聖母小黙想会【その7】 2017年8月13日(主)
小野田神父様霊的講話 [5]
「1917年8月13日にファチマの三人の牧童たちに起こったこと」
今日は8月13日、ファチマのマリア様がお現れになるべき日だったのですが、今日の午後は8月13日、100年前の8月13日に一体何が起こったのか、1万8千名あるいは2万名の群衆がファチマに駆け馳せて集まった、その時に起こった事を黙想する事にします。
そしてその次の聖時間の後には、8月19日に起こった事を黙想する事を提案します。
ファチマの話がポルトガル中に広がると、そこの市長というか郡長というか、そこの統治者のアルトゥーロ・デ・オリヴェイラ・サントスという男は、非常にずる賢く立ち回りました。何とかしてこれを圧迫しようとしました。そこでこの男はですね、非常に残酷で、法律をものとも思っていませんでした。それでフリーメーソンに30年身を委ねていて、作戦を立てました。
8月12日の前日には、もうすでにファチマに行く、コヴァ・ダ・イリアに行くという群衆たちが歩き始め、あるいは移動を始めていました。もう前から前日から、群衆が色々な所からひしめき集まっていました。
13日には、朝9時になるとですね、このオリヴェイラ・サントスは一人で車でジャシンタとフランシスコの家に行って、「子供たちを乗せる」と言うのです。それで「安全の為にファチマまで乗せる、コヴァ・ダ・イリアまで乗せる」と言うのですけれども、とにかく「必要ない」と言うのですけれども、乗せてまず司祭館まで行きます。
そして司祭館に行って、まず神父様にフェレイラ神父と会って、そしてこの神父様がルチアに色々尋問する事をお願いします。それを聞いているのです。オリヴェイラ・サントスは聞いていると、それを聞きながら、「うん、そうか。うん、うん。うん、うん。うん、うん」と言って、そしてその尋問が終わった後で、この子供たちに、「私は確信している、本物だ。確かに子供たちの言う通りだ。嘘じゃない、私は信じる。私はもう確信している」と言うのです。
それで「さぁ、この本物のマリア様の所に会いに行こう」と言って子供たちをですね、「さぁ、一緒に私が連れて行こう」と言うのです。すると子供たちは非常に素直に、「あぁ、この方は私たちの言う事を信じて下さる」という事で車に乗るのです。そして子供たちはですね、この郡長がコヴァ・ダ・イリアまで連れて行ってくれるとすっかり思っていると、別の方向に行くのです。オウレムという所の自分の家まで連れて行きます。コヴァ・ダ・イリアに行くと見せかけながら、方向を変えて別の方に行ってしまいました。
「あれ?これ、ちょっと方向が違う。コヴァ・ダ・イリアはあっちです、あっちです」と言うのですけれども、「あぁ、まずオウレムに行って神父様と会ってから、それからコヴァ・ダ・イリアに行こう」などと嘘を言うのです。
群衆は、子供たちがオウレムの方に行くのを見るのですけれども、でもこの郡長は、この子供たちを見せないようにですね、隠して行くのです。
そうして車に乗せられて1時間から1時間半ほど誘拐されて、まずオリヴェイラ・サントスの郡長の自分の家に行きます。そしてその部屋の一室の中に監禁されます。脅されるのです、「いいか、このガキども、秘密を言うまでは絶対出さないぞ!」と言われるのです。でもお昼になると、その夫人はこの子供たちを何とか優しくして、ご飯を出したりとか、遊んだりとか、絵本をやったりして、何とか夫の悪いやり方を償おうとするのです。
そして13日の約束の時間には、コヴァ・ダ・イリアに行く事ができませんでした。そしてこの子供たちは、そうやって監禁されて1日が終わるのですけれども、その翌日はもっと残酷な事をします。特にフランシスコにとっては、「マリア様との約束を違えてしまった」という事で非常に悲しみました。ジャシンタも、両親から離れてしまったので非常に悲しみます。
