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Channel: Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた
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今、最後に、第四の革命が、私たちとこの今生きている現実世界とを切り離そうとしています。

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2022年7月10日(主日)聖霊降臨後第5主日のミサ
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父 説教(東京)

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

愛する兄弟姉妹の皆様、
今日の集祷文はとても美しいものです。
天主は御身は、御身を愛する者の為に、目に見えない善を、素晴らしいものを準備して下さった。ゆえにわれらが、その全ての望みを超える約束を得ることができるように、全てを超えて主を愛することができるようにして下さい、と祈ります。

まさに、私たちの想像を超えた約束の為に、目に見えない善の為に、私たちは今ここに生きています。カトリック教会の創立の目的は、私たちをこの目に見えない永遠の幸せに導くことです。

トリエント公会議の公教要理にはこうあります。
「そして昔、律法の下にあった信仰者の団体がシナゴーガつまり集団と呼ばれていたことから分かるように、私たちが呼出された目的は永遠の事柄の知識とその所有にある。聖アウグスティヌスは「その名称がそれに与えられたのは、集団をつくるのがより都合の良い家畜のように、地上の滅びるものだけを求めているから」と教えている。キリスト者の民が、シナゴーガではなくエクレシアと呼ばれるのは、地上の死すべきものを軽んじてただ天の永遠のものだけを追求するからである。hoc ei nomen impositum est, quia pecudum more, quibus magis congregari convenit, terrena et caduca tantum bona spectaret. Quare merito Christianus populus non synagoga, sed ecclesia dicitur, quia terrenis et mortalibus rebus contemptis coelestes et aeternas tantummodo consectatur.」

ですから私たちはこの目的に到達することができるように、教会に協力しなければなりません。

天主は、御摂理によって、この教会の目的をより容易に、より安全に実行することができる為に、二つのものを作って下さいました。

一つは家族です。お父さんとお母さんの元で、子供たちが善を行なって容易に天国に行くことができるように、そして全てに越えて主を愛することができるように、家族を作って下さいました。

更にもっと大きな家族、つまり国家、国をも作って下さいました。それは、国が私たち国民に善を行なうように、そして悪を罰する、ということを以って、私たちがよりよく善を行なうことができるように、より不正を行なうことが難しくなるように、家族を守ることができるようにする為です。

カトリック教会の理想とするところは、教会が国家と協力し合って、国民をできるだけ多く、できるだけ簡単に、安全に天国へと、永遠の幸せへと導く為に、この地上での道を送る為です。ですから国はできるだけ教会の、あるいは福音の教えに耳を傾けて、創造主の、この世界を創って下さった三位一体の、贖い主の声を響かせるようにしなければなりません。善を追求して、悪を避ける、そして平和を求めることです。ちょうど聖ペトロが今日書簡の中で言っているようです。それが私たちの理想であって、イエズス様の御望みです。

その望みに従って、カトリック教会は1500年の間、キリスト教世界というものを築き上げてきました。多くの霊魂たちが容易に天国に行くことができるように、カトリックの王の元で良い社会秩序を作ろうとしてきました。

カトリック教会はキリスト教世界というものを作りましたが、残念なことにそれを破壊しようとする勢力がやって来ました。

最初の破壊の勢力は、プロテスタントでした。次に、自由主義、リベラリズムでした。その次に、共産主義がやって来ました。そして、今、最後に、第四の革命が、私たちとこの今生きている現実世界とを切り離そうとしています。

プロテスタント主義は、教皇という権威から私たちを切り離そうとしました。七つの秘跡から切り離そうとしました。カトリック教会という現実から、真の天主が作った現実から、私たちを切り離そうとしました。ただ聖書だけを持っていれば良いのだと言いました。

自由主義は、天主の定めた本当の意味の平等や、本当の意味の自由ということを歪曲させて、理解させました。例えば、本当の自由というのは、罪から自由であって、悪から自由であって、善を行なうことであることです。しかし彼らは、天主の法律からの自由で、何でもやって良い、人に迷惑をかけなければ罪を犯しても良いという自由だ、お金さえ儲ければ何をしても良い自由だ、と誤解しました。人間は、個々の消費者になってしまいました。

共産主義は、更にそれを発展させた形です。平等も、天主の前の平等、誰もが救われる為には、金持ちも貧乏人も、等しく天主の御旨という善を行なわなければならない、悪を避けなければならない、天主と法の前での平等を教えていました。しかし誤解された平等は、男も女も全ては同じだ、親も子供もない同志だ、人は等しく働く機械だ、という歪んだイデオロギーを教えました。

今、革命の最終段階にあります。なぜ最終段階かというと、天主の作った、私たちを助けるもの、家庭を破壊してしまって、そして人々をバラバラに分断させようとするからです。今、私たちが生きている現代、このその革命は更に度を増しているかのようです。

つい最近、埼玉県(私たちの修道院があるところです)の条例で、「性の多様性を尊重した社会づくり条例」というものができました、可決されました。パブリックコメントというものによると、9割が反対したそうですが、通りました。

それによると、自分の考えと現実との区別がつかない人の自認を他者が認めなければ、罰せられるということです。これは何かというと、誰かが自分を男だと思えば男。女だと思えば女と、主観的な自認を皆が認めなければならない。もしもそれを自認を、公認しないなら、ヘイトだ、差別だ、「私は傷付いた。あなたは悪をした」ということになる、そのような法律ができたということです。

