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2017年9月9日(土) 説教 「ファチマのメッセージはまだ続いている―ファチマの第3の秘密を黙想して」 

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2017年9月9日(土)聖母の土曜日のミサ
小野田神父 説教

聖母の汚れなき御心聖堂にようこそ。
今日は2017年9月9日、聖母の土曜日のミサをしています。

このミサの後にいつものように公教要理があります。
今日はこの前の続きで、ではイエズス様が生きていた時代には、この重要な施設としてエルサレムの神殿とかあるいは会堂とかがありました。それらはどのようなものだったのかという事を黙想したいと思います。

明日も夕方18時からミサがあります。レネー様がいらしてくださいます、どうぞいらしてください。
東京方面に行かれる方は、明日は東京では10時30分からミサがあります。



「聖母の御取り次ぎによりて、我らがこの現在の悲しみから解放され、永遠の喜びを味わう事ができますように。」

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

ファチマへの巡礼が終わりましたが、これで私たちは、ファチマがもう100周年は終わってしまって、これでもうこのファチマの事はもう終わったんだから、別の事を考えよう、などと思わないでください。実はファチマにはまだ現代でも、100年前に終わった事ではなくて、そしてまだこれからマリア様の言葉が実現しなければならなくて、マリア様の凱旋を私たちが待たなければならなくて、マリア様の凱旋の為にたくさんお祈りしなければならない。

これから今、実に21世紀の今現代私たちが生きている、最も大事なマリア様の言葉なので、ぜひ今日はそれについて黙想したいと思います。

この前私たちはマリア様の教皇様に対する、「もしも聖母の汚れなき御心への奉献がなされなければ、大きな不幸が起こるだろう」という事を、イエズス様の聖心へのメッセージと、「御心への奉献がなされなければ、フランスの王に起こった事と同じような事が起こるだろう」という事を黙想しました。

今回はぜひ、「ファチマの第3の秘密」という事に関して一緒に黙想したいと思います。これを見ると、私たちがますますファチマのメッセージが現代のものであるという事が分かるからです。

では、ファチマの第3のメッセージというのは一体どのような内容なのだろうか、という事をまず考えてみます。バチカンからの正式な発表や、あるいは教皇様たちや司教様たちの証言がありますから、それを元に、私たちはどんな事が書かれているかという事を見てみます。そしてその第3の秘密についてのその証言から、大体のあらましを想像してみます。

そして第3に、そのそこからどのような事が結論付けられるか、私たちにとってどのような意義があるかを見て、では私たちは遷善の決心を立てる事に致しましょう。

「第3の秘密」というものについては、2000年の、西暦2000年6月26日にバチカンから発表がありました。それによると、シスタールチアの書いた物のコピーが出されて、それが公開されて、それの内容はあるビジョンでした、「白い服を着た司教様が、多くの死体の上を歩いていて、大きな街を、半分崩壊したような街を歩いていて、そして多くの司教や司祭や修道者、多くの信徒の人々が亡くなっていて、その死骸の内を逃げているように歩くと、コルクで出来た木の十字架の近くに来て、打たれて亡くなる。そして天使たちはその殉教者の血を地上に撒いて、天主への罪の償いの為にそれを、その血を取っている」というビジョンでした。

これについて、1つ疑問があるのです。
どんな疑問かというと、「一体なぜこの第3の秘密というものを、ここまで今まで秘密にしておかなければならなかったのか?このビジョンをなぜすぐに公開する事に困難があったのか?」

また、1917年7月13日にマリア様が、第3の秘密と言われるものの中で、「ポルトガルは信仰のドグマを終わりまで保つでしょう。etc等々」と言って、ここに第3の秘密が入るとされるのですけれども、この第3の秘密について、ルチアはそれを聞く事ができました、しかしフランシスコはそれを聞く事ができませんでした。フランシスコはそれを見るだけでした。そこで「フランシスコには話しても良い。でも他の人には言ってはいけない」と言いました。

「もしも第3の秘密がビジョンだけであったのならば、言葉のない、マリア様の言葉のないものであったのならば、なぜフランシスコには話して良いと仰ったのか?第3の秘密はマリア様のメッセージの続きではなかったのか?だから『フランシスコにもそれを話して良い』と言ったのではないか?」

