アヴェ・マリア・インマクラータ!
愛する兄弟姉妹の皆様、
フィリピンには、修道生活を志願する女性のために「ベタニアの家」という志願院があります。1997年にマニラで創立され、それ以後、ここを通して多くの方々が修道女となりました。現在では、ベタニアの家は、パナイ島のイロイロ市に移転しています。
数年前の記事ですが、聖ピオ十世会フィリピンにある、ベタニアの家についてご紹介します。
天主様の祝福が豊かにありますように!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)
「ベタニアの家」創立十周年
原文はこちら
アジア管区ニュースレター
二〇〇七年十月~二〇〇八年三月
「ベタニアの家」創立十周年
マニラ、フィリピン
Deo Gratias et Mariae! 天主と聖母に感謝し奉る!
歴史と創立
まず第一に、「ベタニアの家」とは、聖伝による修道者共同体への女性たちの召命を支援する天主のみ摂理のみわざであります。この家が存在するまでの物語は、一九九七年、ダニエル・クチュール神父様が、聖ピオ十世会アジア管区長としての任期、第二期目を務めていたと同時に、マニラの勝利の聖母修道院長でもあったときのことです。当時、フィリピンの聖ピオ十世会のミッションは、管区内に数ヶ所の巡回教会を担当しながら、男性の召命のための予備神学校とともに、マニラにただ一つの修道院しか所有していませんでした。男性の召命のための家はまだ天主のお考えのうちにありました。聖伝の修道会に入会したいと望んだ女性たちは、その当時まで、直接に該当の修道会を相手に、入会の件を準備しなければなりませんでした。
一九九六年十一月四日、アンティポロ教区の司祭、Santiago Hughes神父様(二〇〇一年帰天)が勝利の聖母教会に到着され、聖伝のために終日働きながら、司祭としての残りの人生を、聖ピオ十世会のかたわらで捧げることを決意されました。翌日、神父様はご自分の元いた教区の信者の一人、当時「ピンク・シスターズ」(神言会の観想修道女部)[訳注: 永久礼拝聖霊奉侍修道女会。ピンクの修道服を着用するのでこう呼ばれる]の修練女をなんとか説き伏せて、聖伝の方へと「飛び越え」させようとしました。彼女は勝利の聖母教会に到着すると、そこで秘書業務の任命を受けました。そして地元の一家族のもとに滞在しました。聖ピオ十世会のもとへとやって来る退会した修道女たちのためには、なんの用意もなかったからです。
一年後の一九九七年九月の最後の主日、もう一人の若い女性が勝利の聖母教会にいるクチュール神父様のもとへ現れ、聖ピオ十世会の修道者として入会を認めてもらえるよう懇願してきました。事実、彼女もその日の朝まだきに、十七年過ごした近代主義に染まった修道会を出てきたのです。その日から聖伝の修道生活を送るためでした。この二人目の退会した修道女は、約一ヶ月前にジェネラル・サントスを訪問したラゾ司教様を通して聖伝を発見したのでした。霊魂の益のためには常に熱心なクチュール神父様は、彼女を住まわせる家がまだなかったのですが、この志願者を喜んで迎えました。その家で彼女は最初の夜を過ごし、日中は勝利の聖母教会の教区事務所で働いている三人の女性たちとともに働きました。三人の女性たちは、彼女のように聖伝の修道会に入会することを計画していました。これら四人の志願者たちは、昼間は勝利の聖母教会でともに過ごしましたが、夜になると、二人はそれぞれの家へ、もう二人は下宿先へと別れて帰宅するのでした。このような状況のために、クチュール神父様はついに一つの家を──聖伝の修道生活を目指す女性たちが、聖ピオ十世会の指導のもとで共同体を形作りながら滞在できる家を開設させようとしました。
それから一ヶ月もしない一九九七年十月二十四日、聖ラファエルの祝日、天主の恩寵を得て、四人の会員たちが入居する借家が聖ピオ十世会司祭の小野田神父様によって祝別されました。小野田神父様は最初の院長様になりました。こうして「ベタニアの家」が誕生することとなったのです。
なぜ「ベタニア」という名前が与えられたのか、理由を知りたい人がいるかも知れません。それは単純に聖書に出てくるベタニアの家を記念するためです。そこには聖主をお慕いしていたマルタとマリアが住んでいました。ベタニアは、エルザレムとカルワリオをかたどる、毎日のごミサが捧げられる勝利の聖母教会からそう遠くないところにあったのです。
日課と発展