ですからこのような人が、朝、目覚めたら、女だ、と思ったから、女湯に入った。女性の施設に入った、私は女だから。あるいは、今日、私は女だと思った。だから女性の競技に出て、金メダルを取ろう。もちろん肉体的な男性ですから、金メダルを簡単に取ることができます。もしも、あなた、それはおかしいんじゃないか?と言えば、それを言った方が悪くなるということです。

このような人たちのことをウォークと言います。ウォークというのは、歩くという意味ではなくて、目覚めた人という人で、自分の思ったこと通りに社会が認められないと、その認めない方が悪いと言う人のことです。

つまり、たとえて言うならば、私は医者だと思えば、皆、私を医者として取り扱わなければならない、ということです。私が今、犬だと思えば、犬だとして取り扱わなければならなし、犬と犬は結婚しなければならないと言えば、そうしなければならない、ということです。

ヨーロッパでは例えば、白人は悪いとされています。ですから、被害を受けたのが白人であっても、悪いのは白人だとされなければなりません。なぜかというと、このような人たち(ウォーク)は、そうすることによって、自分たちの尊厳を確認した、とされるからです。

嘘のようなことがおきています。何が本当であって何が間違いか、何が善であって何が悪かがごっちゃになるような世界が今、起ころうとしています。日本は大丈夫だということは絶対ありません。韓国でも同じような法律が今、できつつあります。日本にも、今、それが上陸しつつあります。

これは今は、埼玉の条例ですが、今日、電車に乗ると、同性愛の宣伝をするような映画が広告に載っていました。直視することができないような広告でした。そのようなことが当たり前であるかのように、電車の中では広告が、テレビの中ではそのような宣伝が、ラジオで、映画で、これからますます宣伝されることでしょう。罪が罪でないかのように、宣伝されるでしょう。

何が起こるかというと、家族の崩壊です。天主が立てた家族というものがこれからバラバラになってしまってしまう。あるいは国家というものが、国を愛することがいけないかのように、あるいは祖国の伝統文化を守ることがいけないかのように考えられる、そのような時代が今、到来しようとしてきています。

私たちは何もしなくて良いのでしょうか?何かものすごい、社会を壊そうとする勢力、日本の社会を壊そうという勢力があるかのように見えます。悪魔のような勢力があるかのように見えます。ですからそのようなものに対して、私たちは何かをしなければなりません。

皆さんもご存知の通り、今日は選挙の日ですから、一体誰に投票したら良いのだろうか、と思われている方もいらっしゃるかもしれません。よく見極めて、現実の世界の秩序を守る、つまり天主のたてた秩序を守る、という方に是非、投票をすることをお願いいたします。少なくとも、現実の世界を否定することに賛成するような人には投票しないように、私はお願いしたいと思います。

候補者の中には、同性愛を結婚として認める法律をすることはできる、と言う人がいるかもしれません。天主の秩序を壊すことに賛成をすることです。しかし、どうしてそのようなソドマとゴモラのような世界を私たちが作ることに協力することができるでしょうか?

どうぞ気を付けて下さい。なぜかというと、そのような人たちはそれだけで終わらないからです。子供を養子にもらいたい、と言うでしょう。そしてそうしてしまうと、犠牲者は子供たちです。それに疑問を挟むことのほうが悪になってしまいます。あるいは、そのようなことが普通にならなければならないことを、教えなければならない、と言うようになるでしょう。

これによって、アメリカあるいはヨーロッパでは多くの問題が生じています。選挙もできない、タバコも吸うことができない、結婚もすることができない小さな子供が、学校でジェンダーセオリーを教わって、そして自分は男だったのだけれども、女だと分かった。そして手術を受けることできるように、そして多くの子供たちが、そのものすごいお金のかかる手術をした、と。もう取り返しのつかないことが起こっています。子供たちが、あるいは弱い女性たちが、犠牲者になっています。そのようなことにストップをかけなければなりません。

ですから私たちは一体、どのようにしなければならないのでしょうか?

これを私たちを救うのは、このような今、現代世界から救うことができる唯一のものは、カトリック信仰です。なぜかというと、カトリック信仰こそが本当の現実を、私たちにそのまま教えているからです。

しかしそれを知るだけでは足りません。私たちがその通りに生きることが必要です。信仰を生きる為に助けが必要です。その為にはどうしたら良いでしょうか?

マリア様にお祈りして下さい。なぜかというと、私たちの数も、力も、あまりにも小さいからです。私たちが何をするか、まずマリア様の力が、天主の御母の力が必要であるからです。マリア様はファチマでこう仰いました。秋田でも仰いました。あなたたちを助けるのは、私しかいません。マリア様しかいない、と。

今この現代世界の敵は、私たちの手に負えないほど大きくて巨大であるかのように見えるかもしれません。しかしマリア様は更に強力で、私たちを助けて下さる天の御母です。

マリア様の要求通りに、教皇様がロシアを世界中の司教様と合わせて、聖母の汚れなき御心に奉献されました。するとアメリカでは信じられないような判決が起きたではないでしょうか。堕胎をするのは権利だ、と今まで判例があったのは、それは間違いだったと覆されたのです。今、そのような新しい動きが立ち上がって、特に若い人たちを中心に立ち上がっています。

これは、マリア様が私たちに特別の助けを与えている、という証拠ではないでしょうか。

ですから愛する兄弟姉妹の皆様、何も絶望しないで下さい。全ては天主の元に帰らなければなりません。その為に私たちにはマリア様が与えられています。

行動すると共に、お祈り致しましょう。マリア様にお祈り致しましょう。その意味でもどうぞ、来週の月曜日にあるマーチ・フォー・ライフには是非、皆さんと共に、マリア様と共に、歩くことができればと思っています。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


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