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Channel: Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた
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何故マリア様の汚れなき御心はそれほど大事なのでしょうか?

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2021年8月22日(主日)聖母の汚れなき御心の大祝日のミサ聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父 説教(東京)
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
愛する兄弟姉妹の皆様、今日は聖母の汚れなき御心の大祝日で、これを日本では一級の祝日として祝っています。何故かというと、マリア様の汚れなき御心は、日本の最上位の守護者として定められているからです。
そこで今日このミサの後に、特に「聖ピオ十世会と日本をマリア様の汚れなき御心に奉献する祈り」をしたいと思っています。司祭が退場する前に行ないます。ミサの後の感謝の祈りの時には、日本の司教団が定めた、「聖母の汚れなき御心に日本を奉献する祈り」を皆さん一緒にお祈り致しましょう。
では一体、何故このような奉献をするのでしょうか?何故、このマリア様の汚れなき御心はそれほど大事なのでしょうか?
ファチマのマリア様によると、「天主はこの地上に、マリア様の汚れなき御心への信心を確立する事を御望みである」と仰いました。何度もこれを繰り返されました。そして更には、「天主は三位一体は、この地上にマリア様の汚れなき御心を通してのみ、平和を与える事ができる、平和を与える事を望む」と仰っています。
つまり、もしも私たちが本当の平和を、本当の世界の安寧を求めるならば、私たちには手段は一つしかない、という事です。それは「マリア様の汚れなき御心にお願いする」これだけです。もしも山の山頂に到着する為に、道がこれしかないとあれば、私たちはどうしてもそれを通るしかありません。
実は、聖母の汚れなき御心への信心というのは、ファチマのシスター・ルチアの言葉によれば、「イエズス様の聖心が私たちに与える最後の救いの最終兵器として、最も強いものとして、私たちに与えられた」との事です。「これが最終である」というのは、「もう、もしもこれを使い損ねれば、もしもこれをしなければ、その次はない」という事だからです。これは、最高の最終兵器で、最も力強い、とっておきの秘密兵器です。
では、これによって一体どんな効果が、どんな良い事があるのでしょうか?
特にこの聖母の汚れなき御心に対する奉献によって、かつて多くの奇跡が起こりました。その最も有名な例は、ポルトガルの事でした。ポルトガルの司教様たちが、ファチマの御出現のその直後に、ポルトガルを一致して、聖母の汚れなき御心に奉献すると、その隣にあったスペインの市民戦争の被害も全く受けずに、そして第二次世界対戦にも加わらずに、その被害も受けずに、ポルトガルは第二次バチカン公会議まで安定して、そして平和に、司祭・修道者の召命も多く、経済的にも政治的にも非常に安定した国として発展しました。歴史家はこれを、「ポルトガルの奇跡だ」と言っています。
日本が最初に聖母の汚れなき御心に奉献されたのは、1844年5月1日、沖縄の那覇での事でした。その当時、日本に再宣教の為に日本に上陸しようとしたフォルカード神父様は、上陸を果たす事ができませんでした。その代わりに沖縄に行って、船の上で那覇の港で、マリア様の汚れなき御心(当時の名称ではいと潔き御心)に日本を奉献します。するとその約10年後、日本は港を開港して、そして踏み絵も中止になって、そして日本にも最初の教会が横浜に、あるいは長崎に建てられるようになり、キリスト教を迎える事ができるようになりました。第二次世界大戦後、日本の戦争が終わった事を感謝して、日本の司教様たちは一致団結して、日本をマリア様の汚れなき御心に奉献しました。すると日本は、多くの成人の方が「カトリックになりたい」と言って、教会は人で溢れるようになりました。多くの司祭・修道者の召命がたくさん与えられました。多くの教会が建てられました。これはこの急成長は、第二バチカン公会議まで続きました。マリア様のおかげです。日本は特に戦争でボロボロになってしまいましたけれども、経済的にも政治的にも安定して発展する御恵みも頂きました。
「マリア様の汚れなき御心に対する奉献をする事によって、実は、世界の平和を天主は与えたいと思っている」と、シスター・ルチアを通して私たちに教えて下さいました。実際に第一次世界大戦も、第二次世界対戦も、マリア様の汚れなき御心を通して、それが終結に向かいました。
では一体なぜでしょうか?