当初、四人の会員たちは通常「ベタニアの娘たち(Bethanians)」と呼ばれ、勝利の聖母教会の事務所で秘書として手伝っていました。彼女たちは六時半の一時課の朝の祈りと黙想に加わり、七時十五分のミサ聖祭にあずかりました。教区事務所での仕事と祈りの合間、一日の大半を彼女たちは沈黙のうちに過ごしました。修道院が食事を提供し、教会の地下室にあった同じ事務所の隣の台所で食べました。一日の終わりは、夕方の聖なるロザリオの祈り、ミサ、そして夕食で締めくくられました。院長の小野田神父様から指導を受け、同じようにフランス、アヴリエのドミニコ会士、マリー・ドミニク神父様から霊的講話を聞きました。ドミニク神父様は当時フィリピンで聖ピオ十世会のミッションを手伝っていました。ベタニアの家の中の切り盛りはというと、聖主の生きておられた時、ベタニアのマルタのように振舞う年長のベタニアの一人の娘が責任者の任命を受けました。
一九九八年四月、一人目のベタニアの娘が聖ピオ十世会の奉献女として入会するため、スイス、メンツィンゲンへと出発しました。同じ年の五月初め、奉献女のシスター・マリア・レジナがスイスで指名され、「ベタニアの家」へ来訪し、数週間滞在しました。クチュール神父様は、新しい共同体に好意的な彼女の有益なアドバイスをよく理解され、こうして「ベタニアの家」は新しい養成方法を取ることになりました。それからのちの日課は、霊的講話を含む、祈りと公教要理の勉強、教会史、ラテン語、英語、フランス語、グレゴリオ聖歌にもっと重点的に取り組むようになりました。さらに、ベタニアの娘たちは勝利の聖母教会の司祭たちから霊的指導を受けました。このようにして、志願者の日々の生活は、修道者としての養成の次のステップに向けて、非常に重要な知識と習慣を得ていくことに費やされました。
ベタニアの娘たちの数がかなり増えてきたため、二つ目の家が開設され、「ロレートの家」と名付けられました。すべての会員たちは、み摂理が寛大な恩人たちを通して過不足なく与えてくださる必需品をいただくために、労働と祈りに大いに励まねばなりません。
二〇〇一年、四年間にわたる激務と献身ののち、小野田神父様は「ベタニアの家」の院長職を、Joven Soliman神父様に譲りました。この家の生活には、ちょっとしたいくつかの変化が起こりました。ベタニアの娘たちは定期的にそれぞれの召命を試すために他の岸辺へと漕ぎ出し、主要な日課はそのまま続けられましたが、二〇〇三年六月なると、聖ピオ十世会の奉献女たちの最初のグループがマニラに到着しました。そのときから「ベタニアの家」は、Soliman神父様が院長のままであるかたわら、同じ奉献女たちによって管理されることになりました。それからすぐに、共同体全体はもっと大きな借家へと引っ越しました。これは四回目の引っ越しで、勝利の聖母修道院から歩いて十五分の距離にあり、共同体は現在もそこに居を構えています。
「ベタニアの家」は、現在(二〇〇八年一月一日)、奉献女三名、カルメル第三会修道女一名、元フランシスコ会修道女一名(奉献女会への入会許可待ち)、七名の若い娘たちです。奉献女の一人が、娘たちの養成と同じくベタニアの家の家政の責任者です。Soliman神父様は一週間に一度霊的講話をしてくださり、その他に二名の聖ピオ十世会司祭が公教要理とラテン語のレッスンをしてくださいます。その一方で、長上の奉献女が英語やフランス語、グレゴリオ聖歌、修道生活の手ほどきを教えます。娘たちは、家事や将来の修道生活のために有益となる基本的技能の訓練も受けます。
十年後
この一区切りとなる十年の間、フィリピン人たちに加え、韓国、タイ、スイスからの会員たちが、ベタニアの家の敷居をまたぎました。現在、二十名の会員たちが、全能の天主が彼女たちをお呼びになった修道会──すなわち、聖ピオ十世修道女会(アメリカ、フランス、オーストラリア)、聖ピオ十世奉献女(スイス、イギリス、南アメリカ、フィリピン)、観想ドミニコ会(フランス)、教育ドミニコ会(フランス)、高間の聖母の弟子たちの会(イタリア)、カルメル会(フランス)に、喜んで錨を下ろしました。「ベタニアの家」というこの小さな木から、天主は世界の五大陸中にその実りを広げられたのです。その他二十名の者たちは、召命を試したのち家へ戻り、それぞれの召命に関する天主のご意志に従いました。聖主のみことば「呼ばれる者は多いが、選ばれる者は少ない」の背後に隠された神秘です。残る八名はビザ申請についての心配とともに、自分の番が来た時のために、学び、準備しています。すべての者たちが修道者としての養成に向けてフィリピンを離れ、それぞれの目的地に応じて、聖なる従順の道に従わなければならないからです。ベタニアの娘たちに加え、ベタニアの共同体に加わった修道女たちもいます。同様に、修道召命があるかどうか吟味するために、しばらくの間滞在する訪問者たちもいます。天主がこの家へとさらに多くの、善い、聖なる修道者の召命を送ってくださいますように!