多くのファチマの研究者たちがそれらの疑問を提示しています。そこで、過去教皇様や司教様たちが、第3の秘密についてどんな事を言ったのか、少しだけ見るのを引用するのを許して下さい。

1959年8月17日に、ヨハネ二十三世教皇様は第3の秘密を読みました。なぜかというと、「1960年にはこれを発表しなければならない」とシスタールチアが言っていたからです。「これはマリア様がそう仰ったから。」「これがマリア様がそうお望みだからそうだ」と、何度も繰り返しインタビューで言っています。「あるいは自分が亡くなったら発表するか、あるいは1960年に発表するか、そのどちらか早い方だ」と。「なぜか?」とオッタヴィアーニ枢機卿が聞くと、「マリア様がそれを望んで、なぜならば、そのそうするとよく意味がはっきりするから」と言っていました。

そこでその直前、1959年、ヨハネ二十三世教皇様はメッセージを読むのですけれども、教皇様は、「これは私の教皇職には関係ない事だ」と言って、この事をどうするかについてコメントや、この事をどうするかという事については、「私の後継者が決定する事に任せる」と言いました。

ベネディクト十六世教皇様は、2010年5月13日に、「ファチマの予言の使命がすでに完成した、と考えるのは間違っているだろう」と言っています。("We would be mistaken to think that Fatima’s prophetic mission is complete."

オッタヴィアーニ枢機卿様はこう言っています、1967年に、もはや発表すべき年の7年後に、実際にこのメッセージを読んでこう言うのです。
「マリア様から委託された第3の部分の秘密がある。マリア様からルチアに委託されたこのこれらの事は、ルチアに関するものではないし、今のところこの世に関するものではない。しかしそれはキリストの代理者、つまり教皇様に関する事だ」と証言しています。「そしてこのメッセージは、1960年よりも以前に発表されてはならなかった。なぜならば1960年ならば、それはよりはっきりとするからだ」と言っています。

それからずっと後に、1984年11月に、ラッツィンガー枢機卿様はこう言います。
「第3の秘密に関しては、キリスト教徒が天主様からの啓示によって知るべき事に何ら新しい事を加えない。第3のメッセージに関する事はすなわち、回心への根本的な呼びかけであって、そして歴史の絶対的な荘厳さ、真剣さであって、キリスト教の信仰と生活を危険に脅かす危険について、したがって世界を脅かす危険について、また世の終わりについて、時の終わりについて、また回心や償いが非常に本質的である事、霊魂の救いに対して非常に本質的な条件である、という事を示している」と。

つまり1984年にはラッツインガー枢機卿は、「第3の秘密というのは、信仰に関わるものだ、キリスト教の生活に関わるものだ」と言っています。

同じく1984年9月10日に、ファチマの第3の秘密を読んだ、ファチマの司教であったコスメ・ド・アマラル司教様はこう言っています。
「この第3の秘密は、原子爆弾とかあるいは核爆弾とか、あるいはSS20ミサイルとかについて話すのではない。この内容は、単に私たちの信仰に関わるものであって、もしも全大陸から信仰が無くなってしまうという事は、国が1つ無くなってしまうという事よりも更に酷い事である」と証言しています。
他の証言によると、「この第3の秘密は、特に教皇様に関するものである。オッタヴィアーニ機卿様の言うように、教皇様に関するものである」と言われています。

では私たちはこれらの証言などを見て、それからファチマの7月13日の構造、マリア様がなされた内容を見ると、どのような事を言う事ができるでしょうか?

