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2015年6月6日 初土曜日 聖マリアの汚れ無き御心の随意ミサ SSPX Japan Traditional Latin Mass

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アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様、

 お元気でいらっしゃいますか。今月の初土曜日のミサの時のお説教を愛する兄弟姉妹の皆様にご紹介します。ファチマ100周年の準備として、私たちはファチマの子供たちに倣いたいと思います。ジャシンタがどんなこころで聖母の汚れなき御心を慰めようとしたか、イエズスの聖心と聖母の汚れなき御心を愛していたかを知って下さい。

 これを書き起こして下さった方に心から感謝します。

天主様の祝福が豊かにありますように!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)


2015年6月6日 初土曜日 聖マリアの汚れ無き御心の随意ミサ
小野田神父説教





 聖母の汚れ無き御心巡回教会にようこそ。今日は2015年6月6日、6月の初土曜日のミサ、マリア様の汚れ無き御心のミサをしています。今日このミサの後に、簡単な公教要理がいつものようにあります。どうぞいらして下さい。

 それから、お祈りと感謝の意向ですが、信徒のある方のご主人様が、癌ではないかと言われていたのですけれども、癌ではないという事が分かった、という事で、どうぞ感謝の祈りを捧げて下さい。

 また、今月の終わりには、ある方が手術を受けなければならないので、その手術がうまくいきますように、お祈りをお願いします。


聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

 愛する兄弟の皆さん、今日は、マリア様の汚れ無き御心の信心で、マリア様の汚れ無き御心のミサをしています。

 マリア様の汚れ無き御心は、イエズス様の至聖なる聖心と同じ火が、愛の火が燃えています。その事は、今日のミサのお祈りをみるとよく分かります。

 ミサの最初の方にある集祷文というお祈りで、神父様は、「天主三位一体は、マリア様の御心を、マリア様の汚れ無き御心を、聖霊の、三位一体の聖霊の神殿としてしつらえ、準備され給うた。マリア様の汚れ無き御心は、その中に聖霊の火が燃えている。それほど、天主様を愛する火で燃えている。」と、いう事を祈っています、確認しています。

 この、その次にある密誦というお祈りの中では、「汚れ無き天主の子羊を、御身の御稜威に捧げる私たちが、私たちの心の中にも、マリア様の御心の中に燃えているそのカノン、天主様の愛の火に、私たちも燃え盛る事ができますように。」と、お祈りしています。

 マリア様の心は、まさに天主様の愛、イエズス様に対する愛に、聖霊の愛に、盛んに轟々(ごうごう)と燃え盛っていた、愛の御心です。

 ちょうど、このマリア様の御心は、イエズス様と一緒に、共に、私たちの贖いを達成してくれました。ですから、イエズス様の聖心と、マリア様の御心は分かち難く、緊密に結ばれているのです。

 ちょうど1916年の秋に、ポルトガルの守護の天使が、3人の子供に現れました。それはポルトガルのファチマという所で現れました。その時に3人の子供に現れたのですけれども、3人の子供の内、一番小さな女の子は、ジャシンタちゃんでした。そのジャシンタちゃんは、そのポルトガルの守護の天使を見た時には6歳でした。この今ミサに与っているお友達と、同じ年齢だったんです。そのジャシンタちゃんは、その天使を見て、天使がこうやってお祈りをするのを聞いて、それをいつも心に留めていました。

 「至聖三位一体の聖父と聖子と聖霊よ、私は御身を心より深く礼拝し奉る。イエズス・キリストが、その同じ御子イエズス・キリストが、それによって犯されている、屈辱を受けている全ての冒涜、瀆聖、無関心の罪を償う為に、全世界にある御聖櫃に於ける、御聖櫃の内に在し給うイエズス・キリストの御体、御血、御霊魂、御神性を御身に捧げ奉る。」

 天使は言葉を続けて、6歳のジャシンタちゃんにもこう教えます、「イエズス・キリストの至聖なる聖心の無限の御功徳によって、またマリア様の汚れ無き御心の御取次ぎによって、かわいそうな罪人たちの回心をお願い致します。」

 では今日この、昨日は初金で、今日は初土でしたので、この天使の言葉を聞いた3人の子供たちが、特にジャシンタが、その後どうやってこの天使のメッセージと、マリア様のメッセージを、マリア様のお言葉を実践したかを少しみて、マリア様は、私たちにどんな事をお求めになっているのかを黙想して、それから最後に、私たちの遷善の決心を立てる事に致しましょう。