14日は、まずお医者さんが連れてこられました。そして3人はまずお医者さんによって色々尋問されるのですけれども、何のこれといった秘密を得る事はできませんでした。実は「何とか子供たちは、これは司祭と教会が何か陰謀があるに違いない。子供たちがそれの教会の手先となって働いているに違いがない」という事をですね、思っていたのでした。そしてこの日、実は9回尋問があるのですけれども、あまりにも子供たちが白状しないので、「それならば」と言って、もっと強い武器を使おうと思いました。
考えてみて下さい。今日は8月14日だ。そして昨日はマリア様にも会えなかった。せっかく約束していて、3回見たマリア様に会えなかった、残念でしょうがない。今、子供たちはその知らない人の家に、郡長の家に監禁されている、色々尋問されている。
それから、すると郡長は遂にこの3人を、他の一般の囚人たちがいる、犯罪人たちがいる刑務所に、裁判も何もせずに連れ込んでしまいます。牢獄に投獄します。
いきなり、皆さん聖ピオ十世会の汚れなき御心教会でお祈りしていたら、いきなり警察がやって来て、いきなり手錠をかけられて、「さぁ」と言っていきなり警察から尋問を受けて、この「これでお前、人生終わりだぞ」と言われて、そして刑務所に連れられて、他の囚人たちが一人一人呼んで、「一体何をしたのか?」としたら。私たちはどれほどのショックを受けることでしょうか。
しかも年端もいかない子供たちです。
皆さんだったらどうするでしょうか?一体何が起こっているか分からなくなってしまって、もう泣き叫んでしまうかもしれません。
子供たちは投獄されると、そこにいたポルトガルの囚人たちは、「子供たちに優しくしてくれた」と言います。そして「何とか、彼らは囚人たちは、子供たちを慰めようとした。」子供たちは何をしたかというと、「皆でロザリオを唱える事を決心した」と。
そこでジャシンタは、身に付けていた御メダイを取って、そしてそれを壁に掛けて、そこで皆その御メダイの前に跪いて、ロザリオを始めました。他の囚人たちも一緒にロザリオを唱えました。
ジャシンタは時々、お母さんの事を思い出して涙をむせんでいたそうです。するとルチアは、「あぁジャシンタ、あなたイエズス様にこれをいけにえとしてお捧げしたくはないの?」と聞くと、「うん、お捧げしたいの。だけども、お母さんの事を考えると、どうしても涙が出ちゃうの。」
「でもマリア様に対して犯される罪を償う為に、多くの祈りと犠牲を捧げる事を、マリア様がお望みだから」と言って、ジャシンタとフランシスコの3人で、「あなたはどの意向でお捧げするかというのを決めなさい、選びなさい」と言うのですけれども、ジャシンタは、「私はその意向がみんな好きだから、その意向全部の為にする」と言って、それでこの投獄の苦しみと祈りを捧げていました。
すると刑務所の看守がやって来て、ジャシンタを連れて行こうとするのです、「いいか、小僧、秘密を明かさないなら、今、油がぐつぐつと煮たぎっている。秘密を言わないなら、ここで油揚げになるぞ。」「秘密は言いません。」「言わないのか。じゃあ言わせてあげる。来い!」そしてジャシンタがさようならも言わずに、お別れの言葉も言わずに、看守に引っ張られていなくなってしまいます。
もしも、会長、私たちがマリアさんと会長と私3人で連れて行かれて、マリアさんが「さぁ、油で、ぐつぐつの油の中に行くぞ!」と言って、マリアさんがいなくなった。「会長、どうしましょうか!?」
フランシスコは何と答えたか知っていますか?
