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ミュラー枢機卿:「キャンセル・カルチャーとは、中国やソ連の共産主義者が最高の完成度にまで発展させた "洗脳"の別の言い方に過ぎません」

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前教理省長官ミュラー枢機卿、全体主義支配の一環としての、キャンセル・カルチャー、「グレート・リセット」、「ジェンダー言語」について詳細に語る

「キャンセル・カルチャーとは、中国やソ連の共産主義者が最高の完成度にまで発展させた洗脳の別の言い方に過ぎません」。

2021年6月29日(火)

2021年6月29日 (LifeSiteNews) - ドイツ人のゲルハルト・ミュラー枢機卿は、ローター・リリンガー氏のインタビューに答えました。ローター・リリンガー氏は、ドイツの弁護士であり、本の著者でもあります。

LifeSiteは、その抜粋をここに掲載できることを光栄に思います(インタビューの全文は、Catholic World Report の記事"Freedom of Opinion and Political Correctness: An interview with Cardinal Müller" あるいは Kath.net の記事 Müller: Kein Mensch darf „über Leben und Freiheit des Gewissens und Glaubens anderer entscheiden“を参照)。

ミュラー枢機卿は、このインタビューの中で、「グレート・リセット」、「ブラック・ライブズ・マター」、LGBTの「熱狂者」、「共産主義者のキャンセル・カルチャー」など、現代の全体主義的傾向を強く批判しています。

ミュラー枢機卿は、米国の億万長者らと製薬産業が中国共産党と一緒になって、いわゆるグレート・リセットを実行していると見ています。「米国の超億万長者、大手IT企業、製薬産業は、CP(共産党)・中国モデルと組んで、彼らの貧しい人間観と経済的に限定された世界観を、彼らの財団を通じたり、またコロナ危機後のグレート・リセットの機会を通じて、全世界に押し付けようとしています。」

以下は、ミュラー枢機卿のインタビューからの抜粋です。

【リリンガー】意見を表明する権利は、知的な議論の中核をなす内容だとお考えですか。

【ミュラー枢機卿】精神と自由は切り離せません。警察や検察が学術的な議論の柱だとは、とても考えられません。ジェンダー活動家やブラック・ライブズ・マターの熱心党、LGBTの熱狂者の知的尺度によって、教授らが招かれたり追い出されたりするのは、まさに退廃です。結局、ソクラテスは凡庸な権力政治家らに死刑を宣告され、アリストテレスは「アテネ人に哲学に対する罪を犯す二度目の機会を与えないために」、暴徒の支配に堕した民主主義を敬遠したのです。

【リリンガー】国家は、表現の自由の限界を決定することができます。イデオロギー的なエリートが、何が「政治的に正しい」(politically correct)とみなされるかを決定し、そうしてその基準が法律で成文化されたり司法判断で確立されたりすることなく、適用されることを想像できますか。

【ミュラー枢機卿】それが、壮大なスケールで試みられています。米国の超億万長者、大手IT企業、製薬産業は、CP(共産党)・中国モデルと組んで、彼らの貧しい人間観と経済的に限定された世界観を、彼らの財団を通じたり、またコロナ危機後のグレート・リセットの機会を通じて、全世界に押し付けようとしています。つまり、誰もが同じで、誰もが同じことを考え、誰もが同じことを感じ、誰もが異論を唱える人への怒りが同質で、誰もが権力者の感覚で勇敢なヒーローたちへの賞賛に満ち溢れているという共同体に所属することは、とても素晴らしい、ということなのです。

【リリンガー】キャンセル・カルチャー(cancel culture)という現象の文脈の中で、イデオロギー的なエリートが、ある文章が政治的正しさに適合していないと考えた場合、世界文学の作品を追放することは正当化されると思われますか。

【ミュラー枢機卿】これは単なる野蛮な行為であり、知的破壊行為であり、オーウェルの悪夢の方式による20世紀の全体主義体制の模倣です。キャンセル・カルチャーではなくむしろキャンセル・ヴァルチャー(vulture はハゲタカの意味)、ハゲタカ・カルチャー(Aasgeier-Kultur)、あるいは政治的敬意のなさ(political respectlessness)と言うべきです。キャンセル・カルチャーとは、中国やソ連の共産主義者が最高の完成度にまで発展させた洗脳の別の言い方に過ぎません。著名な作家の本を「非ドイツ的な」文章という理由で火中に投じた者たち(ナチス政権)の末路はどうだったのでしょうか。このような暴力的な人々は、思想の追放ではなく、他人の批判能力を過小評価せず、一度自分自身で考えることから始めるべきです。精神衛生上の危険なしに世界文学の作品を読むためには、私には、フーシェやゲッベルス、レーニンは必要ありません。

【リリンガー】引退した教義学者にして教義史家、そしてミュンヘン大学名誉教授として、政治的正しさや公式ではないジェンダー言語の使用といった基準が科学的な業績の価値を判断するために使われることは、正当なことだとお考えですか。

【ミュラー枢機卿】ジェンダー言語【Gendersprache 男性と女性その他の性自認を含む書き方や言い方】は、科学的な基準ではなく、平凡な人々や知的に劣る人による支配の道具、また地域ブロック監視メンタリティーによる権威主義的な総統による支配の道具です。大多数のドイツ人は、自分の言語を濫用して人々を精神的に恐怖に陥れることをきっぱりと拒否します。

【リリンガー】言論の自由をイデオロギー的に制限することで、人々の互いの関係や科学の自由が弱められ、知的な議論が損なわれる危険があると思われますか。

【ミュラー枢機卿】それは、自由の精神と権力の偏見との間の、個性と強制的に足並みをそろえることとの間の、永遠の論争です。


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