第2の点で、ではマリア様の第3の秘密というものを想像してみます。信仰に関する事であって、教皇様に関する事であって、そして非常に恐ろしい内容であって、教会がそれを言うのを発表するのを、非常にためらっている。また1960年以降、シスタールチアは、司教様であってもインタビューをする事が禁止されていて、そしてシスターの書いた物が発表する事が禁止されて、またもしもシスターと会いたいのならば、教理聖省あるいは教皇様ご自身から許可を取らなければ、会うことができないほどの、死ぬまでそれが禁止されていた。

またシスタールチアの書いた物は一切まだ公開されていない。聖ジャシンタや聖フランシスコについては知られているけれども、他のシスターの書き物は発表されていないと、いう事を見て、1960年からなぜそのようになったのか、それほどまで秘密を守らなければならないのか、という事を考えて、「信仰に関する事だ。教皇様に関する事だ。1960年」などという事を考えると、次のような事が考えられます。

これは、今からの事は、シュテーリン神父様がつい最近出された、9月に出されたファチマに関する第3巻に書かれた事を読んでの事ですけれども、シュテーリン神父様によると、こう言います。

7月13日には、3つの部分がある。

第1の部分は、「霊魂の破滅」という最も恐ろしい事である。その第1の部分には、「あなたたちは、かわいそうな霊魂たちが落ちる地獄を見ました。」悲惨な結果がまず第1に表れます。

次に、それについての救いの部分があって、どうやったら解決するか、「この霊魂たちを救う為に、天主は汚れなき御心に対する信心を世界に確立する事を望んでいます。もしもそれをすると、」

第3の部分は、「多くの霊魂が救われて世界に平和が起こるでしょう。しかしもしそうしないならば、更に恐ろしい戦争が起こるでしょう。」

これを見ると、「悲惨な状態が今ある」「それに対する解決策がある、薬がある。」「もしも使えば、どのような良い事があるか。またもしも使わなければ、どのような悪い事があるか」という事が示されています。

実際それが使われなかったらどうなるかという事は、第2の秘密に示されました。第2の秘密は、「ピオ十一世の時代に、もしも人々がそのマリア様のメッセージを聞かないならば、注意を払わないならば、罪を犯し続けるならば、ピオ十一世の時代に恐ろしい戦争が、更に恐ろしい戦争が起こるでしょう。不思議な光が世界を照らすならば、それが始まったのだと思いなさい。」まず、「戦争」という、「全世界の戦争」という恐ろしい状況がある。「ロシアが、戦争と教会に対する迫害とを挑発するでしょう。」「ロシアが挑発する。」

そしてこれに対して、マリア様はどのような解決策を提案するかというと、それはロシアへの、「教皇様がロシアを奉献する」という事。そして「初土の償いの信心をする」という事。そうすると、「そうするならばロシアは回心し、世界に平和が来るでしょう。さもなければ多くの人々が殉教して、無くなってしまう国々もあるでしょう。教皇様はたくさん苦しまなければなりません。」

もしもそれができなければどうなるかというと、おそらくそれは第3の秘密に関わる事だろうと、第3の秘密はマリア様のメッセージから構成されていて、その第3のメッセージは始めはこの言葉で始まります。第1のメッセージが「霊魂の永遠の滅び」に関し、第2のメッセージが「この世の戦争」に関する事であれば、第3のメッセージは「信仰」に関わる事、「ポルトガルは信仰のドグマを保つでしょう。」

「もしも、」おそらく、ここからは推定ですけれども、「もしも私のメッセージがよく聞かれるならば。しかしもしもそうでないならば、全世界において信仰が失われてしまうでしょう。特に教皇様の司牧の義務は非常に重要であって、この教会の一番上からもその方針の間違いが起こるでしょう。1960年からそれが始まるでしょう。」

もちろんこれは推定ですから、この言葉通りではないかもしれません。しかしそのような内容があると思われます。「そして多くの霊魂が地獄に落ちてしまうでしょう。」

ジャシンタの言葉によれば、「ほぼ多くの霊魂、ほぼ皆が地獄に落ちてしまうだろう。非常に多くの霊魂が失われてしまう。そしてその為に教皇様はこの結果、非常に苦しまなければならない。」

ところでこれに対して、どのような救いの手段があるか。マリア様はそこに何か仰ったに違いない。

その救いの手段というのはおそらく、「私たちに2つの最後の手段が与えられた。1つは『ロザリオ』であって、そして『聖マリアの汚れなき御心に対する信心』である。」

おそらく教皇様に、「ロザリオを教会の最も大切な祈りとして、公式なものとして認めるように」マリア様はお願いしているかもしれません。あるいは「汚れなき御心への信心」あるいは「この祝日を教会のもっとも重要な祝日として制定するように」お願いしているのかもしれません。また「ロシアの奉献」もお願いしているかもしれません。