 ジャシンタは、マリア様を見た時に、その時には7歳の女の子でした。マリア様を見て、「とてもマリア様がお悲しそうだ。」人類が、マリア様からこんなにも愛されているにもかかわらず、イエズス様がこんなにも人類を愛しているにもかかわらず、この人類は、その愛して下さっているイエズス様、マリア様を全く無視して、無関心で、或いは冷たく氷のように冷淡で、時には、マリア様やイエズス様の事を、悪く口汚く罵ったり、或いはイエズス様に対して侮辱を行ったり、イエズス様の掟を無視したりしているので、「とても悲しそうでした。」

 ジャシンタは、マリア様から、「あなたは天国に行きます。」と、いう事を聞いて、天国に行く事をいつも考えていました。いつも、「天国に多くの人達が行く事ができるように、罪人が回心しますように、罪人がイエズス様の事をよく知って、イエズス様の事をお愛しする事ができるように。」お祈りをしていました。

 お祈りをするだけではなくて、辛い事もたくさんお捧げしていました。特に、教皇様の為にもお祈りしていました。「パパ様は苦しまれているので、お祈りが必要だ。」

 ちょうどその当時は、スペイン、ヨーロッパでは、スペイン風邪というインフルエンザが流行、感冒が猛威を振るっていて、ある学者によると、「多くの兵士たちは、戦争で死んだのみならず、風邪の為に、インフルエンザの為にバタバタと亡くなっていった。」とも言われています。3人の子供の内、ルチアを除いて、7歳のジャシンタもフランシスコも、風邪にかかって、フランシスコは既に亡くなってしまいます。フランシスコはファチマのマリア様を見た2年の後に、1919年に死んでしまいます。お兄さんのフランシスコが亡くなったので、ジャシンタはとっても悲しんでいました。

 ルチアとフランシスコとジャシンタのその3人の子供たちは、もういつもマリア様の事、イエズス様の事、お祈りの事、罪の償いの事、苦しみを捧げる事、教皇様の為にお祈りをする事、罪人の回心の事をいつも話して、その為にお祈りをして、その為に犠牲を一緒に捧げていたので、そのフランシスコがいなくなったのは、とても寂しい事でした。

 ジャシンタ自身も、病気でとても苦しんでいました。でもジャシンタはもう、天国に行く、という事をよく知っていたので、それを黙って捧げていました。ジャシンタの病気は、世界で一番最高のお医者さんでも治す事ができない、重い肺炎からかかった結核で、肺には大きな穴が開いていました。誰もジャシンタの事を治す事はできなかったのですけれども、ジャシンタはお医者さんの仰る通りに、その治療を受けて、それを犠牲として捧げていました。

 特に辛かったのは、病院に入院すると、ルチアとマリア様についてのお話ができなかったり、或いはお母さんと離ればなれになってしまったり、一人ぼっちに、病院で他の誰も知らない人の間にいるのが、教会に行く事ができない、というのがとても辛く感じていました。

 7歳の女の子は今、9歳になろうとしています。でも、ジャシンタちゃんが9歳の時に、こんな事を言っていました、「私は病院で大丈夫です、ルチア。私は天主様への愛の為に、マリア様の汚れ無き御心の為に、罪人の回心の為に、教皇様の為に、たくさん苦しんでいます。」

 フォルミガン神父様という、ジャシンタの所によく訪問に来た神父様は、詳しくジャシンタの事を知っていて、「もうその当時ジャシンタは、もう肉がなくなっていて痩せていて、ご飯もうまく食べられずに、骨と皮だけのようになっていた。でも心は生き生きとしていて、お祈りと苦しみを捧げていた。」と、言います。

 フォルミガン神父様によると、「ちょうどジャシンタを見ると、ルルドの聖ベルナデッタのようだ。マリア様は、この地上では、幸せを約束しないけれども、後の世での幸せを約束して下さった。」と、言っています。

 ジャシンタは、毎日毎朝、朝教会に行って、御ミサに与りたかったのです。でも病院にいたので、それも思うようにできませんでした。それでルチアから、「ジャシンタ、教会に来なくていいのよ。」と言われると、「イヤ、それでも行きたい。」「今日は日曜日じゃないからいいんだよ。」「イヤ、それでも行きたい。何故かというと、罪人は、日曜日でも教会に行かないから、その代わりに私が教会に行きたい。罪人の為に教会に行く、その代わりに行きたい。」と、言っていました。

 或いは、ある時にはルチアに、秘密の話を、マリア様についての話を、自分がどれだけ苦しんでいるか、というのをルチアにだけは打ち明けていました。他の人には秘密でしたけれども、ルチアはその事を知っていました。ルチアは後に私たちに、「ジャシンタはこう言っていた、こう言っていた。」と、こう記録を残しています。

