2021年8月27日(金)証聖者ヨゼフ・カラサンスのミサ聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父 説教(大阪)
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
今日は聖ヨゼフ・カラサンスの祝日です。この偉大な聖人が、現代の私たちに教えている事を黙想致しましょう。
この聖ヨゼフ・カラサンスは、1648年にローマで亡くなりました。亡くなった時には92歳でした。
聖ヨゼフは、子供の時から非常に信心深く、そして自分の周りに、特に貧しい子供たちや、子供たちを集めて、イエズス様の教えを教えたり、あるいはそのような子供たちの為に手伝っていました。
司祭になると色々な所から働いてほしいとの声がかかりました。特に子供たちの為に公教要理、あるいは貧しい人たちの為の援助等を、苦労して色々な所で働きました。特にスペインで働きました。アラゴンでも、ナバラでも、カスティーリャでも。
ところが、ローマに行くようにとの知らせを受けてローマに行き、祈りと苦行の生活をしました。何年もの間、毎日のようにローマの七つの大聖堂を巡礼して回りました。祈りと断食と苦行をしていました。
ある時、ローマでペストが流行った時には、病に侵された人々の看病に当たりました。ペストといっても、今のコロナのような弱い、優しいものではなくて、二人の内に一人が亡くなるとか、恐ろしい病気でした。本物の感染病でした。そのような命の危険の中でも教会は、病気の人たちを助けていました。特に聖ヨゼフは、そのような感染症で亡くなった人たちを埋葬する場所にまで運んで行ったり、ある時には自分の肩に担いで運んで行く事さえもしたそうです。
マリア様からの特別の啓示を受けて、カトリック教育の為の、特に貧しい子供たちの為の無料の学校を経営する為の修道会を創りました。エスコラピオス修道会です。
エスコラピオス修道会の創立者そして総長となって、非常に忙しい日々を過ごしましたが、しかしお祈りはもちろん、子どもたちの教育の為に自分から教える、という事は決して忘れませんでした。
ある時に、何かの誤解があって、80歳になる聖カラザンスは、あたかも極悪人であるかのように逮捕されて、裁判所まで連れて行かれた事もあったそうです。色々な辛い思い、苦しい思い、十字架、誤解、迫害などもありました。そして第二のヨブだとさえ言われていました。この聖ヨゼフの建てた学校は、一度はもはや全て無くなってしまう危機でさえもありましたが、その後復興して、今でも残っています。
聖ヨゼフはそして遂に、92歳でローマで亡くなりました。その御影(ごえい)には、小さな子供たちに囲まれている聖ヨゼフの姿がよく描かれています。
この聖人が祈りと犠牲とそして愛徳であまりにも有名でした。聖ヨゼフによって多くの奇跡が起こりました。マリア様からの特別のビジョンを受けたり、あるいは預言の賜物があったり、人の心を深く見通す力があったりしました。聖ヨゼフの舌べらと心臓は腐敗せずに、今でも残っています。聖パンタレオンの教会に今でもあります。
では何を私たちに教えているのでしょうか?
聖ヨゼフは、「私たちにとっての一番大切な知識とは何か?」「何を伝えるべきであって、何を学ぶべきか?」という事を教えています。
つまり、「イエズス・キリストについての知識、永遠の命に至るべき道の知識、天主についての事、最も価値のある事、永遠の事、天主の愛の事、掟の事、秘跡の事、これこそが私たちが知るべき事であって、子供たちに若い人たちに伝えなければならない、本当の大切なものである」という事です。
現代の人たちはその真理の代わりに、継母(ままはは)のようなマスメディアからミルクを与えられたのか、ミルクなのかコカ・コーラなのか分かりませんが、色々なエンターテイメント、スポーツ、映画とか、音楽、その他の雑音だけを聞かされています。その雑音によって、人々は、真理から、本当の知識から遠ざかっています。
あたかもそのようなエンターテイメントを与えられるのは、この世の中の本当の最も大切な事から目を逸らせるように、そして最も私たちの本当の今あるべき、今ある真実の状態が知らされないように、それを隠す為に、あたかも気を散らすが為に、何か与えられているようです。
もう一つ思ったのは、聖ヨゼフ・カラサンスが、「永遠の命の為であれば、この世の肉体の危険さえもおかすことを厭わなかった」という事です。教会は、大伝染病の時に、大感染病の時に、教会が開いていたばかりか、積極的にそのような人たちを助けていた、という事です。「まず『霊魂の救い』、これこそが教会が求めるべきである」という事を、この聖人が私たちに強く訴えています。
私たちは現代、その精神から非常に遠ざかっているかのように思われます。どうぞ今日、この大聖人の聖ヨゼフ・カラサンスの取次ぎと、マリア様の御憐みと取次ぎで、このような精神が私たちに与えられますように、お祈り致しましょう。
