう。 Postcommunio. 聖体拝領後の祈 Tui nos, Dómine, sacraménti libátio sancta restáuret : et a vetustáte purgátos, in mystérii salutáris fáciat transíre consórtium. Per Dóminum. 主よ、御身の秘蹟への聖なる参与が、我らを[力づけて]回復せんことを、また、古えの[我らの罪の]けがれより浄められ[たわれらを]、救霊の玄義において、共同所有者へと移行させんことを。天主として(…)。

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