 それによると、ジャシンタはこう言っていたそうです、「あぁ、イエズス様は、とっても悲しんでいます。マリア様は、『イエズス様がもうこれ以上犯されてはならない。』と、言いました。イエズス様は既にあまりにも罪によって傷付いているから。誰もその事に注意を払おうとしていない。」

 ある時、ルチアはジャシンタを見ていると、ジャシンタのお母さんがやって来ました。マルトお母さんです。すると、マルトお母さんがジャシンタに、「さあ、ミルクを、牛乳を飲みなさい。」と、言うのですけれども、ジャシンタは牛乳が嫌いでした。「飲みたくない。」と、言ってそれを拒否すると、お母さんはとても悲しそうに、「さあ、さあ。」と、言うのですが、それでもどうしても飲む事ができなかったそうです。

 するとルチアは、「おお、ジャシンタ。お母さんの言う事を聞かないとダメよ。従順でなければダメよ。」と、言うと、ハッと気付いて、「お母さん、ミルクを頂戴。」と、言って、ミルクをゴクリゴクリと涙を流しながら、飲み始めたそうです。このその時以来、ジャシンタは、お母さんの持って来るミルクを決して拒んだ事が無かったそうです。それで後に、ルチアには、「ルチア、私が牛乳を飲むのがどれだけ辛いか分かりますか?」と、ポロリと打ち明けたそうです。

 ある時、ジャシンタが一番好きだった果物のブドウの事を知っていたので、お母さんはブドウと牛乳を持って来ました。するとジャシンタは、「お母さん、ブドウはいらない。牛乳を下さい。」と、言って牛乳を飲んで、「罪人の回心の為に、教皇様の為に。」と言って、牛乳だけを飲みました。

 ある時、ルチアが教会に行ってから、ジャシンタの所に行くと、「あぁ、ルチア!今教会に行って来たの?」ルチアが「そうよ。」「ルチア御聖体拝領した?」「うん、した。」「あぁ!じゃあ来て来て来て!」ルチアの所に来て、「あぁ、イエズス様!ルチアの所にいるんだ。」ルチアに、「私もイエズス様が私の中にいるのが分かります。私、イエズス様と一緒にいるのはとっても好き!」

 ルチアの持っていた、ホスチアとカリスの御影を見ると、「あぁ!この中にイエズス様が隠れておられる。イエズス様の事大好き!」と言って、イエズス様の聖心の御影があると、「あぁ!イエズス様の聖心。私大好き!」と言って、その聖心にたくさん接吻するのだそうです。「イエズス様の聖心が一番好き!マリア様の御心も好き!マリア様の御心の御影があったら頂戴。」いつもイエズス様の聖心に接吻をしていたのだそうです。

 マリア様は、そんなイエズス様とマリア様の事だけを考えているジャシンタの所に、時々お現われになったようです。何故かというと、ジャシンタはたった9歳の女の子だったのですけども、とても深い、イエズス様とマリア様の秘密を知っていました。「イエズス様は、私たちに全てのお恵みを、マリア様の汚れ無き御心を通して与えて下さいます。」と、ルチアに言っていました。ジャシンタは、「イエズス様の至聖なる聖心は、御自分の聖心と一緒に、マリア様の汚れ無き御心が崇敬される事を望んでおられます。」

 ある時には、「ルチア、私の胸の中に火が燃えている!それでこの火が、イエズス様とマリア様の御心を愛するようにさせている。」と、言っていました。

 ある時、まだその時にお父さんもお母さんもお金がそんなに無くて、リスボンの一番そういう大都会の病院に子供を送るほどの余裕も無かったのですけれども、ある時にルチアにこう言い出すのです、「ルチア、私はこれからリスボンに行く。リスボンの病院に行って、一人で死にます。マリア様がそう仰いました。」誰もその時、想像さえも、頭の中にもそんな事思っていませんでした。

 ある時、その後にファチマの事を知ったとても裕福な方が、「是非ジャシンタに、最高の医学を、最高の治療を施したい。」という事で、「是非寄付をしたい。だから是非ジャシンタが、最高のお医者さんの元で、治療を受けるように。」と、いう事で、リスボンに本当に行かれて、リスボンの病院に行く事になります。

 ルチアから離れて、お母さんから離れて、遠くポルトガルの首都リスボンに行くのはとても、ジャシンタにとって、9歳の女の子にとってはとても辛い事でした。でもジャシンタはそれを全て、マリア様の御心を慰める為に、罪人の回心の為に、捧げていました。「私は、イエズス様の愛の為に、マリア様を愛する為に、苦しむのが大好き。」と、言っていました。「イエズス様とマリア様は、罪人の回心の為に、苦しみを捧げる人を愛して下さる。」とも言っていました。

