アヴェ・マリア・インマクラータ!
愛する兄弟姉妹の皆様、
先日、ミサの後で新大阪から新幹線に乗ってウトウトしていると夢を見ました。
夢の中で雑誌を手に取っていました。2019年に創刊されたこの雑誌「新嘲19」をパラパラめくると、LGBTやその他の人々が義論をしていました。
LGBTというのは、天主が創造した世界よりも別の世界を作り上げようとする活動家たちが最近作った言葉で、「レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー lesbian, gay, bisexual, and transgender」という英語の頭文字をつなげて出来ています。意味は「同性だけで、あるいは男女どちらとでも性行為をする、あるいは性を転換した人々」をひっくるめて呼ぶ言い方です。
雑誌「新嘲19」の特集は、毒川綱吉が「自分は犬と結婚したい」と主張したところ、国会議員の杉内山脈が「生産性がない」と発言したことから端を発していました。
或るLGBTの人は、毒川の「イヌとの結婚」という主張に対して、LGBTは架空の話しではない、犬と結婚したいと思う人々などいるわけがない、柳田國男の『遠野物語』とは違う、本物の生身の人間の問題だ、一緒にされると困る、という主張していました。
毒川がこれらに対する反論を載せていました。毒川の主張は次のようでした。
犬と結婚することを望む人の存在を、「生産性がない」という暴力的な言い方で否定することは危険だ、
犬と結婚することを心の病気だということを聞き、食も通らないほど傷ついた、
あまりにも常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちている、
性の多様性に関する世の中の認識は、漸進的に変えていかなければならない、
不当な差別で他人を傷つけているような議論は、これは言論ではない、と感じる、
イヌとの結婚で少子化につながる、社会が崩壊する、というのは子供を産むかどうかで人を選別する危険な優生思想だ、しかし、犬と結婚しても実際に人間の子供を持ち育てるカップルもあり得る、
イヌと恋に落ちて同棲しているケースは実在している、ただ見えていないだけだ、
犬と人との結婚はおかしいと差別的な発言をする人々には、厳しいペナルティーを科す法律を作るべきだ、
などのように、
自分たちは傷ついた、偏見だ、危険だ、差別だ、
という自己中心的で、かつ主観的な主張を唱えていました。
もう一つの記事は、輪廻転生を信じ守護霊と交信すると主張している広川隆子によるものでした。広川隆子は、ついに人間がイヌと結婚することが法律化される日が来ると反論しています。
広川隆子は、犬と人との結婚に反対する論として、「生物学的にヒトの遺伝子とイヌの遺伝子とがあって、ヒ・ヌ遺伝子もイ・ト遺伝子もない」などというふざけた表現に、心が痛んだ、
人間の性は自分で選び、自分の嗜好が尊重される「権利」がある、
そのことは、LGBTも、イヌとの「結婚」も、一夫多妻制も、とどのつまり「自然に従うのではなく、自分が決定する」という原理ですべて同じだ、
つまり、超人思想である、
松下幸之助も税金を一千万円以上払えば、一夫多妻でも何でも自由に結婚が出来るようにすべきだと言っていた、
国会で多数決で法が通過すれば、自然に反しても全てを人間が決めても良い、
例えば、重力がない、ということが国会で法として通過すれば、そうなるのだ、
外国でもそのような動物との結婚について法律が作られつつあるから日本もそれに乗り遅れないようにすべきだ、
別の記事もあり、結婚制度を見直そうと主張する外国人タレントのカール・レーニンによれば、
人間はとどのつまり物質で機械だ、
自分は自動車と酒が好きだ、自動車と酒と結婚したい、自動車に自分との子供を育てたい、
と主張していました。
金正銀は「我々の作戦」という題の記事を書いていました。
「イヌとの結婚」を法律化させるためには、徐々に進めていくべきである、
結婚について、まず価値観の転換を図るべきだ、
まず相対主義を導入し、変わらない真理など存在しないと思い込ませる、
次に悪は必ずしも悪ではない、いろいろな見方がある、と刷り込ませる、
更に、悪は善である、と思わせる、
最後に、善は悪であると信じさせる。