フランシスコはとっても喜んだのです、「あぁ、やった!これで天国に行ける!すぐ天国に行くんだ!もうすぐこうやって殺される、あぁ素晴らしい!あぁ、もう他の事はどうでも良い、天国に行くんだ!」非常に喜びます。
フランシスコはジャシンタの為に、「あぁ、ジャシンタが恐れずに天国に行くようにめでたしの祈りをしよう」と言って、めでたしを唱えます。
そしてジャシンタがいなくなってしばらくすると、今度は看守がまたやって来て、フランシスコを連れて行きます。ルチアも、「あぁ、フランシスコも今油で焼かれて、唐揚げになっている」と言って、ジャシンタとフランシスコの為にお祈りします。
最後に、今度は郡長それ自身がやって来て、「さぁ、順番に生きたまま3人とも煮えたぎる油の中に突っ込んでやる!」と言われました。本当にこの3人は、これから殉教する覚悟を決めていました。ジャシンタは、特にお母さんに会えずにこのまま死ぬという事だけを非常に悲しんでいました。そこでこの3人とも、「イエズス様、これはイエズス様を愛する為、罪人の回心の為、マリア様の汚れなき御心に対して犯される罪を償う為です」と唱えながら、これを油の中に突っ込まれるのを待っていました。
こうやって脅しても脅しても、尋問しても何をしても、朝からずっとやっても脅しても、子供たちは何にも秘密を言いません。「3人とも一緒に釜茹でにして油で揚げる!」と言ってもだめでした。結局8月14日はずっと脅されて、脅されて、脅されて、「さぁ、早く言えば返してあげるよ、さぁ」と言われたにもかかわらず、何も言わなかったので、このまま翌日15日に、最後の尋問をして、子供たちを返さざるを得ませんでした。
ちょうどこの子供たちがファチマに到着した時には、マリア様の被昇天のミサが終った時でした。そしてこの子供たちを置いて、司祭館の所に置いて、自分はさっさとどこかに行ってしまいます。この時初めてフェレイラ神父様は、「自分がこの郡長と一緒になって子供を誘拐したのとは関係ない。」一緒に誘拐したという事を疑れては困るので、「この郡長が勝手に、非常に邪道なやり方で子供たちを誘拐してしまった」という事で宣言を出します。この宣言の手紙を発表するのですけれども、それが初めて、カトリックの報道機関にファチマの事についてなされた最初のニュースでした。
子供たちがいなかった8月13日には一体何があったかというと、先ほど私たちが読んだその通りです。1万8千名から2万名になるという大群衆が、考えて下さい。私たちの聖伝のミサに1万8千名から2万名来たらどうなるか。
東京で7月で海の日にマーチ・フォー・ライフで150名くらいで、「先頭が見えなくなった」とか言ってもそれでも150名だけでした。
1万8千名から2万名。ものすごい大群衆で、子供たちが来るのを待っています。マリア様が御出現するのを待っています。
お祈りをしたり、聖歌を歌ったりするのですけれども、「子供たちは誘拐された」という噂も流れます。「一体何が起こったのか!?」という事でざわめきが起こります。「一体何なのだ!?」その時にいきなり、マリア様がいつも現れるというそのトキワガシの所に、雷のような雷鳴のような音がゴロゴロン!と響きます。あるいはロケットを発射したのか、あるいは何か夕立でも降るのか、そして光が、稲妻がしました。雷がゴロゴローッ!として、今まであんなにも暑かった、カンカン照りだった太陽が薄くなって、空気が黄色くなったような感じがします。何かこのスポットライトで黄色く照らされたかのようです。
そしてあのトキワガシの上にきれいな美しい雲が留まりました。そのしばらくトキワガシの上にあったと思うと、上に登って消えてしまいます。それを見ている人たちの服や大地や木々や周りがみんな虹色の色々なステンドグラスで輝いたように、色んな色で見えました。皆が「奇跡だ」「これは奇跡だ!」と言っています。そこで人々は居合わせた人は、「確かに、マリア様は来た」と確信して帰ります。全ての人がそれを見ました。