 ある時は、シスターがジャシンタの所に来ると、「あぁ、マダム!そこに立たずにこっちに来て下さい。そこにはマリア様が来たのです。」と、言った時もありました。

 ある時ジャシンタはルチアに、「霊魂が、最も多くの霊魂が地獄に落ちる、その罪は肉の罪です。天主様に仕える人は、流行に従ってはいけません。教会には流行があってはなりません。イエズス様はいつも同じだからです。」とも言っていました。

 遂に、10歳になる少し前に、ジャシンタはマリア様から言われた通りに、リスボンの病院で手術を受けました。結核で骨が2本、肋骨が無くなっていて、肺に大きな穴が空いていて、とても苦しんでいました。お医者さんが手術をするのですけれども、当時の麻酔は、現代の様な高度な麻酔ではなく、局部麻酔で、それもうまく効くわけではありませんでした。しかしこの10歳になろうとする*ジャシンタは、「その痛みよりも、誰も知らないお医者さんの前で手術を受けなければならない事を、とても恥ずかしく、それがとても辛かった。」と、ルチアは言っています。
【*注:ジャシンタは1910年3月11日生まれで、1920年2月20日に亡くなりました。ジャシンタはあと3週間で10歳の誕生日を迎えるところでしたが、その前に霊魂を天主様に返しました。】

 その子供は、手術の間、おそらく拷問の様な痛みを感じていたと思うのですが、一言も、不平も、痛いとも言わずに、ただ一言、口から洩れたのは、「あぁ、イエズス様!罪人を回心して下さい!私は苦しんでいます。この苦しみを使って下さい。」という言葉が漏れたそうです。

 お医者さんの一生懸命の努力にもかかわらず、その手術の数日後、アウローラ・ゴメスという看護婦の見ている前で、たった一人で、霊魂を天主様の元に返します。約束の通り、マリア様は、ジャシンタの霊魂を引き取りに来ました。

 その後、30年の後に、ジャシンタの遺体は腐敗せずに、棺桶の中でまた見出されました。

 ジャシンタは、マリア様の汚れ無き御心が悲しんでいるのを見て、それを慰めようと、多くの霊魂を天国に連れて行きたい、とその事だけを考えていました。天国に行くという事だけを考えていました。その前に、マリア様をお愛しして、イエズス様をお愛しして、たくさんの祈りをしたい。もしもルチアと話をするとしたら、その事だけをいつも話をしていました。

「ルチア、今日はどんな犠牲をしましたか?どんな苦しみを捧げましたか?」「跪いてお祈りをしたい。ルチア、もう天使のようにもうぬかずいてお祈りもできません。痛くて倒れちゃう。」

 そしたらルチアが、「あぁ、それならベッドでお祈りしなさい。」「えぇ?それでも良いの?」「えぇ、神父様が仰ったから良いんだよ。」「あぁ、神父様が仰った事は全部する。」と。イエズス様とマリア様の御心を慰める事だけを考えていました。

 マリア様の汚れ無き御心も、私たちにその事を望んでいます。ですから、私たちは今日、初土のミサに与りにやって来ました。今日、この御ミサに与っている皆さんをご覧になって、マリア様の汚れ無き御心は、どれほど喜んでいるでしょうか。ジャシンタは言います、「罪人の回心の為にお祈りする人を、イエズス様の聖心とマリア様の御心は、心から愛している、お恵みを下さる。」

 ですから今日皆さんは、たくさんのお恵みを頂いて、家に帰って下さい。

 イエズス様を愛する為に、罪人の回心の為に、教皇様の為に、今日、御聖体拝領を愛を込めてなさって下さい。マリア様に、マリア様が受ける侮辱、イエズス様が受ける侮辱を償う為に、御聖体拝領を捧げて下さい。

 今日のこのミサと、御聖体拝領と、昨日と或いは今日のこの告解とロザリオと、15分マリア様と一緒にいる事によって、マリア様の汚れ無き御心をどうぞ慰めてください。ぜひ続けて初土の信心をなさって下さい。5回の初土を是非なさって下さい。もし良かったらお友達も誘って、一緒に初土の恵みを受けるようにお誘い下さい。マリア様がどれほどお喜びになるか、多くの霊魂を救って下さるか、私たちの想像も及ばないほどのお恵みが待っています。その遷善の決心を立てて、このミサを続ける事に致しましょう。

 聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


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