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2018年8月31日(金) 聖ライムンドのミサの説教 「霊魂の救いとは、この世、罪の奴隷から解放されること」

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2018年8月31日(金)証聖者聖ライムンド・ノンナートのミサ
小野田神父 説教

「警戒しているのを見出されるしもべたちは幸いである。」
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


聖母の汚れなき御心聖堂にようこそ。
今日は2018年8月31日、ノンナートの聖ライムンドの祝日を祝っています。

今日はミサが終わりましたら、終課を一緒にしましょう。
そして明日は初土曜日ですので、一緒に聖体降福式を行ないましょう。

愛する兄弟の皆さん、昨日は、アメリカ大陸が生み出した最も美しい女性、リマの聖ローザの祝日でした。知恵のある乙女で、燃える灯火を絶えず準備して、油も準備して、主の到来を待っていた、賢い乙女の一人でした。

今日はカトリック教会は、もう一人の別の、主の帰りを待っていた、主に対する愛と、信心と、奉献と、霊魂の救いの為に、いつも警戒して待っていた、ノンナートの聖ライムンドの祝日を祝っています。

そこで今日は、
⑴ 聖ライムンドの人生がどのようなものであったのか、という事を少し垣間見て、

⑵ そして私たちにどのような教訓を教えているのか、という事を黙想致しましょう。

⑶ 最後に、遷善の決心を立てましょう。


⑴ ノンナートの聖ライムンドは、13世紀に生まれました。スペインのポルトレートとう所で生まれました。なぜノンナートと言われているのかというと、「ノンナート」というのはラテン語で、“Non natus”「生まれなかった」という意味で、実はお母さんが出産しようとしている時に、出産の途中で亡くなってしまったからです。そこでお医者さんが、その亡くなったお母さんを帝王切開して、このライムンドを出しました、産まれさせました。そこで「ノンナート、生まれなかった」というあだ名が付きました。

しかし若い頃から非常に敬虔だったライムンドは、当時創立されていた「メルセデスの聖母会」つまり「贖虜の聖母会」イスラム教徒によって奴隷となっていたキリスト教徒を解放する為に、特別に創立された修道会に入会しました。そしてキリスト教徒の解放の為にアフリカに派遣されました。

しかしアフリカで、キリスト教徒の為に解放する為に、手元にあったはずの資産もお金も使い果たしてしまった彼は、自らの身を以て、身を出して、その解法の値としました、身代わりとなりました。身代わりとなったので聖ライムンドは、奴隷のみそぼらしい服を着る事になり、そして非常に虐げられました。

しかし聖ライムンドはそれでも、私たちの主イエズス・キリストが救い主で、真の救いである事、イエズス・キリストを信じなければ、その洗礼を受けなければ、永遠の救霊には至らない事、真の救い主であって、旧約の預言が全て成就された方であって、この方こそ人類が待ち望んでいた救世主、そしてこの方こそ唯一の救い主であって、この方が創ったカトリック教会こそが、唯一の真の宗教である、と教え、イスラム教徒たちをカトリックの信仰へと導きました。

しかしそれを見て非常に腹を立てた、野蛮な非キリスト非カトリックの人々は、ライムンドを牢獄に投獄して、そして口には枷をはめて、口も喋る事ができないようにさせてしまいました。非常に辛い、厳しい拷問を受けましたが、そして狭い牢獄の中で苦しみましたが、しかし大きな忍耐を以て、それを甘んじて耐え忍びました。

その事を知ったグレゴリオ九世教皇様は、「ぜひライムンドを何とかしたい、救い出したい」と言って、彼を救い出そうと、そして彼を枢機卿にしました。彼が枢機卿になる為に教皇様の前にやって来た時には、まだ奴隷の服を着ていました。

しかし非常に体が弱いライムンドは、バルセロナで(私の記憶が正しければ)、急に霊魂を天主の御元にお返しになります。年は36歳の事でした。

そして、その遺体はどこに埋葬するべきか、バルセロナか、それとも生まれたポルトレートか、という事で、大きな論争が起こりました。「うちが引き取る!」「いや、うちだ!」そこでその論争を鎮める為に、お棺に、死体を入れた棺を目盲のラバに運ばせると、するとそのラバは、ポルトレートの近くの聖ニコラ教会まで運んで行ったので、ポルトレートの街がその埋葬の場所となりました。


⑵ 聖ライムンドの人生は何か、私たちの主イエズス様の御生涯と似ています。霊魂が自由になる為に、悪魔の奴隷から解放される事ができるように、イエズス様はこの世にお生まれになり、童貞女からお生まれになり、そして自分を奴隷のようにして、そして最後は拷問を受けて、私たちの解放の為に、私たちの為に命を流されました。そして33歳で亡くなられました。

聖ライムンドも同じく、キリスト教がイスラム教の奴隷状態から解放されるように、と生涯を尽くしました。ちょうど今日、私たちのミサの福音の中で、いつも主人が帰って来るのを待って、帯を締めて、今来るか、来るかと、愛と、献身と、そして信心を持って、一生懸命主に仕えてくるしもべのようです。

私たちはもちろん聖ライムンドのように、持っている財産をイスラム教徒の奴隷からの解放の為に与えて、この身代わりになる事はできませんが、しかし罪の奴隷になっている、あるいは間違った世俗のファッションや、あるいはコンピューターゲームや、あるいは悪い習慣や、あるいは人の噂や、つまらない事の奴隷になって、身動きができなくなっている人が、「そうではなくて、私たちは永遠の命の為に生きているのだ。私たちを本当に、私たちに本当の幸せを与えて下さるのは、真の天主だ。真理こそが、私たちを自由にして、真の宗教こそが、本当に私たちの心の安心と、世界の平和を下さるのだ。この方こそが、私たちに本当の自由を与えて下さるのだ」という奉仕をする事ができます。

聖ライムンドはその為にアフリカに行きましたが、私たちはその為に、その献身的な仕事をする事ができる司祭を日本に常駐する為に祈る事ができます。イエズス様が日本で、聖伝のミサが毎日日本で行なわれる事ができるように、私たちは祈り、そしてその為に何かできる事があります。すると私たちは、多くの日本の霊魂たちにとってノンナートの聖ライムンドとなる事ができます。

そうすると、おそらく私たちの主は、そのように霊魂の救いの為に、日本にいる暗闇に住んでいる多くの方々が真の自由を得る為に、私たちが何か協力した、という事を知って、その福音に予言された事が実現されるに違いありません。もう今日実現しつつあります。「もしも、いつも準備をしている、警戒しているしもべを見たら、このしもべは何と幸せな事だろうか、幸いな事か。なぜなら、この主人が今度は寛大に、帯を締めて、このようなしもべたちを食台に着かせて、そして自ら主人が、このしもべたちに奉仕をするだろう。食べ物を配膳するだろう。」

今日皆さん私たちのところに起こるのはまさにこの事です。私たちの主が、私たちの食べ物となって、霊的な糧となって、屠られて、私たちの所に与えられます。


⑶ 願わくは、マリア様の御取り次ぎによって、私たちの多くの同胞の霊魂の救霊の為に、主の為に協力する事ができるように、その恵みをお祈り致しましょう。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


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