これを見ると、まず「子供たちがマリア様の約束を絶対守った」という、その「何が起こってもマリア様を裏切らなかった、子供たちは自分のできる事をした」というその子供たちの忠実さにまず感心します。
機動隊がやって来て、警察がやって来て、ものすごい脅迫と、恐怖を出して、そしてインターネットで新聞で「あぁ」と、恐ろしさのあまり逃げる為に何とか人間的に考える、という事はありませんでした。「いや、マリア様が言ったから、秘密は言えない。だめだ。マリア様の言った通りに秘密を守ります。」
第2に、子供たちはどのような機会も、マリア様を愛する為に、イエズス様を愛する為に、罪人の回心の為に、犠牲の機会として使っていました。本当はマリア様に会いたかったけれども、それができなかった。それなのでそれを犠牲に捧げていました。
フランシスコは、ジャシンタがまず油揚げにされると聞いて、喜びました。「やった!さぁ来たか、マリア様の仰った通りだ。僕たちはもうすぐ天国に行くんだ!さぁこれしかない。やったやったやった!早く早く!」
私たちはどれほど天国に行く事を望んでいるでしょうか。ルチアも、「早く私たちを天国に連れて行って下さい!」「はい、フランシスコとジャシンタはすぐ行きますけど、あなたは残ってね。」とても寂しがっていました。
子供たちが天国を非常に待ち焦がれていた。マリア様がいらっしゃる、天国から来られたその天国。「私は天からの者です。」
子供たちはいつもロザリオをお祈りしていたという事。牢獄でも最初にやった事はロザリオでした。跪いてロザリオをしました。
しかしこのフェレイラ神父様のこの発表、公式の発表、あるいは1万8千名から2万名の群衆が見た奇跡の噂、そして子供たちが捕らえられ牢獄に行った、というその事実は、更に大群衆を呼ぶ事になります。
それではこの続き、8月19日に、マリア様は子供たちに突然現れるのです。天主様のお恵みというのは本当に思いがけない、予期しないところで憐れみの御業をなさいますけれども、マリア様は本当に、もう子供たちは来なかったからもう知らない、ではなくて、励ますかのように8月19日にいらっしゃいます。8月19日は、その日は日曜日でした主日でした。この8月19日に何が起こったかは、また次に見る事にします。
今から25分ほど黙想なさって下さい。
小野田神父様霊的講話 [5]
「1917年8月13日にファチマの三人の牧童たちに起こったこと」
今日は8月13日、ファチマのマリア様がお現れになるべき日だったのですが、今日の午後は8月13日、100年前の8月13日に一体何が起こったのか、1万8千名あるいは2万名の群衆がファチマに駆け馳せて集まった、その時に起こった事を黙想する事にします。
そしてその次の聖時間の後には、8月19日に起こった事を黙想する事を提案します。
ファチマの話がポルトガル中に広がると、そこの市長というか郡長というか、そこの統治者のアルトゥーロ・デ・オリヴェイラ・サントスという男は、非常にずる賢く立ち回りました。何とかしてこれを圧迫しようとしました。そこでこの男はですね、非常に残酷で、法律をものとも思っていませんでした。それでフリーメーソンに30年身を委ねていて、作戦を立てました。
8月12日の前日には、もうすでにファチマに行く、コヴァ・ダ・イリアに行くという群衆たちが歩き始め、あるいは移動を始めていました。もう前から前日から、群衆が色々な所からひしめき集まっていました。
13日には、朝9時になるとですね、このオリヴェイラ・サントスは一人で車でジャシンタとフランシスコの家に行って、「子供たちを乗せる」と言うのです。それで「安全の為にファチマまで乗せる、コヴァ・ダ・イリアまで乗せる」と言うのですけれども、とにかく「必要ない」と言うのですけれども、乗せてまず司祭館まで行きます。