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
今日は聖ヨゼフ・カラサンスの祝日です。この偉大な聖人が、現代の私たちに教えている事を黙想致しましょう。
この聖ヨゼフ・カラサンスは、1648年にローマで亡くなりました。亡くなった時には92歳でした。
聖ヨゼフは、子供の時から非常に信心深く、そして自分の周りに、特に貧しい子供たちや、子供たちを集めて、イエズス様の教えを教えたり、あるいはそのような子供たちの為に手伝っていました。
司祭になると色々な所から働いてほしいとの声がかかりました。特に子供たちの為に公教要理、あるいは貧しい人たちの為の援助等を、苦労して色々な所で働きました。特にスペインで働きました。アラゴンでも、ナバラでも、カスティーリャでも。
ところが、ローマに行くようにとの知らせを受けてローマに行き、祈りと苦行の生活をしました。何年もの間、毎日のようにローマの七つの大聖堂を巡礼して回りました。祈りと断食と苦行をしていました。
ある時、ローマでペストが流行った時には、病に侵された人々の看病に当たりました。ペストといっても、今のコロナのような弱い、優しいものではなくて、二人の内に一人が亡くなるとか、恐ろしい病気でした。本物の感染病でした。そのような命の危険の中でも教会は、病気の人たちを助けていました。特に聖ヨゼフは、そのような感染症で亡くなった人たちを埋葬する場所にまで運んで行ったり、ある時には自分の肩に担いで運んで行く事さえもしたそうです。
マリア様からの特別の啓示を受けて、カトリック教育の為の、特に貧しい子供たちの為の無料の学校を経営する為の修道会を創りました。エスコラピオス修道会です。
エスコラピオス修道会の創立者そして総長となって、非常に忙しい日々を過ごしましたが、しかしお祈りはもちろん、子どもたちの教育の為に自分から教える、という事は決して忘れませんでした。
ある時に、何かの誤解があって、80歳になる聖カラザンスは、あたかも極悪人であるかのように逮捕されて、裁判所まで連れて行かれた事もあったそうです。色々な辛い思い、苦しい思い、十字架、誤解、迫害などもありました。そして第二のヨブだとさえ言われていました。この聖ヨゼフの建てた学校は、一度はもはや全て無くなってしまう危機でさえもありましたが、その後復興して、今でも残っています。
聖ヨゼフはそして遂に、92歳でローマで亡くなりました。その御影(ごえい)には、小さな子供たちに囲まれている聖ヨゼフの姿がよく描かれています。
この聖人が祈りと犠牲とそして愛徳であまりにも有名でした。聖ヨゼフによって多くの奇跡が起こりました。マリア様からの特別のビジョンを受けたり、あるいは預言の賜物があったり、人の心を深く見通す力があったりしました。聖ヨゼフの舌べらと心臓は腐敗せずに、今でも残っています。聖パンタレオンの教会に今でもあります。
では何を私たちに教えているのでしょうか?
聖ヨゼフは、「私たちにとっての一番大切な知識とは何か?」「何を伝えるべきであって、何を学ぶべきか?」という事を教えています。
つまり、「イエズス・キリストについての知識、永遠の命に至るべき道の知識、天主についての事、最も価値のある事、永遠の事、天主の愛の事、掟の事、秘跡の事、これこそが私たちが知るべき事であって、子供たちに若い人たちに伝えなければならない、本当の大切なものである」という事です。
現代の人たちはその真理の代わりに、継母(ままはは)のようなマスメディアからミルクを与えられたのか、ミルクなのかコカ・コーラなのか分かりませんが、色々なエンターテイメント、スポーツ、映画とか、音楽、その他の雑音だけを聞かされています。その雑音によって、人々は、真理から、本当の知識から遠ざかっています。
あたかもそのようなエンターテイメントを与えられるのは、この世の中の本当の最も大切な事から目を逸らせるように、そして最も私たちの本当の今あるべき、今ある真実の状態が知らされないように、それを隠す為に、あたかも気を散らすが為に、何か与えられているようです。
もう一つ思ったのは、聖ヨゼフ・カラサンスが、「永遠の命の為であれば、この世の肉体の危険さえもおかすことを厭わなかった」という事です。教会は、大伝染病の時に、大感染病の時に、教会が開いていたばかりか、積極的にそのような人たちを助けていた、という事です。「まず『霊魂の救い』、これこそが教会が求めるべきである」という事を、この聖人が私たちに強く訴えています。
私たちは現代、その精神から非常に遠ざかっているかのように思われます。どうぞ今日、この大聖人の聖ヨゼフ・カラサンスの取次ぎと、マリア様の御憐みと取次ぎで、このような精神が私たちに与えられますように、お祈り致しましょう。
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。