「そうする事によって、多くの霊魂は救われ、教会はまた元の栄光ある地位に繁栄を取り戻すでしょう。そして最後に私の汚れなき御心は勝利を収め、凱旋するでしょう」と言われているのではないかと想像します。

「シスタールチアは、」これもシュテーリン神父様のコメントですが、シスタールチアは、「このマリア様の仰った事は黙示録に書かれている。黙示録の13章だ。黙示録によると、3つのビジョンがある。」

「1つは、『竜が現れて来て、霊魂を滅ぼそうと婦人を襲う。天に壮大なしるしが現れた。太陽をまとった婦人だ。しかし竜はそれに対して戦いを挑む。』これは第1の秘密、つまり霊魂の滅び、多くの霊魂を地獄に落としている事を意味しているのではないか。」

「第2には、『その竜に仕える為に海から獣がやって来る。獣は七つの角と十の首を持ったもので、この竜に仕えていた。』これは政治的なものであって、おそらく、ロシアがこの世界中に誤謬を広げて、戦争や教会に対する迫害を示しているというものではないか。」

「第3に出て来るのは、別の獣で、やはり竜に仕えるものですが、『これは陸から出て来る。これは見るからにちょうど羊のようだけれども、しかし言葉は、話す言葉は竜のように話している。』そこで、これが第3の秘密に関わる事ではないか。つまり『悪魔的な方針の間違い』について、教会の指導者たちが盲目的になってしまう、多くの人々が信仰を失ってしまう、という事にあるのではないか。」

シュテーリン神父様は言葉を続けますが、「だからと言って私たちは、これらの責任を全て教皇様一人にする事はできない。なぜかというと、シスタールチアやあるいはジャシンタが言うには、『教皇様が多くの人々と一緒に泣きながら、手でこう頭を抱えながらお祈りをしているのを見た。』つまり、もしも教皇様が何かそのような苦しむとしたら、やはりそれは多くのキリスト教信者の無関心や、あるいは背教や、その他にも責任がある。なぜならば、私たちは全て神秘体を作っているから。だから『教皇様が一人悪くて、私たちは全く関係ない』とは言えない」と言います。

だからこそシスタールチアもジャシンタもフランシスコも、教皇様の為にたくさん祈るという事をしていました、「教皇様がかわいそう。苦しまなければならないから」と。

この事を聞くと、秋田でのマリア様のメッセージも思い出します。
「あなたは教皇、司教、司祭の為にたくさん祈って下さいましたね。これからもたくさん祈って下さい、ロザリオをたくさん祈ってください。あなた方を来たるべき災害から救う事ができるのは私だけです、ロザリオの聖母だけです。司教、司祭の為にたくさんロザリオを祈ってください。この来たるべき災害から救う事ができるのは、ロザリオと、御子の残されたしるしだけです」と。

では私たちは、この第3のメッセージであると思われるものを少し垣間見た後に、どんな遷善の決心を立てたら良いでしょうか?

第1に、ファチマのメッセージはまだ続いているという事です。マリア様の汚れなき御心の凱旋を、私たちはまだその為に、祈りと犠牲をたくさん捧げなければならないという事です。教皇様の為にたくさんお祈りしなければなりません。シスタールチアやジャシンタ、フランシスコにならって、たくさんのお祈りを捧げなければなりません。ロザリオの祈りと、聖母の汚れなき御心に対する信心をますます実践しなければなりません。

第2には、たとえ教会が、あるいはこの世の中でどのような苦しみがあって、たとえ教会の指導者が私たちを捨て去るように見えた事があったとしても、マリア様は決して私たちを見捨てる事はありません。マリア様は仰いました、「私はあなたを決して見捨てません。私の汚れなき御心は避難所であって、天主へと導く確かな道です。」ですから私たちはますます、マリア様の汚れなき御心へと行かなければなりません。

ではミサを捧げながら、このファチマのメッセージをますます実践して、それをマリア様の御心に適うものとなりますように、お祈り致しましょう。

「聖母マリアの御取り次ぎによりて、現在の悲しみから逃れしめ、永遠の喜びを得しめ給え。」

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


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