そして司祭館に行って、まず神父様にフェレイラ神父と会って、そしてこの神父様がルチアに色々尋問する事をお願いします。それを聞いているのです。オリヴェイラ・サントスは聞いていると、それを聞きながら、「うん、そうか。うん、うん。うん、うん。うん、うん」と言って、そしてその尋問が終わった後で、この子供たちに、「私は確信している、本物だ。確かに子供たちの言う通りだ。嘘じゃない、私は信じる。私はもう確信している」と言うのです。
それで「さぁ、この本物のマリア様の所に会いに行こう」と言って子供たちをですね、「さぁ、一緒に私が連れて行こう」と言うのです。すると子供たちは非常に素直に、「あぁ、この方は私たちの言う事を信じて下さる」という事で車に乗るのです。そして子供たちはですね、この郡長がコヴァ・ダ・イリアまで連れて行ってくれるとすっかり思っていると、別の方向に行くのです。オウレムという所の自分の家まで連れて行きます。コヴァ・ダ・イリアに行くと見せかけながら、方向を変えて別の方に行ってしまいました。
「あれ?これ、ちょっと方向が違う。コヴァ・ダ・イリアはあっちです、あっちです」と言うのですけれども、「あぁ、まずオウレムに行って神父様と会ってから、それからコヴァ・ダ・イリアに行こう」などと嘘を言うのです。
群衆は、子供たちがオウレムの方に行くのを見るのですけれども、でもこの郡長は、この子供たちを見せないようにですね、隠して行くのです。
そうして車に乗せられて1時間から1時間半ほど誘拐されて、まずオリヴェイラ・サントスの郡長の自分の家に行きます。そしてその部屋の一室の中に監禁されます。脅されるのです、「いいか、このガキども、秘密を言うまでは絶対出さないぞ!」と言われるのです。でもお昼になると、その夫人はこの子供たちを何とか優しくして、ご飯を出したりとか、遊んだりとか、絵本をやったりして、何とか夫の悪いやり方を償おうとするのです。
そして13日の約束の時間には、コヴァ・ダ・イリアに行く事ができませんでした。そしてこの子供たちは、そうやって監禁されて1日が終わるのですけれども、その翌日はもっと残酷な事をします。特にフランシスコにとっては、「マリア様との約束を違えてしまった」という事で非常に悲しみました。ジャシンタも、両親から離れてしまったので非常に悲しみます。
14日は、まずお医者さんが連れてこられました。そして3人はまずお医者さんによって色々尋問されるのですけれども、何のこれといった秘密を得る事はできませんでした。実は「何とか子供たちは、これは司祭と教会が何か陰謀があるに違いない。子供たちがそれの教会の手先となって働いているに違いがない」という事をですね、思っていたのでした。そしてこの日、実は9回尋問があるのですけれども、あまりにも子供たちが白状しないので、「それならば」と言って、もっと強い武器を使おうと思いました。
考えてみて下さい。今日は8月14日だ。そして昨日はマリア様にも会えなかった。せっかく約束していて、3回見たマリア様に会えなかった、残念でしょうがない。今、子供たちはその知らない人の家に、郡長の家に監禁されている、色々尋問されている。
それから、すると郡長は遂にこの3人を、他の一般の囚人たちがいる、犯罪人たちがいる刑務所に、裁判も何もせずに連れ込んでしまいます。牢獄に投獄します。
いきなり、皆さん聖ピオ十世会の汚れなき御心教会でお祈りしていたら、いきなり警察がやって来て、いきなり手錠をかけられて、「さぁ」と言っていきなり警察から尋問を受けて、この「これでお前、人生終わりだぞ」と言われて、そして刑務所に連れられて、他の囚人たちが一人一人呼んで、「一体何をしたのか?」としたら。私たちはどれほどのショックを受けることでしょうか。
しかも年端もいかない子供たちです。
皆さんだったらどうするでしょうか?一体何が起こっているか分からなくなってしまって、もう泣き叫んでしまうかもしれません。
子供たちは投獄されると、そこにいたポルトガルの囚人たちは、「子供たちに優しくしてくれた」と言います。そして「何とか、彼らは囚人たちは、子供たちを慰めようとした。」子供たちは何をしたかというと、「皆でロザリオを唱える事を決心した」と。
