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Channel: Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた
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聖母の汚れなき御心への奉献更新のため:聖マリアの祝福の象徴

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九 日 聖 マ リ ア の 祝 福 の 象(かた) 徴(どり)

山に行きて海の方を眺めよ。小さき雲海より立ち昇るべし。  
(列王記上一八。四三)

 天主はユデア国王の不信仰と人民の堕落(だらく)を懲(こ)らし給う為に、予言者のエリアを遣(つか)わして王に天罰(てんばつ)を告(つ)げしめ給うたが、それから三年六ケ月という永い間、一滴の雨露(あめつゆ)も地を潤(うる)をさなかった。為に至る所の川は乾上(ひあが)がり、草木は枯れ、人間を始め総(すべ)ての生物は非常に苦しみ,饑(う)え渇(かわ)きの為に死んだ者も多かった。それで人々はどれほど大雨を待ち望(のぞ)んだか解(わか)らない。遂にエリアは雨乞(あまご)いをする為に地に平伏して祈ったが、僕(しもべ)を呼んで冒頭(はじめ)に記(しる)したように「山に昇りて海の方を眺めよ、小さき雲海より立ち昇るべし」と命じたのである。
 僕(しもべ)は其の言葉に従い屡々(しばしば)山に昇って見たが、中々青空に雲の湧(わ)く様子も見えない。然し遂に七度(ななたび)目に海から小さい雲の立ち昇るのを見た。その雲(くも)足(あし)は頗(すこぶ)る速く、見る見る空一面に拡(ひろ)がったかと思うと、忽(たちま)ちドッと篠(しの)つくような大雨が降り出し、乾(かわ)いた土地は始めて充分な潤(うるお)いをえて、草木も青々と蘇(よみがえ)り、人々も漸(ようや)く生き返ったような心地がしたという話しである。
 旱魃(かんばつ)の太地に最も必要なものが水分であるように、色々の困難と戦い様々の悩みに喘(あえ)ぐ我等には、天主の御祈福ほど有り難い力(ちから)になるものはない。されば旧約聖書にも天主が天地万物を創造(そうぞう)された時、七日目を祝して以て、全世界を幸福にする特別の恵(めぐみ)を賜(たまわ)る日とされたよしが記(しる)してある。
しかるに人は愚(おろ)かにも、また不幸にも、罪を犯(おか)して全くこの御祝福の泉を
閉ざしてしまったのであった。
 所がこの泉を再び開き、前にもまして豊かな御祝福を得る事の出来るようにして下さったのが救い主イエズス・キリストである。それは勿論その御苦難御死去の御功徳(おんくどく)による。
 然し主は十字架上から聖マリアを我等の母として与え給うた時、また聖母を一切の恵(めぐみ)のわかちてと定め給うた。
 即ちイエズスを限りなき恵の大海とすれば、聖母はそれから水分を得て、地上の万物に雨露(あめつゆ)を降らす雲に相当する。
 実に聖母の祝福の雲がイエズスの無限の愛の大海から立ち昇って以来、その雲(くも)足(あし)は迅速(じんそく)に全世界を蔽(おお)い、恵の大雨を降らし、誘惑(いざない)に逢(あ)う者には力(ちから)を、苦悩(くるしみ)に泣く者には慰(なぐさめ)を、病気、災禍(わざわい)に罹(かか)れる者には忍耐を、臨終(りんじゅう)の者には大いなる安心と歓喜(よろこび)とを、与えた事がどれほどあるか知れない。
 けれども聖母の御憐(おんあわ)れみを蒙(こうむ)るには、かのエリアの僕(しもべ)が七度(ななたび)山に昇って漸(ようや)く雲を認めたように、矢張(やは)り忍耐して常に御扶助(おんたすけ)を祈り求めねばならぬ。肉身
の母、地上の母の好意さえ喜ばしい限りであるからには、霊魂の御母、天上
御母の御祝福は此の上もなく有り難いものであるに相違ない。
故に我等は聖マリアの子たる幸福を喜び、益々其の御祝福を頂くに相応(ふさわ)しい者となるよう、努めて心を改め行いを正(ただ)す事が大切である。叉、己の幸福を思うにつけても、宗教を信ぜず、聖マリアの子となるを肯(がえ)んじない人々の淋(さび)しさ、不幸さを思いやり、彼等の為に祈る事を忘れてはならぬ。他人の事ばかりでない、自分も心に御祝福を感ぜず、憂(うれ)いに沈み、悩みに悶(もだ)えるような時は天にまします「憂(うれ)い人の慰(なぐさ)め」に向かって祈るがよい。そうすれば何時かは哀(あわ)れみの雲の立ち昇るのを見るであろう。
 かように喜びに悲しみに、御母を忘れず敬愛し、叉,つつましき信心の業(わざ)を以て聖母崇(すう)敬(けい)の精神を他の人々にも移し植え、殊に親として子にそれを残し伝えるのは、我等聖母を慕(した)う者の、正(まさ)に為(な)すべき責務である。

   祈   祷

 ああ聖寵(せいちょう)の雨雲なる聖マリアよ、常に祝福の大雨を以て我等の心をうるおし、御身を知らざる者、或は御身を拒(こば)む者までも悉(ことごと)く御許(みもと)に導くを得(え)せしめ給え。しかして遂にはわが日本帝国を津々浦々(つつうらうら)に至るまで恵(めぐ)みの雨露(あめつゆ)にて潤(うるお)し給わん事を、恭(うやうや)しく天使祝詞(しゅくし)三度繰(く)り返して願い奉る。

(天使祝詞 三度)


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