霊的および物的支援
この家の生みの親なる天主のみ摂理は、恩人と友人の方々の愛徳を通して、常にたゆむことなく会員たちを支えてくださっています。ですから感謝のしるしとして、この共同体の会員一人一人は毎日のミサとロザリオを、それぞれの恩人と友人の方々(生ける者も死せる者も)と、彼らの意向のために捧げています。さらに、絶えざるおん助けの聖母へのノヴェナを毎月十八日から二十六日の間に捧げ、二十七日には、聖ピオ十世会司祭によって同じ意向で捧げられる聖なるミサで締めくくられます。
最後に、「ベタニアの家」の各会員たちは、全能の天主に、幸いなる童貞マリアに、保護の聖人たちに、ダニエル・クチュール神父様に、トマス小野田神父様に、ヴィセンテ・グリエゴ神父様に、Joven Soliman神父様に、ベタニアの娘たちの養成を支援してくださったすべての司祭、修道者の方々に、この十年間に渡って共同体に霊的および物質的支援をいろいろな方法で与えてくださった恩人と友人の皆さまに、心をこめて感謝申し上げます。全能の天主が、皆さま方にあふれるほどの祝福と、天国における永遠の報いを与えてくださいますように!
実際に修道生活を送っているベタニア出身の娘たち
RELIGIOUS NAME (Origin) ORDER/CONGREGATION(2008年1月1日現在)
1 Sr Maria Concepcion (South Cotabato) Oblate of the SSPX, Manila, Philippines
2. Sr Rosaire (Rizal) Contemplative Dominican, Avrillé, France
3 Sr Maria Giuseppina (Manila) Discepole del Cenacolo, Velletri, Italy
4 Sr Marie des Victoires (Bohol) Teaching Dominican, Brignoles, France
5 Sr Maria Jacinta (South Cotabato) Oblate of the SSPX, Johannesburg, South Africa
6 Sr Ignatius Mary (South Cotabato) SSPX Sister, Sydney, Australia
7 Sr Isabella Marie (Cebu) SSPX Sister, Browerville, USA
8 Sr Marie Agnes (Manila) Oblate of the SSPX, Menzingen, Switzerland
9 Sr Diana (Cebu) Contemplative Dominican, Avrillé, France
10 Sr Maria Josepha (Manila) Oblate of the SSPX, Highclere, England
11 Sr Dominica (Bohol) Contemplative Dominican, Avrillé, France
12 Sr Maria Ancilla (Dumaguete) Oblate of the SSPX, Highclere, England
13 Sr Maria Vicenta (Siquijor) Oblate of the SSPX, Manila, Philippines
14 Sr Ancilla (Bulacan) Contemplative Dominican, Avrillé, France
15 Sr Maria Salome (Thailand) Oblate of the SSPX, Salvan, Switzerland
16 Sr Marie Laetitia (Switzerland) Novice, SSPX Sisters, France
17 Sr Maria Remedios (Iloilo) Novice, Oblate of the SSPX, Salvan, Switzerland
18 Sr Maria Fidelis of Christ the King (Switzerland) Novice Carmelite, Eynesse, France
19 Sr Mary Monica (Bohol) Novice, SSPX Sisters, Browerville, USA
20 Isabel Cadayao (Iloilo) Postulant, SSPX Sisters, Browerville, USA
ベタニアの家への支援は、“For the house of Bethany”「ベタニアの家のために」とお書き添えの上、アジア管区にご寄付くださいますようお願い致します。
この映画のダビングのために日本語訳を作り、録音してくださった声優の方々や、字幕を作ってくださった方々、すべての関係者の方々に感謝します。
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사랑하올 형제 자매 여러분,
한국성비오10세회(SSPX)
웹 사이트를 소개합니다.