そこでジャシンタは、身に付けていた御メダイを取って、そしてそれを壁に掛けて、そこで皆その御メダイの前に跪いて、ロザリオを始めました。他の囚人たちも一緒にロザリオを唱えました。
ジャシンタは時々、お母さんの事を思い出して涙をむせんでいたそうです。するとルチアは、「あぁジャシンタ、あなたイエズス様にこれをいけにえとしてお捧げしたくはないの?」と聞くと、「うん、お捧げしたいの。だけども、お母さんの事を考えると、どうしても涙が出ちゃうの。」
「でもマリア様に対して犯される罪を償う為に、多くの祈りと犠牲を捧げる事を、マリア様がお望みだから」と言って、ジャシンタとフランシスコの3人で、「あなたはどの意向でお捧げするかというのを決めなさい、選びなさい」と言うのですけれども、ジャシンタは、「私はその意向がみんな好きだから、その意向全部の為にする」と言って、それでこの投獄の苦しみと祈りを捧げていました。
すると刑務所の看守がやって来て、ジャシンタを連れて行こうとするのです、「いいか、小僧、秘密を明かさないなら、今、油がぐつぐつと煮たぎっている。秘密を言わないなら、ここで油揚げになるぞ。」「秘密は言いません。」「言わないのか。じゃあ言わせてあげる。来い!」そしてジャシンタがさようならも言わずに、お別れの言葉も言わずに、看守に引っ張られていなくなってしまいます。
もしも、会長、私たちがマリアさんと会長と私3人で連れて行かれて、マリアさんが「さぁ、油で、ぐつぐつの油の中に行くぞ!」と言って、マリアさんがいなくなった。「会長、どうしましょうか!?」
フランシスコは何と答えたか知っていますか?
フランシスコはとっても喜んだのです、「あぁ、やった!これで天国に行ける!すぐ天国に行くんだ!もうすぐこうやって殺される、あぁ素晴らしい!あぁ、もう他の事はどうでも良い、天国に行くんだ!」非常に喜びます。
フランシスコはジャシンタの為に、「あぁ、ジャシンタが恐れずに天国に行くようにめでたしの祈りをしよう」と言って、めでたしを唱えます。
そしてジャシンタがいなくなってしばらくすると、今度は看守がまたやって来て、フランシスコを連れて行きます。ルチアも、「あぁ、フランシスコも今油で焼かれて、唐揚げになっている」と言って、ジャシンタとフランシスコの為にお祈りします。
最後に、今度は郡長それ自身がやって来て、「さぁ、順番に生きたまま3人とも煮えたぎる油の中に突っ込んでやる!」と言われました。本当にこの3人は、これから殉教する覚悟を決めていました。ジャシンタは、特にお母さんに会えずにこのまま死ぬという事だけを非常に悲しんでいました。そこでこの3人とも、「イエズス様、これはイエズス様を愛する為、罪人の回心の為、マリア様の汚れなき御心に対して犯される罪を償う為です」と唱えながら、これを油の中に突っ込まれるのを待っていました。
こうやって脅しても脅しても、尋問しても何をしても、朝からずっとやっても脅しても、子供たちは何にも秘密を言いません。「3人とも一緒に釜茹でにして油で揚げる!」と言ってもだめでした。結局8月14日はずっと脅されて、脅されて、脅されて、「さぁ、早く言えば返してあげるよ、さぁ」と言われたにもかかわらず、何も言わなかったので、このまま翌日15日に、最後の尋問をして、子供たちを返さざるを得ませんでした。
ちょうどこの子供たちがファチマに到着した時には、マリア様の被昇天のミサが終った時でした。そしてこの子供たちを置いて、司祭館の所に置いて、自分はさっさとどこかに行ってしまいます。この時初めてフェレイラ神父様は、「自分がこの郡長と一緒になって子供を誘拐したのとは関係ない。」一緒に誘拐したという事を疑れては困るので、「この郡長が勝手に、非常に邪道なやり方で子供たちを誘拐してしまった」という事で宣言を出します。この宣言の手紙を発表するのですけれども、それが初めて、カトリックの報道機関にファチマの事についてなされた最初のニュースでした。