価値転換を結婚について導入すると同時に、法律でも規定させていく、
まず、差別反対を唱えて、人々の情に訴える、
次に、自然に反する性行為も、いろいろな見方があり必ずしも悪ではない、と思わせる、
近親相姦も、獣とも、全ては「自由」だ、自由は善だ、自由に反対することは悪だ、と繰り返せ、
と論説していました。
それを読みながら、そういえば、第二バチカン公会議後のカトリック教会でも価値観の転換を信徒たちに徐々に植え付けていったことや、その価値観の転換の印として徐々にミサを変えていき、カトリック的な要素を取り除いていったことが考えました。
夢の中でこの雑誌を読んでいて、イエズス・キリストの御言葉を思い出しました。
「あなたたちは読まなかったのか、はじめにすべてをおつくりになったお方が、人を男と女とにつくり、"そこで人は父母を離れてその妻と合い、二人は一体となる"とおおせられたことを。そこで、もう二人ではなく一体である。人は、天主がお合わせになったものを離してはならない」(マテオ19章)と。
また聖パウロの言葉も思い出しました。
「不正の人は天主の国を嗣げないことを、あなたたちは知らないのか。思い誤るな。淫行する者も、偶像崇拝者も、姦通する者も、男娼も、男色する者も、泥棒も、食欲な人も、酒飲みも、讒言する人も、略奪する人も、天主の国を嗣がない。」(コリント前書6章)
地震、台風、津波、などの自然の恐ろしさを知っている私たち日本人は、自然には逆らえない、逆らったらしっぺ返しが来る、ということをよく知っているはずだ、と思いつつ、この雑誌から目を上げて見ると、目が覚め、新幹線の中にいる自分に気がつきました。もう東京に到着します。夢で良かった!
そろそろ新幹線から降りる頃になって辺りを見回すと、周りにいる乗客たちは同じような夢を見続けて、目を覚ましていないような様子でした。
早く夢から覚めないと、多くの方々が、特に子供たちが、犠牲者となって苦しんでしまうだろうと危惧しつつ、私は下車の支度をはじめました。
天主様の祝福が豊かにありますように!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)
愛する兄弟姉妹の皆様、
先日、ミサの後で新大阪から新幹線に乗ってウトウトしていると夢を見ました。
夢の中で雑誌を手に取っていました。2019年に創刊されたこの雑誌「新嘲19」をパラパラめくると、LGBTやその他の人々が義論をしていました。
LGBTというのは、天主が創造した世界よりも別の世界を作り上げようとする活動家たちが最近作った言葉で、「レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー lesbian, gay, bisexual, and transgender」という英語の頭文字をつなげて出来ています。意味は「同性だけで、あるいは男女どちらとでも性行為をする、あるいは性を転換した人々」をひっくるめて呼ぶ言い方です。
雑誌「新嘲19」の特集は、毒川綱吉が「自分は犬と結婚したい」と主張したところ、国会議員の杉内山脈が「生産性がない」と発言したことから端を発していました。
或るLGBTの人は、毒川の「イヌとの結婚」という主張に対して、LGBTは架空の話しではない、犬と結婚したいと思う人々などいるわけがない、柳田國男の『遠野物語』とは違う、本物の生身の人間の問題だ、一緒にされると困る、という主張していました。
毒川がこれらに対する反論を載せていました。毒川の主張は次のようでした。
犬と結婚することを望む人の存在を、「生産性がない」という暴力的な言い方で否定することは危険だ、
犬と結婚することを心の病気だということを聞き、食も通らないほど傷ついた、
あまりにも常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちている、
性の多様性に関する世の中の認識は、漸進的に変えていかなければならない、
不当な差別で他人を傷つけているような議論は、これは言論ではない、と感じる、
イヌとの結婚で少子化につながる、社会が崩壊する、というのは子供を産むかどうかで人を選別する危険な優生思想だ、しかし、犬と結婚しても実際に人間の子供を持ち育てるカップルもあり得る、