SSPX KOREA
毎年恒例の聖ピオ十世会公式秋田巡礼にご参加希望の方々は、聖ピオ十世会日本 秋田巡礼 SSPXJAPAN PILGRIMAGE TO AKITAなどを通してお申し込みください。
日本語の良い公教要理のウェブ・サイトのリンクをご紹介します。
公教要理図解(ワグネル訳)
カトリック中央協議会編集の公教要理(1958年)
聖ピオ十世 公教要理詳解
ローマ公教要理 【使徒信経の部】
愛する兄弟姉妹の皆様、
フィリピンには、修道生活を志願する女性のために「ベタニアの家」という志願院があります。1997年にマニラで創立され、それ以後、ここを通して多くの方々が修道女となりました。現在では、ベタニアの家は、パナイ島のイロイロ市に移転しています。
数年前の記事ですが、聖ピオ十世会フィリピンにある、ベタニアの家についてご紹介します。
天主様の祝福が豊かにありますように!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)
「ベタニアの家」創立十周年
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アジア管区ニュースレター
二〇〇七年十月~二〇〇八年三月
「ベタニアの家」創立十周年
マニラ、フィリピン
Deo Gratias et Mariae! 天主と聖母に感謝し奉る!
歴史と創立
まず第一に、「ベタニアの家」とは、聖伝による修道者共同体への女性たちの召命を支援する天主のみ摂理のみわざであります。この家が存在するまでの物語は、一九九七年、ダニエル・クチュール神父様が、聖ピオ十世会アジア管区長としての任期、第二期目を務めていたと同時に、マニラの勝利の聖母修道院長でもあったときのことです。当時、フィリピンの聖ピオ十世会のミッションは、管区内に数ヶ所の巡回教会を担当しながら、男性の召命のための予備神学校とともに、マニラにただ一つの修道院しか所有していませんでした。男性の召命のための家はまだ天主のお考えのうちにありました。聖伝の修道会に入会したいと望んだ女性たちは、その当時まで、直接に該当の修道会を相手に、入会の件を準備しなければなりませんでした。
一九九六年十一月四日、アンティポロ教区の司祭、Santiago Hughes神父様(二〇〇一年帰天)が勝利の聖母教会に到着され、聖伝のために終日働きながら、司祭としての残りの人生を、聖ピオ十世会のかたわらで捧げることを決意されました。翌日、神父様はご自分の元いた教区の信者の一人、当時「ピンク・シスターズ」(神言会の観想修道女部)[訳注: 永久礼拝聖霊奉侍修道女会。ピンクの修道服を着用するのでこう呼ばれる]の修練女をなんとか説き伏せて、聖伝の方へと「飛び越え」させようとしました。彼女は勝利の聖母教会に到着すると、そこで秘書業務の任命を受けました。そして地元の一家族のもとに滞在しました。聖ピオ十世会のもとへとやって来る退会した修道女たちのためには、なんの用意もなかったからです。
一年後の一九九七年九月の最後の主日、もう一人の若い女性が勝利の聖母教会にいるクチュール神父様のもとへ現れ、聖ピオ十世会の修道者として入会を認めてもらえるよう懇願してきました。事実、彼女もその日の朝まだきに、十七年過ごした近代主義に染まった修道会を出てきたのです。その日から聖伝の修道生活を送るためでした。この二人目の退会した修道女は、約一ヶ月前にジェネラル・サントスを訪問したラゾ司教様を通して聖伝を発見したのでした。霊魂の益のためには常に熱心なクチュール神父様は、彼女を住まわせる家がまだなかったのですが、この志願者を喜んで迎えました。その家で彼女は最初の夜を過ごし、日中は勝利の聖母教会の教区事務所で働いている三人の女性たちとともに働きました。三人の女性たちは、彼女のように聖伝の修道会に入会することを計画していました。これら四人の志願者たちは、昼間は勝利の聖母教会でともに過ごしましたが、夜になると、二人はそれぞれの家へ、もう二人は下宿先へと別れて帰宅するのでした。このような状況のために、クチュール神父様はついに一つの家を──聖伝の修道生活を目指す女性たちが、聖ピオ十世会の指導のもとで共同体を形作りながら滞在できる家を開設させようとしました。
それから一ヶ月もしない一九九七年十月二十四日、聖ラファエルの祝日、天主の恩寵を得て、四人の会員たちが入居する借家が聖ピオ十世会司祭の小野田神父様によって祝別されました。小野田神父様は最初の院長様になりました。こうして「ベタニアの家」が誕生することとなったのです。
なぜ「ベタニア」という名前が与えられたのか、理由を知りたい人がいるかも知れません。それは単純に聖書に出てくるベタニアの家を記念するためです。そこには聖主をお慕いしていたマルタとマリアが住んでいました。ベタニアは、エルザレムとカルワリオをかたどる、毎日のごミサが捧げられる勝利の聖母教会からそう遠くないところにあったのです。
日課と発展