これについては、私たちは何時間も黙想してお話をしても、まだほんのちょっとしか、その殻を砕いたぐらいしかないのですが、しかし一つ言えるのは、マリア様が罪の無い御方であった、無原罪の御孕りであった、天主に一度も反抗した事がない、天主に「嫌だ」と言った事がない、常に天主様に三位一体に「はい」とだけ答えていた方であるから。
そして大天使聖ガブリエルが御告げの時にはっきりと宣言したように、聖寵に充ち満てる御方、天主の聖性の満ち溢れを受けている方、全宇宙、広大な宇宙さえも包む事ができない天主の御一人子をマリア様が抱かれたから。その計り知れない深み、広さ、御恵みを湛える事ができる御心をお持ちであったから。
そして神学者等によると、更にこう言います。「天主の聖寵というのは、女王であって、つまり女王様というのはたった一人ではおられない、必ずその周りに、そのお付きの者たちが必ずいなければならない。ですから天主の聖寵の充ち満ち溢れがあればあるほど、そのお付きの者たちがたくさん与えられていた。」
お付きの者(従者)とは何かというと、まず三つの対神徳である、「信仰」「希望」「愛」この三つです。
それだけではありません。更なるお付きの者は、四つの枢要徳で、「賢明」「正義」「剛毅」そして「節制」です。
そればかりでありません。聖霊の七つの賜物の充満をマリア様は受けていました。「上智」「聡明」「賢慮」「剛毅」「知識」「孝愛」「敬畏」。
聖霊の七つの賜物だけでありません。聖霊の十二の実りも与えられました。愛徳、喜び、平和、忍耐、などなど。
そればかりでありません。八つの至福八端。心の貧しい者、正義に飢え渇く者、憐れみのある者…等々。その徳に満ちておられました。
マリア様はですから、聖性の充ち満ちが溢れるのみならず、更に徳と、美徳と、天主の賜物の満ち溢れを受けていました。
これは一体何故でしょうか?
それは、マリア様が天主の御子の御母となる為でした。天主御父は、自分の父としての愛を以ってマリア様が御子を愛する事ができるように、その母なる心を与えました。イエズス様にとって天主の御子にとって、マリア様ほど緊密な関わりはありませんでした。天主聖霊にとっても、マリア様を通して、マリア様にのみ、天主御子を形造ろうとされました。
このような素晴らしいマリア様の御心が私たちに与えられたのは、これは母としてです。このような素晴らしい御方が私たちの母として、母の心を以って、与えられています。皆さんもご存知の通り、母親というのは、子供の為であればどのような危険も、どのような辛い事も、どんな事も忘れて、子供を守る為にまっしぐらに走ります。マリア様はまさしく、私たちの為に与えられた良き母なのです、汚れなき御心を持った母です。ですから、マリア様に今日はぜひ馳せ寄り、特別の保護を求めましょう。
さて今現代は世界は、大革命の時期を迎えているかのようです。今、もはや過去の生活には送る事ができないと言われています。そして全地球を大きな危機が襲っているかのようです。アフガニスタンではイスラムの勢力がまた手を広げたとか、あるいは多くの方が亡くなっているとか、多くの危機の報道を耳にしています。
天主様の御旨によれば、私たちの手段はたった一つしかありません。それは、「日本の最高の守護の聖人、マリア様の汚れなき御心に一致してより頼む事」です。私たちはこのマリア様の汚れなき御心を守護者としているので、とても光栄であって、嬉しく思っています。何故かというと、特に日本に対してマリア様は、母としての愛を注いでおられるからです。
ですから私たちは特に、この日本で最高の最上位の守護者としてマリア様の汚れなき御心が与えられた事を感謝して、この信心を更に熱心にする事に致しましょう。マリア様にお祈り致しましょう。日本、そして世界に是非平和を与えて下さいますように、教会の自由と、そして教会の発展と、多くの霊魂の聖化と、多くの霊魂が天国に導かれますように、マリア様に特にお祈り致しましょう。
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。



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