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童貞聖マリアの御名とウィーンでの勝利

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2021年9月11日(土)童貞聖マリアの御名の祝日の随意ミサ聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父 説教(大阪)
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
今日は、童貞聖マリアの御名の祝日のミサを随意ミサで行なっております。本当の祝日は明日9月12日ですが、明日は主日でこのミサをする事ができないので、また、今日は聖母の土曜日ですので、随意ミサとして捧げています。このマリア様の御名の祝日について一緒に黙想致しましょう。
レパントの海戦で、海を通ってキリスト教世界を侵略しようとしたイスラム帝国はトルコは、レパントの海戦によってその野望を打ち砕かれました。教皇聖ピオ五世がロザリオの十字軍を起こし、ロザリオと、そしてキリスト教の海軍によってこの侵略は阻止されました。
そして今度は陸を使って、つまりコンスタンティノープルの陥落の後、もう西洋を守る砦は失われました。そこで特に西洋のカトリックの要塞であったウィーンを陥落させようと、トルコ軍が陸を使って攻撃しました。キリスト教の軍人たちはウィーンをよく守りました。しかし圧倒的なトルコ軍の力には包囲され、そして陥落はもう目の前に迫っていました。
キリスト教全世界は祈りを捧げていました。もしもウィーンが陥落するならば、もう西洋はイスラム化するしかありません。どうしてもこの砦は失われてはなりません。その時に、ポーランドの英雄ソビエスキが、軍人が、王ヨハネのもとに任命を受けて、ウィーンを助ける為に出発しました。
出発する前に、チェンストホーヴァのマリア様の所に立ち寄って、マリア様に祈りを捧げて後に突撃しました。ソビエスキーが到着するや否や、そのマリア様に守られたキリスト教の軍隊は、遂にイスラム教徒からウィーンを守る事ができました。
その時にイスラム教徒たちが退散して残していったコーヒーの豆から、最初のカプチーノができたとか、あるいはその勝利を祝う為にクロワッサンの三日月の形のパンができた、というのは有名な話です。
ウィーンは共産主義に襲われた時もありました。第二次世界大戦の時に、ソ連によって占領されました。その時もやはり同じような事が起こりました。ロザリオの十字軍を起こして、そして多くのオーストリアの市民たちがロザリオを必ず唱えると約束しました。すると、これほど大切な都市であったにも、戦略上重要な場所であったにも関わらず、結局ソ連軍はウィーンから撤退する事を決断しました。
一体何故なのか分かりませんが、ウィーンをそのまま残して撤退しました。歴史家は、「これは、ロザリオのマリア様の勝利だ」と言っています。
今、私たちも似たような状況に置かれています。全世界は共産主義化されようとしているようです。一部の超エリートの発言によると、彼らがこの世界を所有して、私たちを奴隷化しようと、私たちから全ての財産を奪い、私たちの体さえも、私たちから所有権を奪ってしまおうとしています。彼らは、第四次産業革命という名前の大革命を起こそうとしているとのことです。
もはや「私たちの体さえも所有権がない」というのは、あるいは政府の言うままに、拒否もできずに、どんな注射でも受けなければならなくなるかもしれないし、もしもそれがなければ買う事もできなくなるし、移動する事も、電車に乗る事もできなくなるかもしれません。今、ヨーロッパではそのような事が起こっています。もしもワクチンを注射しなければ、オンラインの授業も受ける事ができない、仕事に就く事もできなければ、何もする事ができなくなる、と。
つまり私たちは国家の、あるいは世界政府の奴隷となって、所有物となってしまう危険があります。世界政府が全てを所有し、子供も政府のものとなり、家族も無くなってしまう危険があります。すべてが専制独裁政府の思い通りのものとなってしまう、その直前に今、なるかならないかの瀬戸際にいるかのようです。ちょうどイスラム軍にウィーンが包囲されて、もう陥落するかしないかの瀬戸際にいたかのように思われます。
私たちは一体、どうしたら良いでしょうか?
カトリック教会の歴史は、「マリア様を呼べ。マリア様の御名に助けを求めよ」と教えています。「マリア様にのみ、私たちの希望がある。マリア様は私たちを決して見捨てる事がない。全能の聖父、全能の天主三位一体の元で力強い取次ぎをして下さる。そのマリア様のお祈りを決してして天主は拒まれる事はない。御子は拒む事ができない」と私たちは知っています。
ですからこの時代に、特に聖母マリア様にお祈り致しましょう。この聖なる御名を呼び求める事に致しましょう。そしてマリア様の御心が、マリアの御名が、私たちを救って下さいますように、陥落寸前であったとしても、私たちを解放する何かが与えられますように、祈りましょう。
歴史家たちが「一体、何でこうなったのか分からないけれども、結局グレート・リセットは失敗した。」あるいは「できなかった」あるいはこのまま「未遂で終わった」となりますように、聖母にひたすらお祈り致しましょう。聖母の御名を呼び求めましょう。
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。



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