イヌと恋に落ちて同棲しているケースは実在している、ただ見えていないだけだ、
犬と人との結婚はおかしいと差別的な発言をする人々には、厳しいペナルティーを科す法律を作るべきだ、
などのように、
自分たちは傷ついた、偏見だ、危険だ、差別だ、
という自己中心的で、かつ主観的な主張を唱えていました。
もう一つの記事は、輪廻転生を信じ守護霊と交信すると主張している広川隆子によるものでした。広川隆子は、ついに人間がイヌと結婚することが法律化される日が来ると反論しています。
広川隆子は、犬と人との結婚に反対する論として、「生物学的にヒトの遺伝子とイヌの遺伝子とがあって、ヒ・ヌ遺伝子もイ・ト遺伝子もない」などというふざけた表現に、心が痛んだ、
人間の性は自分で選び、自分の嗜好が尊重される「権利」がある、
そのことは、LGBTも、イヌとの「結婚」も、一夫多妻制も、とどのつまり「自然に従うのではなく、自分が決定する」という原理ですべて同じだ、
つまり、超人思想である、
松下幸之助も税金を一千万円以上払えば、一夫多妻でも何でも自由に結婚が出来るようにすべきだと言っていた、
国会で多数決で法が通過すれば、自然に反しても全てを人間が決めても良い、
例えば、重力がない、ということが国会で法として通過すれば、そうなるのだ、
外国でもそのような動物との結婚について法律が作られつつあるから日本もそれに乗り遅れないようにすべきだ、
別の記事もあり、結婚制度を見直そうと主張する外国人タレントのカール・レーニンによれば、
人間はとどのつまり物質で機械だ、
自分は自動車と酒が好きだ、自動車と酒と結婚したい、自動車に自分との子供を育てたい、
と主張していました。
金正銀は「我々の作戦」という題の記事を書いていました。
「イヌとの結婚」を法律化させるためには、徐々に進めていくべきである、
結婚について、まず価値観の転換を図るべきだ、
まず相対主義を導入し、変わらない真理など存在しないと思い込ませる、
次に悪は必ずしも悪ではない、いろいろな見方がある、と刷り込ませる、
更に、悪は善である、と思わせる、
最後に、善は悪であると信じさせる。
価値転換を結婚について導入すると同時に、法律でも規定させていく、
まず、差別反対を唱えて、人々の情に訴える、
次に、自然に反する性行為も、いろいろな見方があり必ずしも悪ではない、と思わせる、
近親相姦も、獣とも、全ては「自由」だ、自由は善だ、自由に反対することは悪だ、と繰り返せ、
と論説していました。
それを読みながら、そういえば、第二バチカン公会議後のカトリック教会でも価値観の転換を信徒たちに徐々に植え付けていったことや、その価値観の転換の印として徐々にミサを変えていき、カトリック的な要素を取り除いていったことが考えました。
夢の中でこの雑誌を読んでいて、イエズス・キリストの御言葉を思い出しました。
「あなたたちは読まなかったのか、はじめにすべてをおつくりになったお方が、人を男と女とにつくり、"そこで人は父母を離れてその妻と合い、二人は一体となる"とおおせられたことを。そこで、もう二人ではなく一体である。人は、天主がお合わせになったものを離してはならない」(マテオ19章)と。
また聖パウロの言葉も思い出しました。
「不正の人は天主の国を嗣げないことを、あなたたちは知らないのか。思い誤るな。淫行する者も、偶像崇拝者も、姦通する者も、男娼も、男色する者も、泥棒も、食欲な人も、酒飲みも、讒言する人も、略奪する人も、天主の国を嗣がない。」(コリント前書6章)
地震、台風、津波、などの自然の恐ろしさを知っている私たち日本人は、自然には逆らえない、逆らったらしっぺ返しが来る、ということをよく知っているはずだ、と思いつつ、この雑誌から目を上げて見ると、目が覚め、新幹線の中にいる自分に気がつきました。もう東京に到着します。夢で良かった!
そろそろ新幹線から降りる頃になって辺りを見回すと、周りにいる乗客たちは同じような夢を見続けて、目を覚ましていないような様子でした。
早く夢から覚めないと、多くの方々が、特に子供たちが、犠牲者となって苦しんでしまうだろうと危惧しつつ、私は下車の支度をはじめました。
天主様の祝福が豊かにありますように!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)