2022年8月27日(土)証聖者聖ヨゼフ・カラサンティのミサ
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父説教
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
愛する兄弟姉妹の皆様、今日は聖ヨゼフ・カラサンティの祝日を祝っています。
一体、聖ヨゼフ・カラサンティはどのような方だったのでしょうか?
私たちに一体何を教えているのでしょうか?
聖ヨゼフ・カラサンティは、アラゴンというスペインの地方の高貴な家に生まれました。幼少の頃から非常に勉学に優れて頭が良くて、そして司祭になりました。頭が良いのみならず、非常に愛徳の子供でした。特に子供たちにイエズス様のことを、あるいはマリア様のことを教えようとする子供でした。
司祭になった時に、色々な司教様たちから、ぜひ自分の教区で働いてほしいという要請を受けて、スペインで司祭として働きました。特にスペインでペスト、つまり疫病が起こった時に、スペインのいた聖カルロと競うように争うように、疫病で苦しんでいる人々を、病の人々を看病した、と伝えられています。
しかし、マリア様から特別の啓示を受けて、何度も何度も啓示を受けて、そしてローマに行くことになりました。ローマに行って、そしてマリア様の要請によって、子供たちの為に学校を造り、イエズス様のことをマリア様のことを教える学校を造るようにと願いを受けて、そして修道会を創りました。子供たちの教育の為に献身的に働く修道会です。一番大切な教育内容は、もちろん信仰です。永遠の命をどうしたら受けることができるのか?イエズス様とは一体どなたなのか?イエズス様のその愛について、またマリア様について、それを教える修道会でした、学校でした。
修道会総長であったとしても、子供たちを教えることは止めませんでした。霊魂の救いのために全力で働きました。教室のお掃除をしたり、子供の下校に付き添ったりもしました。52年間忍耐強く謙遜に働きました。とりわけ聖母への信心があつく、ある時は聖母が幼きイエズスとともに現れて、祈っている聖ヨゼフ・カラサンティを祝福しました。聖人の取り次ぎで奇跡も起こりました。預言の賜物、心を読む力、遠くでの出来事を知る力などで有名になりました。
1648年、92歳で聖ヨゼフ・カラサンティはローマで亡くなりました。一世紀後に、100年後に聖ヨゼフ・カラサンティの遺体を見てみると、いまだに21世紀の今でも、その舌と心は、そのまま腐敗せずに残っています。これは、イエズス様のことを伝えた舌と、そしてイエズス様を愛した心臓は、腐敗を免れている、ということでした。
一体私たちに何を教えているでしょうか?
イエズス様のことを教える、信仰について教える、無知な人を教える、というのは、これは憐れみの業です。天主に、そしてマリア様にとても心の気に入る憐れみの業です。ですから私たちも機会があれば、もしも私たちにもあるいは日常生活で、イエズス様のことを伝えることができるように、それは憐れみの業としてイエズス様の聖心にとても適うことだ、と私たちに教えています。ぜひ聖ヨゼフ・カラサンティの御取り次ぎによって、またマリア様の御取り次ぎによって、私たちもそれを真似ることができますように、イエズス様について少しでも伝えることができますように、その御恵みを乞い求めましょう。
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。