当初、四人の会員たちは通常「ベタニアの娘たち(Bethanians)」と呼ばれ、勝利の聖母教会の事務所で秘書として手伝っていました。彼女たちは六時半の一時課の朝の祈りと黙想に加わり、七時十五分のミサ聖祭にあずかりました。教区事務所での仕事と祈りの合間、一日の大半を彼女たちは沈黙のうちに過ごしました。修道院が食事を提供し、教会の地下室にあった同じ事務所の隣の台所で食べました。一日の終わりは、夕方の聖なるロザリオの祈り、ミサ、そして夕食で締めくくられました。院長の小野田神父様から指導を受け、同じようにフランス、アヴリエのドミニコ会士、マリー・ドミニク神父様から霊的講話を聞きました。ドミニク神父様は当時フィリピンで聖ピオ十世会のミッションを手伝っていました。ベタニアの家の中の切り盛りはというと、聖主の生きておられた時、ベタニアのマルタのように振舞う年長のベタニアの一人の娘が責任者の任命を受けました。
一九九八年四月、一人目のベタニアの娘が聖ピオ十世会の奉献女として入会するため、スイス、メンツィンゲンへと出発しました。同じ年の五月初め、奉献女のシスター・マリア・レジナがスイスで指名され、「ベタニアの家」へ来訪し、数週間滞在しました。クチュール神父様は、新しい共同体に好意的な彼女の有益なアドバイスをよく理解され、こうして「ベタニアの家」は新しい養成方法を取ることになりました。それからのちの日課は、霊的講話を含む、祈りと公教要理の勉強、教会史、ラテン語、英語、フランス語、グレゴリオ聖歌にもっと重点的に取り組むようになりました。さらに、ベタニアの娘たちは勝利の聖母教会の司祭たちから霊的指導を受けました。このようにして、志願者の日々の生活は、修道者としての養成の次のステップに向けて、非常に重要な知識と習慣を得ていくことに費やされました。
ベタニアの娘たちの数がかなり増えてきたため、二つ目の家が開設され、「ロレートの家」と名付けられました。すべての会員たちは、み摂理が寛大な恩人たちを通して過不足なく与えてくださる必需品をいただくために、労働と祈りに大いに励まねばなりません。
二〇〇一年、四年間にわたる激務と献身ののち、小野田神父様は「ベタニアの家」の院長職を、Joven Soliman神父様に譲りました。この家の生活には、ちょっとしたいくつかの変化が起こりました。ベタニアの娘たちは定期的にそれぞれの召命を試すために他の岸辺へと漕ぎ出し、主要な日課はそのまま続けられましたが、二〇〇三年六月なると、聖ピオ十世会の奉献女たちの最初のグループがマニラに到着しました。そのときから「ベタニアの家」は、Soliman神父様が院長のままであるかたわら、同じ奉献女たちによって管理されることになりました。それからすぐに、共同体全体はもっと大きな借家へと引っ越しました。これは四回目の引っ越しで、勝利の聖母修道院から歩いて十五分の距離にあり、共同体は現在もそこに居を構えています。
「ベタニアの家」は、現在(二〇〇八年一月一日)、奉献女三名、カルメル第三会修道女一名、元フランシスコ会修道女一名(奉献女会への入会許可待ち)、七名の若い娘たちです。奉献女の一人が、娘たちの養成と同じくベタニアの家の家政の責任者です。Soliman神父様は一週間に一度霊的講話をしてくださり、その他に二名の聖ピオ十世会司祭が公教要理とラテン語のレッスンをしてくださいます。その一方で、長上の奉献女が英語やフランス語、グレゴリオ聖歌、修道生活の手ほどきを教えます。娘たちは、家事や将来の修道生活のために有益となる基本的技能の訓練も受けます。
十年後
この一区切りとなる十年の間、フィリピン人たちに加え、韓国、タイ、スイスからの会員たちが、ベタニアの家の敷居をまたぎました。現在、二十名の会員たちが、全能の天主が彼女たちをお呼びになった修道会──すなわち、聖ピオ十世修道女会(アメリカ、フランス、オーストラリア)、聖ピオ十世奉献女(スイス、イギリス、南アメリカ、フィリピン)、観想ドミニコ会(フランス)、教育ドミニコ会(フランス)、高間の聖母の弟子たちの会(イタリア)、カルメル会(フランス)に、喜んで錨を下ろしました。「ベタニアの家」というこの小さな木から、天主は世界の五大陸中にその実りを広げられたのです。その他二十名の者たちは、召命を試したのち家へ戻り、それぞれの召命に関する天主のご意志に従いました。聖主のみことば「呼ばれる者は多いが、選ばれる者は少ない」の背後に隠された神秘です。残る八名はビザ申請についての心配とともに、自分の番が来た時のために、学び、準備しています。すべての者たちが修道者としての養成に向けてフィリピンを離れ、それぞれの目的地に応じて、聖なる従順の道に従わなければならないからです。ベタニアの娘たちに加え、ベタニアの共同体に加わった修道女たちもいます。同様に、修道召命があるかどうか吟味するために、しばらくの間滞在する訪問者たちもいます。天主がこの家へとさらに多くの、善い、聖なる修道者の召命を送ってくださいますように!
