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Channel: Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた
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聖イグナチオが聖フランシスコ・ザベリオに言った言葉:「お前は自分の力だけで、天国の最も高価なものよりも、そして永遠よりも長く続く何かをこの世で得られるとでも思っているのか?」

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2021年7月31日(土)証聖者聖イグナチオ・ロヨラのミサ
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父 説教(大阪)

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

今日はロヨラの聖イグナチオの祝日です。その名前の通り、この全世界にイエズス・キリストへの愛の火を燃やそうとしました。

聖イグナチオは、「天主の御名の栄光の為に、より大いなる栄光の為に、人間にとっても、天使たちにとっても、天主を讃美する、天主に栄光を帰するほど、高貴な価値のある事はない」と確信していました。

天主に栄光を帰すのは、ただ口だけで讃美するのではなく、天使たちも人間たちも一緒に、人間の霊魂を天国に導く、これこそが最も価値のある業です。

そこで今日は是非、聖イグナチオが聖フランシスコ・ザベリオに言った言葉を、その言葉によってフランシスコ・ザベリオを回心させたその言葉を、皆さんに紹介するのを許して下さい。

聖フランシスコ・ザベリオに対して、聖イグナチオはこう言いました。
「もしも、この世を全世界を得たとしても、しかし自分の霊魂を失ったら、人間にとって一体どんな利益があるだろうか?」

「もしもこの世しかないとしたら、そしてあの世の栄光が無いとしたらば、そのように考える、この世の事しか考えないあなたは、そしてこの世で偉くなりたいと思っているあなたは正しいかもしれない。しかし、全く確実に言える事は、『永遠が存在している』という事である。
だから、この世の事だけの望みに自分の考えを限定させる事しか考えないあなたは、何を考えているのか?なぜ夢のように過ぎ去ってしまう、あの世の永遠から比べれば夢のように過ぎ去ってしまうこの世の事しか考えないのか?」

「お前は自分の力だけで、天国の最も高価なものよりも、そして永遠よりも長く続く何かをこの世で得られるとでも思っているのか?この地上の喜びというのは、お前の為にあるのだろうか?
しかし、もしもあなたが永遠の事を望んでいるなら、一体誰がお前がそれを得るのを邪魔するだろうか?もしもお前が永遠を所有したならば、一体お前から誰がそれを取り去る事ができるだろうか?」

「私たちの霊魂の起源は天にあって、そして私たちの霊魂は天主を愛して、その天主を永遠に所有する事ができる偉大なものであるのに、なんでこのつまらない地上の喜びを捉えようとそんなにも労苦しているのか?
もしもこの世がお前に、この地上で最も魅力的な全てをほんの瞬間与える事ができたとしても、それをお前はこの世を超えて楽しむ事ができるだろうか?そしてもしもあなたが何百年も何百年も生きたとしても、いつかはこの世に別れを告げなければならない時が来るだろう。そうしたら、この世の束の間の一時的なちょっとした楽しみを、永遠の喜びと引き換えにしたお前は一体、勝利者だろうか?それとも負け犬だろうか?」

「お前の生きていた前に、この世ではどれほど偉大な金持ちや権力者たちが生きていたことだろうか。そしてその内のたった一人でも、この世の富や、権力や、また偉大さをあの世に持って行った者がいるだろうか?そして永遠に入るその戸口の敷居の前で、彼らは既に振り返ってみると、自分の持っていた持ち物の多くは他の者に取られてしまって、そしてそれでも彼らはたった一人で、永遠の中に入って行かなければならない。自分の持っていた富の代わりに何が受けられるだろうか?新しい富だろうか?それとも彼らのやった悪の罰だろうか?」

「この地上の虚しい名誉は、お前を満足させる事はできない。何故ならばお前の心は、この世で十分だ、とするほど、そんなちっぽけなものではないからだ。お前の霊魂は、天主でなければ満たす事ができない。
私はあなたの、『栄光』を求めるその熱意を消そうとは思わないし、あなたにつまらない感情を起こさせたいとも思わない。もっと高いものを求めなさい。もっと野心的であってほしい。この世の儚い、いつか無くなってしまうものよりも、もっと高いものを求めてほしい。」

「そして今、決心するべきだ。この世の全ての楽しみに、『私とお前に、一体何の関係があるだろうか?』と言うべきではないだろうか?『この世の喜びが一体、私の為に何の利益があるだろうか?』
そして、地獄での犠牲者たちが永遠に繰り返さなければならない言葉を、私たちが繰り返す事がないようにするべきだ。彼らはこう言う、『この世の虚栄や富が、私の為に一体どんな利益があっただろうか!』と。」

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


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