子供たちがいなかった8月13日には一体何があったかというと、先ほど私たちが読んだその通りです。1万8千名から2万名になるという大群衆が、考えて下さい。私たちの聖伝のミサに1万8千名から2万名来たらどうなるか。
東京で7月で海の日にマーチ・フォー・ライフで150名くらいで、「先頭が見えなくなった」とか言ってもそれでも150名だけでした。
1万8千名から2万名。ものすごい大群衆で、子供たちが来るのを待っています。マリア様が御出現するのを待っています。
お祈りをしたり、聖歌を歌ったりするのですけれども、「子供たちは誘拐された」という噂も流れます。「一体何が起こったのか!?」という事でざわめきが起こります。「一体何なのだ!?」その時にいきなり、マリア様がいつも現れるというそのトキワガシの所に、雷のような雷鳴のような音がゴロゴロン!と響きます。あるいはロケットを発射したのか、あるいは何か夕立でも降るのか、そして光が、稲妻がしました。雷がゴロゴローッ!として、今まであんなにも暑かった、カンカン照りだった太陽が薄くなって、空気が黄色くなったような感じがします。何かこのスポットライトで黄色く照らされたかのようです。
そしてあのトキワガシの上にきれいな美しい雲が留まりました。そのしばらくトキワガシの上にあったと思うと、上に登って消えてしまいます。それを見ている人たちの服や大地や木々や周りがみんな虹色の色々なステンドグラスで輝いたように、色んな色で見えました。皆が「奇跡だ」「これは奇跡だ!」と言っています。そこで人々は居合わせた人は、「確かに、マリア様は来た」と確信して帰ります。全ての人がそれを見ました。
これを見ると、まず「子供たちがマリア様の約束を絶対守った」という、その「何が起こってもマリア様を裏切らなかった、子供たちは自分のできる事をした」というその子供たちの忠実さにまず感心します。
機動隊がやって来て、警察がやって来て、ものすごい脅迫と、恐怖を出して、そしてインターネットで新聞で「あぁ」と、恐ろしさのあまり逃げる為に何とか人間的に考える、という事はありませんでした。「いや、マリア様が言ったから、秘密は言えない。だめだ。マリア様の言った通りに秘密を守ります。」
第2に、子供たちはどのような機会も、マリア様を愛する為に、イエズス様を愛する為に、罪人の回心の為に、犠牲の機会として使っていました。本当はマリア様に会いたかったけれども、それができなかった。それなのでそれを犠牲に捧げていました。
フランシスコは、ジャシンタがまず油揚げにされると聞いて、喜びました。「やった!さぁ来たか、マリア様の仰った通りだ。僕たちはもうすぐ天国に行くんだ!さぁこれしかない。やったやったやった!早く早く!」
私たちはどれほど天国に行く事を望んでいるでしょうか。ルチアも、「早く私たちを天国に連れて行って下さい!」「はい、フランシスコとジャシンタはすぐ行きますけど、あなたは残ってね。」とても寂しがっていました。
子供たちが天国を非常に待ち焦がれていた。マリア様がいらっしゃる、天国から来られたその天国。「私は天からの者です。」
子供たちはいつもロザリオをお祈りしていたという事。牢獄でも最初にやった事はロザリオでした。跪いてロザリオをしました。
しかしこのフェレイラ神父様のこの発表、公式の発表、あるいは1万8千名から2万名の群衆が見た奇跡の噂、そして子供たちが捕らえられ牢獄に行った、というその事実は、更に大群衆を呼ぶ事になります。
それではこの続き、8月19日に、マリア様は子供たちに突然現れるのです。天主様のお恵みというのは本当に思いがけない、予期しないところで憐れみの御業をなさいますけれども、マリア様は本当に、もう子供たちは来なかったからもう知らない、ではなくて、励ますかのように8月19日にいらっしゃいます。8月19日は、その日は日曜日でした主日でした。この8月19日に何が起こったかは、また次に見る事にします。
今から25分ほど黙想なさって下さい。