霊的および物的支援
この家の生みの親なる天主のみ摂理は、恩人と友人の方々の愛徳を通して、常にたゆむことなく会員たちを支えてくださっています。ですから感謝のしるしとして、この共同体の会員一人一人は毎日のミサとロザリオを、それぞれの恩人と友人の方々(生ける者も死せる者も)と、彼らの意向のために捧げています。さらに、絶えざるおん助けの聖母へのノヴェナを毎月十八日から二十六日の間に捧げ、二十七日には、聖ピオ十世会司祭によって同じ意向で捧げられる聖なるミサで締めくくられます。
最後に、「ベタニアの家」の各会員たちは、全能の天主に、幸いなる童貞マリアに、保護の聖人たちに、ダニエル・クチュール神父様に、トマス小野田神父様に、ヴィセンテ・グリエゴ神父様に、Joven Soliman神父様に、ベタニアの娘たちの養成を支援してくださったすべての司祭、修道者の方々に、この十年間に渡って共同体に霊的および物質的支援をいろいろな方法で与えてくださった恩人と友人の皆さまに、心をこめて感謝申し上げます。全能の天主が、皆さま方にあふれるほどの祝福と、天国における永遠の報いを与えてくださいますように!
実際に修道生活を送っているベタニア出身の娘たち
RELIGIOUS NAME (Origin) ORDER/CONGREGATION(2008年1月1日現在)
1 Sr Maria Concepcion (South Cotabato) Oblate of the SSPX, Manila, Philippines
2. Sr Rosaire (Rizal) Contemplative Dominican, Avrillé, France
3 Sr Maria Giuseppina (Manila) Discepole del Cenacolo, Velletri, Italy
4 Sr Marie des Victoires (Bohol) Teaching Dominican, Brignoles, France
5 Sr Maria Jacinta (South Cotabato) Oblate of the SSPX, Johannesburg, South Africa
6 Sr Ignatius Mary (South Cotabato) SSPX Sister, Sydney, Australia
7 Sr Isabella Marie (Cebu) SSPX Sister, Browerville, USA
8 Sr Marie Agnes (Manila) Oblate of the SSPX, Menzingen, Switzerland
9 Sr Diana (Cebu) Contemplative Dominican, Avrillé, France
10 Sr Maria Josepha (Manila) Oblate of the SSPX, Highclere, England
11 Sr Dominica (Bohol) Contemplative Dominican, Avrillé, France
12 Sr Maria Ancilla (Dumaguete) Oblate of the SSPX, Highclere, England
13 Sr Maria Vicenta (Siquijor) Oblate of the SSPX, Manila, Philippines
14 Sr Ancilla (Bulacan) Contemplative Dominican, Avrillé, France
15 Sr Maria Salome (Thailand) Oblate of the SSPX, Salvan, Switzerland
16 Sr Marie Laetitia (Switzerland) Novice, SSPX Sisters, France
17 Sr Maria Remedios (Iloilo) Novice, Oblate of the SSPX, Salvan, Switzerland
18 Sr Maria Fidelis of Christ the King (Switzerland) Novice Carmelite, Eynesse, France
19 Sr Mary Monica (Bohol) Novice, SSPX Sisters, Browerville, USA
20 Isabel Cadayao (Iloilo) Postulant, SSPX Sisters, Browerville, USA
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カトリック中央協議会編集の公教要理(1958年)
聖ピオ十世 公教要理詳解
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